西表島もいよいよ寒くなってきました。連日北、北東の風が吹いて上原航路は欠航が増えています。昨晩のパトロール中の気温は21度ですが、風が強いので体感気温は10度台です。路上の生物もめっきり少なくなりましたが、そんな時でも、ヤエヤマアオガエルはポツポツと出てきます。そして、なぜかショウリョウバッタもよく見ますね。そういった生き物を狙いに来るリュウキュウコノハズク、アオバズクも道路を行ったり来たり。 ヤマネコは野原~ユツンでポツポツと出ているようですが、それほど出没は多くありません。パトロールメンバーが日中に目撃したケースも2件ありましたがその後は出てこず。別にヤマネコを見たくてパトロールしているわけではないので、出てこないのはいいのですが、こういう時はどこが危ないのかも判断つきかねるので、情報発信の仕方もちょっと困ります。 そして・・・話は変わりますが、今年もそろそろアンダーパスの清掃業務が始まります。船浦~大富まで123か所のアンダーパスを、村田さんと原付で1つずつチェックして回る予定です。 画像は、事務局入り口のミニトマト。西表の各家庭で半野生で育てられている(毎年勝手に生えてくる)小粒の種ですが、一気に鈴なりになって一気に終わりそうです。
西表 の付いた活動報告
ご無沙汰しております。9月末からインフルエンザに感染ししばらく寝込んでいましたが、その後、地区の祭りの会議なども続き、なかなかパトロールに出れていませんでした。 昨晩は2週間ぶりのパトロール。気温は24度。湿度77%とすっかり涼しくなりました。カニやカエルはだいぶ少なくなりましたが、リュウキュウコノハズクがよく道路を横切ります。繁殖期は夏なのになぜコノハズクは涼しくなるのと道路に出てくるのか、野鳥研究会に問い合わせたことがあるのですが、どうも餌となる昆虫が少なくなるので、見通しが良い道路に集まってくるのではないかとのことでした。実際、パトロール中、道路上のツユムシやクツワムシめがけてコノハズクが飛び込んでくることが良くあります。 写真は美田良のヤギ。車道にはみ出して寝ていますが、逃げるそぶりも見せません。西表島はあちこちでヤギが飼われていますが、このようにちょっと道路にはみ出していることもありますので、観光客の皆さんは気を付けてください。たまに牛もいます・・・。
9月24日、西部地区でのパトロール。交通量は3時間で38台でしたが、そのうち11台がレンタカー。月曜も休みにして来島している観光客の方が多かったのでしょうか。あるいは、工事や調査などで泊りで来ている方たちなのか。レンタカーがやや多めの夜でした。 乾燥していることもあり、生物の気配は少なかったですが、浦内~干立間ではサキシマスジオの幼蛇が轢かれてしまっていました。全長2m近くなる大型のヘビですが、交通事故や販売目的の乱獲などの影響もあり個体数減少が危惧されています。何年か前のTV番組でこのサキシマスジオなどの爬虫類、両生類を捕獲する業者の様子を取材して1匹いくらなどと放送して炎上したことも記憶に新しいですね。最近はあまり大型の個体を見なくなったような気もしますし、できればそっとしておいてあげてほしいです。 また、浦内~干立間(稲葉林道近く)では、久しぶりにイリオモテヤマネコを目撃しました。恐らく亜成獣と思われる大きさでした。車との距離が200mくらいの段階から忌避行動をとっていたので、車への警戒心はある個体のようでしたが、一応、音を立てるなどの追い払いをしておきました。ただ、ヤマネコの写真はありません。私のインスタを見てくれている方ならお気づきかもしれませんが、私はヤマネコの写真を意図的にあまり撮らないようにしています。パトロールで使っているカメラのレンズも広角の単焦点で、ズームや望遠は使っていません。 意図的に撮れないようにしているんですよね。これは、仕事として追い返すのが先というがありますし、路上に出ているヤマネコの動画、写真を拡散して、観光客の好奇心をむやみに煽りたくないという気持ちからでもあります。この感覚はあまり理解されませんが・・・ 先週あたりから沖縄県による県道の除草作業が始まりました。これでしばらく草刈りをしなくて済むとホッとしています。また、場所によっては防草シートを貼り付けるなどの試験も始まっているようなので、どんな様子か今日にでも見に行ってみます。これまでいろいろな会議で何度も議論になっていた県道の草対策、ようやくこれでちょっと前進した訳ですが、街路樹が根を張りすぎて歩道や縁石を砕いている場所も結構あるので、個人的にはもう道路の部分的な再改修をした方がいいと思っています。
すっかり秋めいてきた西表島。夜間の気温も26~8℃程度で過ごしやすくなりました。夜間パトロールについては変わらず出ています。比較的静かでこれといってご報告することもなく静かな毎日が続いていました先週~今週は中~大潮だったこともありパトロール中はカニの仲間がたくさん路上に出ていました。 写真はアーラ付近のコンクリート壁を登るベンケイガニ。カニの仲間はエラ呼吸ですが、ベンケイガニは体の中にある水分を目の脇の穴から出して体表を伝わせ、足の付け根から体内にもう一度取り込み、また目の横から出すことによって、水を循環させ酸素を体内に取り込んでいます。そうすることによって、乾燥を防ぎ、呼吸もしているんですね。面白いことに水が伝うところはヤスリのように無数の突起があり、表面積を増やすことでより効率的に酸素を取り込むようになっています。 普通種といわれるありふれたカニですが、よくよく観察すると非常に面白い生態をしています。 イリオモテヤマネコについては、野原~美原で散発的に出ていますが、以前のように1日に何度も路上に出てくるという状況は収まっています。それほどの人出でもなかったように感じましたが、とりあえず無事故で連休が終わってほっとしています。このまま9月が終わってくれれば良いですが・・・・。
おかげさまで、100名を超えるみなさんにご支援いただき、セカンドゴールの80万円を達成することができました!本当にありがとうございます。いよいよクラファン終了まであと3日です。ご寄付がさらに集まれば、パトロールや注意喚起の活動もより長期的、安定的に実施することが出来ます。イリオモテヤマネコも他の野生動物たちも安全に暮らすことのできる西表島を目指し、みなさんの応援とご支援、引き続きよろしくお願いいたします。