こんにちは!私たちは、愛知県の南山大学経営学部に通う大学生3人組です。
全盲の家族を持つメンバーの実体験から、「目の見える人と見えない人が同じ条件で遊び、同じ楽しさを共有できる」ツールの不足に問題意識を抱き、視覚ではなく触覚を用いて遊ぶカードゲーム「タッチャレ」の開発に取り組んでいます。
皆さんは、
「視覚障がいを持つことを理由に他者と交流することをためらってしまった」
「視覚障がいを持つ人にどう接して良いか分からなかった」
という経験をしたことはありませんか? それが、私たちが取り払いたい障がいの壁です。
私たちは、遊びを通して「障がいの壁を越えた人と人との関わり」の実現を目指します。
視覚の状態に関わらず、同じ条件で一緒に遊び、楽しさや悔しさを共有する、コミュニケーションをとる、互いを理解し合う。そこから生まれる、障がいの有無にとらわれない純粋な人と人との関わりによって、誰も取り残されない・分断されない交流を実現したい。
タッチャレにかけるそんな私たちの思いを、このクラウドファンディングで届けます。
タッチャレを開発したのは、僕(市川雄大)の実体験がきっかけです。
僕の叔父は目が見えません。
幼い頃、家族みんなでトランプやボードゲームを使って遊ぶ際に、叔父だけが一緒に遊ぶことができず、悲しい思いをしました。多くの健常者にとって、家族や友達と一緒に遊んで楽しさを共有したり、コミュニケーションをとったりすることは当たり前のことに感じるかもしれません。
しかし、視覚障がいを持つ方にとって、目の見える人と同じ条件で遊び、同じ楽しさを共有することは難しいのが現状です。
現在、視覚障がい者向けのゲームにはどのようなものがあるでしょうか?
点字トランプや点字UNOなどの点字製品が多く挙げられます。しかし、点字を付けた製品では、見える人は「見て」認識し、見えない人は「触って」認識するため、同じ条件で同じ楽しさを共有できません。
加えて、視覚障がいを持つ方のうち、点字が読める人の割合はわずか10.6%(点字フォーラム「視覚障害者の点字理解状況について」より )です。
また、僕たちは視覚障がい者団体や盲学校の方々との関わりを通して、目の見える人が、視覚障がいを持つ方への接し方が分からず、壁を作ってしまうことも課題と認識しました。
遊びは誰にでも平等に開かれるものであり、障がいを理由に人と人との交流が妨げられるべきではありません。
僕たちは、目の見える人と見えない人が同じ条件で、同じ楽しさを共有できるタッチャレによって、障がいに対する向き合い方を学びながら、両者が一緒に楽しく交流できる社会を実現したいと考えます。
タッチャレは、指先の感覚だけを頼りに遊ぶカードゲームです。
用いるのは、手触りとかたちの2つを組み合わせたマーク。
手触りは、「つるつる」「つぶつぶ」「ざらざら」「しましま」の4種類
かたちは、「●(丸)」「▼(三角)」「■(四角)」「★(星)」の4種類です。
プレイヤーは指先の感覚だけを使って、マークの種類を判別します。
※写真は、手触りの「ざらざら」と、かたちの「★(星)」を組み合わせた「ざらざらの★(星)」
タッチャレで遊べるゲームは、
「ババ抜き」「カルテット」「ぶたのしっぽ」「神経衰弱」 の4種類です。
どのゲームも触覚のみで、視覚に頼らず遊べます。
普段手の感覚を使って遊ぶ機会が無い人でも、触る楽しさを感じたり、自分が普段どれだけ視覚に頼って生活しているのかを認識することができます。
既存のトランプでもできるゲームに、タッチャレのオリジナルルールを加え、目の見える人も見えない人も同じ条件で遊べるのがポイントです。
字や数字が読めない小さなお子様から、お年寄りまで、幅広い年代の方に遊んでいただけます。
私たちの目標は、遊びを通して「障がいの壁を越えた人と人との関わり」を実現することです。
タッチャレは、目の見える人と見えない人が一緒に楽しめる機会をつくる以外にも、教育的な意義をもつ商品だと考えています。
「交流を通して障がいについて学ぶきっかけをつくる」
障がいについて知るには、実際に交流してみないと分からないことがたくさんあります。私たちも、視覚障がいを持つ方と交流をするまでは、変に気を遣ったり、接し方に不安を感じていました。しかし、「遊び」はその不安を無くしてくれます。
実際に視覚障がいを持つ方と交流し、言葉を交わす。本当の意味で障がいについて学ぶ機会をつくりたいと考えています。
見える人も見えない人も、遊びを通して交流を深め、目が見えない世界について知ってもらう。そして、お互いが寄り添える社会を実現します。
視覚障がいを持つ方との直接の関わりを通じて作り上げたタッチャレ。
私達は、活動を始めた2022年9月から現在にかけて20回以上タッチャレ体験会を実施し、視覚障がい者団体や盲学校など計11団体、100名以上の方々に遊んでいただきました。
始めは、視覚障がいを持つ方はこうしたら遊びやすいというのを自分達で決めつけて試作品を作成していました。しかし、実際に遊んでいただくと、遊びやすくするための工夫が逆効果になっていることに気づかされました。固定概念に縛られ、視覚障がいを持つ方に寄り添えていなかったのです。
それからは、視覚障がいを持つ方々との複数回にわたる交流を通し、生の声を聞いて改善を進めました。触って分かりやすい素材を何十種類も試したり、より遊びやすいデザインにするために200枚以上の試作品を試行錯誤しながら全て手作業で作成したりしました。
改良を重ねるごとに、タッチャレで楽しそうに遊んでくださる方の姿を見る機会が増え、「前よりも遊びやすくなったね」と喜んでくださる笑顔が、自分達の原動力となりました。
実際にタッチャレで遊んでいただいた方々からは、
「見える世界を生きている人が、見える人と見えない人が壁を感じないものを考えてくれてありがとう。」
「障がいがある人にとって、助けてもらってできる事と、自分自身の力でできる事は全く違う。タッチャレによって、自分でできることがまた1つ増えて嬉しい。」
「見える人とゲームをする際、輪に入りづらくていつもは応援に回るが、タッチャレを使えば一緒に遊ぶことができた。」
というお言葉をいただきました。
視覚障がいを持つ方々との直接の交流を通し、障がいの有無にとらわれない関わりの大切さを私達自身も改めて学ぶことができました。
タッチャレで、目の見える人と見えない人が同じ条件で遊び、同じ楽しさを共有することによって、障がいの壁を感じさせない繋がりの輪を広げていきたいです。
愛知県の田原市視覚障害者団体さくらんぼ代表の柳田はるかさんから応援メッセージをいただきました。柳田さんは、シンガーソングライターとして活動しており、2児のお母さんでもあります。
支援者の皆様からいただいた資金は、タッチャレを製作・発送するための費用や、クラウドファンディング手数料に使用します。
(製造費:約254.8万円 手数料:約25.2万円)
2023年9月25日:クラウドファンディング開始
11月9日:クラウドファンディング終了
11月下旬~12月:リターン発送開始(予定)
※リターン発送開始日は活動報告にてお知らせします。
All in 方式
募集期間中に集まった支援金の金額にかかわらずプロジェクトを実行します。
「たかが遊び」と思われるかもしれません。生きていくうえで、「遊び」の優先順位は高くなく、「もっと他に改善すべき問題がある」と声をかけられたこともあります。
それは事実かもしれません。しかしまた、遊びは誰にでも平等に開かれるべきことであるのも間違いありません。
遊びを通してコミュニケーションをとり、互いを理解し合い、関係を深め、信頼関係を築く。当たり前に多くの人が経験してきたのではないでしょうか?
視覚障がいを理由に、遊びを通した人と人との当たり前の交流が妨げられ、誰かが取り残されることは、絶対にあってはいけないと私達は考えます。
目の見える人と見えない人が同じ条件で遊び、同じ楽しさを共有できるタッチャレ。そんなタッチャレで、視覚障がいの有無に関係なく、純粋な人と人との交流が当たり前にできる社会を目指します。
また、目が見える方にも使っていただきたいと考えています。
タッチャレを通して視覚に頼らない世界を体感し、自分が普段どれほど視覚に頼って生活しているのか実感するとともに、視覚障がいへの理解を深め、寄り添える姿勢が広がると嬉しいです。
遊びを通して交流が深まることで、障がいについて学ぶ機会が増え、共感や理解が広がっていくことを願っています。
誰も取り残されない・分断されない未来を一緒に実現しましょう!
ぜひご支援よろしくお願いいたします。
タッチャレメンバー 一同
タッチャレは、2022年10月に開催されたビジネスコンテスト「Student Innovation College(Sカレ)」で、「テーマ部門1位」「学生賞」「プラン優勝」の三冠を達成しました。現在は、大阪府の印刷会社(株)明成孝橋美術と提携し、商品化に向けて取り組んでいます。
私たちのこれまでの活動をInstagramと、Facebookにて発信しています。ぜひご覧下さい。
※クラウドファンディングの申し込みが上手くできない場合は、下記メールアドレスにお気軽にご連絡ください。サポートさせていただきます。取材等についても同様のメールアドレスで受付けております。
メールアドレス:touchalle.nz@gmail.com
最新の活動報告
もっと見るタッチャレ体験会in三重県亀山市
2024/03/06 15:44こんにちは!タッチャレメンバーの絵里加です!3月2日(土)に三重県の亀山市立図書館の多目的室をお借りして、タッチャレ体験会をさせていただきました!クラウドファンティングの体験会プランにご支援していただいた市川様、誠にありがとうございます。4歳のお子様からご年配の方、目の不自由な方など約20名もの方々にタッチャレを体験していただきました。今回は、豚のしっぽとババ抜きの2つのゲームをしていただき、大盛り上がりでした!特に、お子様達が「つぶつぶ」や「ざらざら」などの感触を指で確認すること自体を楽しんでいたことが印象的でした。この会を開催するにあたりご協力いただいた市川様をはじめとして、亀山市立図書館の職員様、その他関係者の皆様、そしてご参加していただいた皆様、誠にありがとうございます。---------------------------------------タッチャレにご興味をお持ちいただいた方は、以下のリンクよりお買い求めできます。https://ideapot.thebase.in/items/82918967最後まで読んでいただきありがとうございます。絵里加 もっと見る
タッチャレ体験会 in かけはしこども食堂
2024/02/17 18:41こんにちは!タッチャレメンバーのゆうだいです。1月21日(日)にNPOかけはし様主催の「かけはしこども食堂」の1ブースをお借りして、タッチャレ体験会をさせていただきました。こどもから大人まで、年齢関係なく混ざってタッチャレを体験していただいて、大盛り上がりでした!1階の食堂ではウインナーカレー、2階の体験コーナーではタッチャレの他に駄菓子屋さんやフリーマーケット、ボッチャなど、たくさんのブースがありとても楽しい1日でした!こども食堂のご飯、とても美味しかったです。ご馳走様でした!また、東海テレビのNEWS ONEにも取り上げていただきました!以下のリンクより、取材の記事をご覧いただけます。宜しければご覧ください。https://www.tokai-tv.com/tokainews/feature/article_20240131_32491タッチャレにご興味をお持ちいただいた方は、以下のリンクよりお買い求めできます。㈱明成孝橋美術 オンラインショップ ideapot皆さまに楽しくタッチャレの魅力を発信していくために今後も活動していきますので、応援よろしくお願いします!!ゆうだい もっと見る
オンラインショップでタッチャレ販売!
2024/02/05 14:39大変お待たせいたしました!タッチャレがついに当社のオンラインショップから販売開始となりました!クラウドファンディングが終了した後も「追加で欲しい!」「今後どこかで買えるようになりますか?」の声を多くいただき、オンラインショップで定価での販売が実現しました。是非、ご家庭や学校、施設などでお楽しみいただけますよう、ご興味をお持ちいただいた方は、以下のリンクよりご購入ください。㈱明成孝橋美術 オンラインショップ ideapotまた、販売先の変更や追加については、当社のホームページでも随時お知らせしてまいります。㈱明成孝橋美術 ホームページ今後も、より多くの方々にタッチャレをお届けするため、さらなる取り組みを行ってまいります。何卒よろしくお願い申し上げます。以上、㈱明成孝橋美術より、心より感謝申し上げます。 もっと見る
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