2023/08/26 10:53

現在、アニメ業界では、低賃金による離職の多さなどから、深刻な人手不足が起こり、作画のクオリティの低下が多発する事態となっています。

長年に渡る低賃金のツケで、そもそもアニメーターになろうとする人が減ってしまっている上に、動画/原画共に、作業の大変さの割に給料が安く、新人/ベテランを問わず離職が多いことも、この状況に拍車をかけています。

アニメーターの低賃金問題は、複数の要因から成り立っている問題なのですが、そもそもの原因は「製作委員会方式」による構造的な問題で、制作費が安く抑えられてしまっていることです。

ただ、アニメ製作の構造的な問題なので、簡単な解決策もなく、業界の自浄作用もほとんど望めない状況です。

この問題に対して、私たちは、別の角度からアプローチしようとしています。
具体的には、アニメーターをはじめとした「アニメ制作者」が、アニメファンと直接的に取引する形でアニメを製作するプロジェクトを考えています。
【日本文化としてのアニメの制作費を大幅にアップしたい!】
https://camp-fire.jp/projects/view/684575
この例えで合っているのかわかりませんが、農家の人がネット通販で野菜を売るようなイメージです。
また、海外からの資金調達も積極的に行い、十分な製作費を確保します。

そして去年、このやり方で「Back to you」というアニメのミュージックビデオを作って、通常の倍から4倍くらいのギャラを、アニメーターさんに実際に支払うことができました。

なので短編作品であれば、このやり方で上手く行く事は実証済です。

通常のアニメ製作のやり方の他に、こういったアプローチのアニメ製作が、あっても良いのではないかと…。

アニメーター支援機構では、アニメファンとアニメ制作者が直接的に取引する形でアニメを製作していくために、2025年を目標に、アニメーターの労働環境に配慮したアニメスタジオの設立を計画しています。

その準備段階として今年から新人アニメーターを1名固定給で雇用し育成しています。
※今年雇用した新人原画マンの育成の様子は、YouTubeの「新人原画マン/育成プロジェクト」という動画のシリーズで見ることが出来ます。

 

2作目の今回は「涼宮ハルヒの憂鬱」のハルヒ役で知られる平野綾さんヴォーカルの楽曲で、アニメーションのミュージックビデオを作りたいと考えています。

私たちの試みに、ご協力お願いいたします!

アニメーター支援機構
菅原 潤