2023/07/09 20:56

ムケイチョウコクぷらす『ひみつのひみつのリビングのうた』

7/2、7/8の本番を、無事終了することができました!ご来場の皆様、応援くださった皆様、そしてご支援お寄せくださいました皆様、

本当にありがとうございます!


ムケイチョウコクのクリエイティブメンバー奥村そらも、もうすぐ2歳になる娘と一緒に『花壇のお花チケット』で参加してきました。


私はメンバーながら、作品作りの《少し外側》からこの作品を見守ってきました。

だから今回は敢えて、メンバーというよりも子どもを持つ親として、そしてかつては子どもだった大人のひとりとして、この作品をリポートしたいと思います。


まず、最初に言いたいこと。

こんな素敵な作品を作ってくれてありがとう。


親として、こんな作品を子どもに体験させてあげられるって、本当に幸せだと思いました。

溢れ出そうになりますが、まずは心を落ち着けてレポートを。


会場はこんな感じ。あぁ!もうこれだけで可愛い!!『花壇のお花』チケットの受付を済ませたあと、楽しみ方の説明を受けて会場に入ると、そこでは可愛い衣装を身につけた子どもと大人がもう既にわちゃわちゃしています。

どうやら家具チームと家電チームがあるらしい。みんなもうすごい楽しそう!



花壇(という設定の周りの椅子)には、大人はもちろん親御さんに抱っこされた赤ちゃんや、我が娘と同じく参加するにはまだちょっと早い小さな子どもたちも。

声の響く会場に泣いちゃう赤ちゃんもいましたが、それが作品の妨げにはならないあの大らかな空気は、子どもたちが活き活きと参加している作品だからでしょうか。


花壇のお花たちは基本的には話せないことになっているのですが、その説明が2歳児に通用するはずもなく、我が家の娘も聞こえてくる単語を頻りに復唱したり、歌に合わせ手拍子したり、笑ったり、ときには心配そうに声をあげたり、びっくりするくらい作品を楽しんでいました。

花壇のお花席の後ろに広めのスペースもあったので、動きたくなったり座っているのに飽きちゃったりしたときに、それを許してもらえる空間があることや、

ぐずってしまったり泣いちゃったりしたときには、壁を表している布の上を通ってそっと離席できる(そして戻って来ることもできる)のも、

小さな子どもを持つ親としては、泣けちゃうほどに優しい…。


こんな作品なら、兄弟や親戚やご近所のお友達、友達同士の家族みたいな年齢に幅のある子どもたちでも、みんなで楽しむことができる。それって、とてつもなくすごいことなんじゃないかって思います。

物語は最初、彼女の大切なカグたちと彼氏の大切な家カデンたちに分かれて、自分の役のポーズや音、役割なんかを説明されつつ練習するところから始まります。

この時点でちゃんと物語になっているのがすごい!カグリーダーの本棚さん(金子しんぺいさん)、カデンリーダーの時計さん(AGATAさん)の、子どもも大人もみんな巻き込んであっという間に楽しくさせちゃうあの感じ。傍から見てる大人も楽しくなっちゃうのです!


子どもたちも大人たちも、ちょっと恥ずかしそうだったりおどけてみちゃったり、中にはさっそく全力で楽しんでる子もいたりして、その反応はみんなそれぞれバラバラなのだけど、それが全部そのままとっても愛しく見える。「分かる!」と思わずクスッとしちゃうポーズや音、それに加えて最高に可愛い衣装も相まって、キュンとしちゃう。

これは、、、、おじいちゃんおばあちゃんも呼ぼう!ってなりました。絶対、タマラないと思う、絶対!


この冒頭で、二つのチームがそれぞれに同時進行することで、花壇のお花さんたちの視線もうまく分散されるし、喋ったり動いたりしてるのが自分だけじゃないから、恥ずかしがり屋さんもそこまで緊張せずに溶け込める仕組みになってるのですね、すごいなぁ。。。


そしてカップルのあっくん(塚越光さん)とゆうちゃん(生田麻里菜さん)が登場。ふたりの馴れ初めが、可愛く優しい歌で語られます。

またこのふたりが!可愛いのです!愛しいんです!

子ども向け作品らしいピュアなふたりなのだけど、なんというかちゃんとリアルな人で、このバランス感はやっぱりぴかるんさんとまりーなさん自身の成せる技。だから目が離せない。ふたりを前にして、カグたちカデンたちの心が、どんどんあたたかくなっていく。


ふたりが出逢って一緒に暮らし始めるお引越し。ちょっと反目しあっちゃうカグとカデンたち。でもそこで始まる新生活は、ワクワクと愛に溢れていて…。

それが1年経って、あれれ、、、、。

という展開。家具家電チケットの参加者も、花壇のお花チケットの観覧者もぐぐぐっと物語に惹き込まれて行きます。


この辺りで、大人も子どもも一緒に混ざっている面白みが噴出してくるのも、花壇のお花として楽しんでいて、かなりなツボでした。

大人がつい使ってしまう、子どもたちにはきっとちょっと難しい言葉とか(笑)、そこを楽しく繋いでくれるこういうカグカデンリーダーの2人とか。

作り手が《提供するもの》として作るものには出せないこういう部分って、子どもにとってすごくいい刺激だし、実はとっても大切なことなんじゃないかって思うのです。

子どもと大人を分けるのではない、子どもも大人も延長線上のそれぞれの場所にいる同じ《人》である、ということ。

この出来事を通して、つい張り合ってしまうカグたちとカデンたちが、段々に団結していく。みんなで一緒に何かをしたり、チームに分かれたり、考えたり、行動したり。

その姿のなんて尊いこと!


もう一回言わせてください。おじいちゃんおばあちゃんも誘ったら、きっと喜んでもらえると思います!ぜひ!

あと姪っ子甥っ子大好きなおじちゃんおばちゃんや、年の離れたいとこさんとか!


そんななかで思いがけず、花壇のお花たちにも物語へのバトンが渡ります。

くぅ。。。こういうところ、ムケイチョウコクのニクイとこです。

それまでお部屋の中で物語に没頭していたカグカデンたちが、真っ直ぐに私たちに向き合ってくれる姿!もうこれは!保育園とか小中学校の先生もお誘いしたいです!多分間違いなく悶えます!


そんな風に愛しさがどんどん積み重なって迎えたラストシーン。

カグ♪カデン♪かーぞーく♪

テーマソングがみんなの音と一緒に盛り上がり、楽しくて可愛い《子ども向け作品》と思っていたその最後。

大人として、思わず涙が溢れました。

楽しくて可愛い、でもそこには真摯な物語が流れていて、人が悩み喜ぶ姿がちゃんと真実に存在していたから。



《子ども向け作品》だからこそ、《大人にも響く作品》

それがムケイチョウコクぷらすの『ひみつのひみつのリビングのうた』


この作品を体験したあと、きっと色んな優しさが生まれます。

ご参加くださった方からも「家に帰って、家具や家電たちの《ひみつ》を想像してしまった」なんて、嬉しいご感想をたくさん頂戴しています。


そしてご家族で参加いただいた方の中には、きっと色んな会話が家族のなかに生まれるだろうなと思うのです。

「楽しかったね」「頑張ってたね」「すごく素敵だったよ」…そんな感想たちはもちろん、誰かや何かを大切にする、という話や、もしかしたらお父さんお母さんのプロポーズの話を聞かれるかもしれません。普段は聞けない思い出話や、ちょっとハードルの高い話をできるきっかけになれるかもしれない。

嬉しいのは、そんな話のきっかけが、《楽しい》から始められること。


2歳になる娘を膝に載せ、娘のご機嫌に合わせて時折り席を立ちながら、そんな風にでも楽しめる作品が、こんなにも愛に溢れていて、娘はもちろん私自身がこんなにも楽しめて、気がついたら涙まで流していて…。

母になって、成長していく我が子はもちろん愛しいのだけれど、2歳という自我を手に入れ始めて大人の思う通りに動いてはくれない子どもと一緒に出かけるたびに、つい謝っていたり何かを諦めがちになっていた私にとって、この体験がどれほど救われる体験だったか。


ムケイチョウコクとキャスト、スタッフの皆さま、そして可愛くて素敵な参加者の皆様に、心からお伝えしたいのです。

こんな素敵な作品を作ってくれて、本当に、ほんとうにありがとう。


この作品は、それなりの広さの場所さえあれば、どこでも上演できるように作られました。

少ないキャスト&スタッフ数、衣装や小道具、舞台セットや必要機材の運搬や仕込みと撤収はもちろん操作やご案内も、キャストとスタッフで全て行えるようになっています。

それは、全国の子どもたちに届けるためです。

そしてもうひとつ。

この先何年も、何回でも参加してもらうため

こんなに可愛くて素敵で、そして何より体験として価値ある作品を、そのパッケージで製作し得たことに加えて、この作品には、この先何年も何回でも楽しんでもらえる仕組みが散りばめられています。

参加してくださったお子さんが「またやりたい!」「次はいつ?」と言ってくださったと、こちらも嬉しい感想をたくさん頂戴しました。

リハーサルに参加してくれたお子さんも、こちらの動画で「あと3回はやりたい!」って言ってくれています(^O^)


違う役もやってみたい!はもちろん、

一度は花壇のお花で見ていた親御さんやおじいちゃんおばあちゃんが、次は家具家電で参加したくなったり、

始めは親御さんと同じ仲間じゃないと不安だったお子さんが、次は1人で飛び込んでみたり、

花壇のお花で見ていたおちびちゃんが、大きくなって家具家電になれたり、

小学生だった子が中学生になって参加したら、きっと全然違う気づきになったり…。


本番を体験して、

ひとりの親として、この作品は長く続いてほしいと切に願います。

そして私自身も演劇に携わる者として、この作品は長く続けるべき作品だと確信を持ちます。


しかし、どこでも、何年でも、何度でも上演できるようにコンパクトに作ったこの作品でも、

実際にかかる上演費をチケット代で採算を合わせようとすると、

お子さんのいらっしゃるご家庭に、気軽に何度も体験してもらえるチケット代には…

残念ながら、どう頑張ってもできません。


ご存知の方も多いように、今のこの社会は子どもを育てていくことが当たり前とは、どうしても言いづらい世の中です。


そこでムケイチョウコクは、このトライアル公演をクラウドファンディングによって、無料公演として立ち上げました。

私たちは今後この作品を、さまざまな誘致や助成制度を利用しながら広げていこうと考えています。

このクラウドファンディングは、そのための最初の足掛かりなのです。


たくさんの参加者様がこの作品の価値を実感してくださり、お子さんのおられる方もご支援を寄せてくださいました。

その人数と応援メッセージのひとつひとつに、胸が熱くなります。


そのお気持ちに応えたいのです。

達成という実績は、そのために絶対に必要だと考えています。

そして現に、全国に、この先も長く届け続ける価値のある作品が出来上がっています。


このプロジェクトの終了まであと1週間です。


この活動報告を読んでくださいました方、

このプロジェクトを見守ってくださっている方、

どうかお力を貸してください。


このプロジェクトの更なる拡散に協力していただけましたら、とても嬉しいです。

助成や誘致へ繋がる方や方法をご紹介いただけましたら、本当に嬉しいです。

上演を一緒に計画してくださる方がいらっしゃいましたら、ぜひお声を掛けてください。

そして、もし状況の許す方いらっしゃいましたら、ご支援お寄せいただけましたら本当に本当に嬉しいです。

どうぞよろしくお願いいたします。


お礼の寄せ書き画像リターン(2,000円)や、メッセージ動画リターン(5,000円)に加え、

テーマソング動画リターン(5,000円)や

ムケチョの可愛いイラストハンカチリターン(10,000円)ムケイチョウコクらしい、創作や体験を楽しむリターンをご用意しています!

ぜひ、プロジェクトページをご覧ください!