日本人が忘れかけているお米へのリスペクトを取り戻したい! それは新潟のちょっぴり変わった米農家 ショークロ兄さんが思い描いたでっかい夢。お米へのリスペクトを取り戻すために、まずは世界で日本の米をリスペクト(=Ricepect)してもらおうと考えた兄さんは、CAMPFIREで
「Ricepect Project」を立ち上げて資金を集め、単身アメリカはLAへ渡りました。
LAの路上で米を炊くパフォーマンスはとても好評で、世界での手応えはバッチリ!
彼の名は岡野進一郎。彼は、日本の米作りについての映画を作って、ショークロ兄さんと一緒に日本の米をアメリカで広めたいと言うのです。でも一体なぜ? ここにもまた、お米とエンターテイメントにまつわる人生の物語がありました。Ricepect Projectの2nd Seasonはじまり、はじまり。
私の命を救ってくれたアメリカ
私の人生を救ってくれたお米
(文章と同じ内容の説明が下記動画で全編見られます。)
はじめまして。岡野進一郎と申します。私は在米22年目。12年前にアメリカで起業し、カリフォルニアで最も古い日系米農家「KODA Farms」のオーガニック米を全米に販売する仕事をしています。
夫婦2人だけの小さな販売会社ですが、おかげさまで現在は日系、韓国系、タイ系、フィリピン系に加えて「Erewhon」など健康志向系のスーパーマーケットなどでお米を扱ってもらっています。また、KODA Farmsのオーガニック米のおいしさをアメリカ人に知ってもらうために、カリフォルニア州のファーマーズマーケット(アメリカの産直市場のような場所)で、おにぎり、寿司などを売る「Rice Man」というお店を運営しています。
アメリカでお米を売り始めたきっかけ
今でこそ常連さんたちには「Rice Man」なんて呼ばれるようになりましたが、私はもともとお米には全く関係のない、映画業界の人間でした。22年前に渡米し、映像制作者としてハリウッドのローカルテレビ局に勤務していました。雇われの映像プロデューサーとしてテレビ局が制作する全ての番組を統括したり、ハリウッドで劇場公開の映画を3本ほど作ったりと、エンターテイメントの世界で生きていました。
しかし2007年。私は映像製作中の大ケガを負ってしまい、雇われの映像プロデューサーとして仕事を続けられなくなってしまいました。
その上、私を待っていたのはクルーザー1台が余裕で買えるほどの金額が記載された病院からの請求書。私は車椅子に乗って何度も病院と交渉を重ねました。粘り強い交渉の末、私の手術を担当してくれたMoon先生という外科医の温情もあり、その病院で日本語のボランティアとして一定期間勤めることで、治療費を免除してもらえることになったのです!
アメリカの医療費は残酷なほど高額ですが、情け深いところもあるのだと初めて知りました。結果的に私はアメリカという国とMoon先生のおかげで命拾いしたのです。
失業した私に対して妻は愚痴の一つも言わず、彼女が趣味で始めていたKODA Farmsのオーガニック米の販売を一緒にやろうと言ってくれました。私の妻はお米に並々ならぬ愛情を注ぐ人で、そんな妻がアメリカで惚れ込んだのがKODA Farmsのオーガニック玄米だったのです。
私の失業以降、夫婦2人でお米を必死に売りました。申請を通すのが難しいと言われるファーマーズマーケットでお米を販売できることになり、LA中のファーマーズマーケットで販促活動を開始。やがて白人富裕層の支持を得て、KODA Farmsのオーガニック米は順調に売れ行きを伸ばし始めました。
映画を作って、3.11の風評被害を打破!
2011年3月11日、東日本大震災が発生。福島の放射能汚染問題は、アメリカでも連日大きく報道されていました。Koda Farmsの創業者 国府田敬三郎は福島県出身で、福島から渡米してアメリカで米作りを始めた人です。
その歴史はKODA Farmsのウェブサイトに書かれていたのですが、3.11をきっかけにそのウェブサイトの内容が誤解され、KODA Farmsの米は福島県で作られているというウワサが広まり、ぱったりと米が売れなくなってしまったのです。
でも、事実は違います。KODA Farmsの米はカリフォルニアで作られているカリフォルニア米です。100年も前に日本の「ほかけ船」という品種とカリフォルニアの「カルローズ」という品種を掛け合わせ、優秀な苗のみを育種して作られた米です。この事実をなるべく多くの人に知ってもらうために、私ができることは映画を作ることでした。
映像プロデューサー時代のノウハウで、96分のドキュメンタリー映画『Seed』を制作しました。
KODA Farmsの創業者 国府田敬三郎のレガシーや日系移民100年の歴史、さらに科学的根拠も紹介しながらKODA Farmsのお米の安全性とおいしさを描いたのです。
カリフォルニア以外の州でもこの映画の上映会を開き、アメリカに住むたくさんの方々に観ていただきました。すると「このお米を食べてみたい」「販売したいので事業契約をしてほしい!」と言う人々が現れ、再びお米が売れ始めたのです。
やっぱり映画の力はすごい。やっぱりエンターテイメントの力はすごい。特にこのアメリカでは。
そう実感した瞬間でした。
ショークロ兄さんとの出会い
純日本米はアメリカ人の食卓に届いていない!
2022年末に友人の映画関係者から、日本の米農家の若者が「お米にリスペクトを取り戻す!」というスローガンを掲げ、クラウドファウンディングで得たお金でLAに来て、お米を炊くパフォーマンスをするらしい。日米のお米の専門家同士で情報交換してみては?と提案されました。
▼Ricepect Project
今までにも熱意ある日本の米農家の方々が、アメリカへの販路拡大に協力してほしいと私の元を訪れてくれていました。でも、法律的にもアメリカのビジネス慣習的にも、私の販路に純日本産のお米を組み込んでいくのは至難の技でした。日本からはたくさんの日本米がアメリカに入って来てはいますが、その日本米はアメリカにある日系スーパーマーケットに並ぶだけで、アメリカ人が日常的に使うスーパーマーケットに出回ることはありません。農水省の助成で海を超えた純日本米は、アメリカ人の口にはほぼ入っていないのが実情です。
ショークロ兄さんと呼ばれていたその米農家の方には、ひとまず、私の作った映画を観てもらうことにしました。そして、日米間の米のやり取りは非常に難しい要素がある事を理解してくれるなら会っても良いと返事をしました。すると、ショークロ兄さんは私の映画を観て長い感想文を書いて、私に会いたいと切望してくれたのです。
交流を重ねて分かったことは、ショークロ兄さんは自分の米の販路拡大ではなく、米農家業界に風穴を開け、お米を作る人々、お米を炊いてくれる人たちに感謝とリスペクトを取り戻したい!と心から願っていること。そのために、彼の愛するヒップホップカルチャーに乗せて米を炊く文化を海外に広め、米の消費増大を目指しているということでした。
私自身、自分で作った映画をたくさんの方に観てもらってお米を売ってきました。エンターテイメントの力で風評被害を打破しました。だからこそ、ヒップホップというエンターテイメントの力を借りて、お米を炊く文化を世界に広げたい!という、ショークロ兄さんのアイデアと情熱を否定することはできませんでした。
LAを訪れたショークロ兄さんと会ってみたら、やはりすぐに意気投合。インターネット世代ではない私とは違い、クラウドファンディングやSNSの力を駆使して、LAで米を炊くパフォーマンスをするという夢を実現しようとしている彼の行動力にも感服し「ショークロ兄さんと一緒になら、何か新しいことができるかもしれない」と直感しました。
そこで私は、ショークロ兄さんをファーマーズマーケットに招き、アメリカの子どもたちにおにぎりを作るデモンストレーションをしてもらうことに。私のおにぎり屋「Rice Man」でも、ショークロ兄さんのコシヒカリでおにぎりを作って、1日限定で販売することにしました。
その翌日、ファーマーズマーケットに集まったお客さんはショークロ兄さんのパフォーマンスをとても楽しんでくれました。そして彼のコシヒカリで作ったおにぎりを食べ、たくさんの「おいしい!」というコメントと感謝の言葉を私に伝えてくれたのです。今でもショークロ兄さんのコシヒカリを食べたお客様からは、「どこで買えるの?」「なんという種類のお米なの?」と聞かれるんです。アメリカにも確実に純日本産米のニーズはある!私はそう確信しました。
日本の米作りのドキュメンタリー映画を作って、
日本の農家とアメリカ人の食卓を直接つなげたい!
私は今年でもう60歳。映像プロデューサー時代に大怪我をした私の命を救ってくれたMoon先生や、私の生活を救ってくれたお米に恩返しをしたいです。今の私にできることは、日本のおいしい米の情報をアメリカ人に届けること。3.11の風評被害を克服した時も、映画を作り、たくさんの人々に真実を伝える事ができました。今回も私がやるべきことは、映画を作ることだと明確に思えました。
私は時間の許すかぎり、日本の米どころを回り、丹精こめて米作りをしている農家を取材させてもらい、なぜ日本の米はここまでうまいのか?を検証して行くドキュメンタリーを作りたいと思っています。ショークロ兄さんが始めたRicepect Projectの2nd Seasonとして、ショークロ兄さんの活動を軸に日本各地の米農家を紹介する映画を作りたい!
映画の完成後は、アメリカで自主上映会を開催したり、全米で開催される映画祭にも出品します。たくさんのアメリカ人に映画を観てもらうことができるでしょう。観客の中からは、個人輸入で日本の農家から直接米を買いたい!と言う人々が出てくることは、今までの経験から間違いないと断言できます。
そしてなにより、お米はグルテンフリー。アメリカでは最近、小麦などに含まれるグルテンの体への悪影響を考慮して、グルテンを避ける人が増えています。グルテンが含まれていないお米はそんな人たちにとっての救世主! 私たちにとってもこのグルテンフリーのトレンドはアメリカでお米を炊くという文化を広める大チャンスです。
ドキュメンタリー映画の自主上映会場で日本人スタッフが手続きの代行をすれば、日本の米農家とアメリカ人の食卓を直接つなぐことも夢ではなくなります。このドキュメンタリー映画を作るために、350万円の費用が必要です。ぜひこのクラウドファンディングを応援してください!
経費内訳
ハリウッドで活躍中の映画スタッフを雇用します。熱意を持って制作してくれる仲間を集められます。
[内訳]
ディレクター雇用 25万円
カメラマン雇用 20万円
音声技師 雇用 20万円
編集マン 雇用 20万円
機材、ドローン費 30万円
計 115万円
日本への取材経費
岡野進一郎と撮影スタッフがLAから日本に渡り、撮影に行くための取材費用です。
[内訳]
飛行機代 15万円×4名=60万円
滞在費
(2週間) 15万円×4名=60万円
日本国内移動費(新潟、山形、北海道) 3万円 4名=12万円
計 136万円
上映会費用
上映会会場使用料 5万円×2回=10万円
上映会宣伝費(チラシ制作 ,etc) 7万円
計 17万円
◉ショークロ兄さんの再渡米費用
アメリカの試写会会場にショークロ兄さんと仲間たちに来てもらい、パフォーマンスと日本米のデモンストレーションをしていただきます。
[内訳]
飛行機代 40万円
計 17万円
◉CAMPFIRE手数料
12%(42万円)
Total 350万円
米農家の皆様へ
おいしい日本米をアメリカ人の食卓につなげるプロジェクトです。日本全国の米農家の方々からの応援が力になります。また、この機会に日米の米に関わる人間がつながり、新しい形で米農家と海外販路の明るい未来を創造していきたいと思います
実施スケジュール
7月中旬より掲載を開始し、資金集めに成功したら9月初旬に新潟、山形の撮影を開始、もし複数の米農家や米販売会社からも資金援助があれば、なるべく沢山の農家や販売会社を訪ねて撮影させて頂きます。ポストプロダクションをえて2024年春には映画を完成する予定です。
最後に
このプロジェクトは私以外に4人の同じ情熱を持ったメンバーがおります。若い仲間たちが自分のプロジェクトとしてやってくれます。全員がお米と宿命を共にしている人間たちです。
1. 山倉慎二(ショークロ兄さん)
新潟の米農家、#ricepect プロジェクトの創設者
https://shokuro.jp/ricepect-project/
2. 尾崎七海
兵庫県の農家
3. 相馬真生
LA在住の編集者&ライター。父方の実家は山形県鶴岡市の特別栽培のササニシキの生産者。
4. 岡野優一郎
岡野進一郎の長男、カリフォルニア州立大学 ロングビーチ校 4回生 映像アート学科
all-in 方式ですので満額に届かなくても自分で企業スポンサーにもアプローチします。また今までの映画製作の経験を活かして学生フィルムメーカーたちの協力を仰ぎ、なるべく経費を節約しながら映画を製作したいと思います。
宜しくお願い致します!
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