●ご挨拶 プロジェクトについて
バウムデザイン髙橋と申します。
国内外のメーカーで自動車のデザインに携わっていましたが、現在はフリーランスとして自動車関係を中心にプロダクトデザインの仕事をしています。
その傍ら、岩手の出身ということもあり、以前から親しみを持つ南部鉄器や岩手県産の木を使ったプロダクト「鉄樹」シリーズのデザインや試作を進めてきました。
今後シリーズとしての商品化を考えていますが、まずは試作品の展示で好評をいただいた「Kotoriランプ」の商品化を目指しています。
鉄と木という大変魅力的な二つの素材をベースに、”工芸”と”プロダクト”の間に新しい領域を作りたいと考えています。
●「鉄樹」シリーズについて
このKotoriランプは、南部鉄器と岩手県産材を用いた「鉄樹」というインテリアプロダクトのシリーズの一つとして製作されました。
そこでまず「鉄樹」についてご紹介したいと思います。
岩手の素材と技術で
農産物や酒などと同じように、道具や製品にも風土によって醸し出されるものがあるようです。
長く作り続けられ多くの人に愛される南部鉄器、豊かな森林資源から生み出される多様な樹種。鉄と木は岩手にとって身近で大切な素材であり、いつの時代も人々を惹きつける魅力があります。
これらの魅力ある素材と技術を使って、工芸とプロダクトの間に新しい領域を作り出そうというのが「鉄樹」シリーズです。
数年にわたって個人的な試作を続けてきましたが、展示会で好評だったKotoriランプを皆様のもとにお届けしたいと考えています。
鉄と木
プラスチックは加工性、軽さ、多様性、量産性など多くの点で大変優れた素材です。かつてはいろいろな道具が鉄や木で作られていましたが、多くはプラスチックなどに置き換わっています。
しかし近年その廃棄などの問題がクローズアップされてきました。
「鉄樹」シリーズはデザインや加工に新しい考えを導入することで、鉄や木の可能性を再発見していきたいと思います。
また、建築材などの端材を小規模の製品作りに活かすことができないかなど、木材の有効活用にも気を配っていきたいと考えています。
●「Kotoriランプ」について
Kotoriランプは試作した鉄樹シリーズの中でも最も親しみやすいものです。
シンプルな形で表された小鳥の愛らしさは、老若男女みんなの心に微笑みといやしをもたらします。
またその光は、照らすというよりほのかに灯るあかりを目指しました。
それは機能としての光ではなく心を暖めるもの。
玄関やエントランスで、リビングでのゆったりした時間に、ベッドサイドの明かりとして。
Kotoriランプとともに暖かく穏やかな時間をお過ごしください。
●デザインと素材について
Kotoriランプの木製部分は岩手県産の木材で作られています。(写真のものはケヤキとトチノキでできています)
シンプルな形で小鳥を表していますが、子供にも可愛いさが感じられるよう、しかし大人のインテリアとしてスイートになりすぎないよう気を配りました。
仕上げには植物油をベースにしたオスモの塗料を使用していますので、美しい木目としっとりとした質感が楽しめます。(オスモは子供の玩具などにも使用されている安全な塗料です。)
また頭部の発光部分はフロストアクリルでできています。本体内部に設置したLED光源の光を受けて柔らかく発光します。
台座の部分は南部鉄器製です。細かめの砂型によるしっとりとした仕上げは、本体の木の色や質感と美しいコントラストを見せています。
●製作していただく企業について
・木製部分の製作は、家具や什器の製作を得意とする花巻市の株式会社青木家具製作所様にお願いしました。
・台座の部分は、南部鉄器で有名な奥州市の及源鋳造株式会社様に製作をお願いしました。
・電気関係は、LEDとアクリルによる導光照明を得意とする埼玉県の株式会社ワイ・エス・エム様に製作をお願いしています。
●プロジェクトの経緯
個人としてのモノづくり
長い期間自動車関連のデザインに携わってきましたが、以前から個人としてのモノづくりに興味を惹かれていました。グローバルな企業が大量の商品を世界中に供給するのが普通のことになりましたが、モノづくりが大企業だけに集中するのは必ずしも健全なこととは思えませんでした。
地域性のあるモノ
世界中で同じ様な商品が手に入る様になった時代でも、その地方の素材や技術を用いたものは大変魅力のあるものです。
私が育った岩手県の水沢は南部鉄器の産地であり、秀衛塗という漆器の産地も近くどの家にも何かしらの鉄器や漆器がある土地柄でした。
そのため自身のプロジェクトに地域の素材や技術を使うことはごく自然なことでした。
新しい文脈として
「鉄樹」の試作は数年にわたって3段階ほど行いました。
最初の段階では作意を抑えたデザインを試みましたが、結果的に印象の薄いものが並びました。
第2段階ではそれまでとは異なる文脈に持ち込むことを意図しました。素材のコントラストや構造の面白さ、バランスと動きなどを意識し、従来の”工芸”や”クラフト”という言葉から思い浮かぶものとは異なる表現を目指しました。
これは今までの工芸やクラフトを否定するのではなく、リスペクトしつつ新しい領域を見つけたいという試みです。
この段階から3Dデザインソフトを用いたり、NCによる有機的形状の加工にトライするなど、手法的にプロダクトデザイン的な試みが増えていきました。
灯りのデザイン
第3段階では灯りのデザインを試してみました。
一つは木製でありながらメカニカルな印象やスピードを感じさせるデスクランプ、そしてもう一つがKotoriランプです。
Kotoriランプは、それまでのどちらかというと抽象的なものに比べて、より受け入れられやすい可愛らしさのあるものとしてデザインしました。
しかしただ可愛いのではなく、モダンデザインとして成立する簡潔さと普遍性のあるものを目指したのがKotoriランプです。
今後の展開
工芸として培われてきた岩手の鉄と木に、今までとは異なる新しい居場所を作りたい、新しい文脈で語れるものにしたいと試みてきましたが、展示の機会を設けたところいろいろな方々からポジティブなお声をいただきました。
皆様のお声に元気づけられて、最初は少量生産ですが今まで検討してきたものを商品化してみたいと思っています。
特にKotoriランプは多くの方に関心を持っていただきました。
Kotoriランプは木工、鉄器、電気の3要素が組み合わされた製品です。
それぞれの精度が求められ、鉄器の金型も必要です。
そこで今回クラウドファンディングにチャレンジしてみることにしました。
クラウドファンディングによって集まったお金は
・鉄器の量産用金型の製作費
・最初のロットの製品(リターン品含む)の製作費
となります。
●リターンのご紹介
リターン1 10個
Kotoriランプ 予定価格32,780円(消費税込)+ 送料 を 28,650円(消費税、送料込)でお届けします。
リターン2 20個
Kotoriランプ 予定価格32,780円(消費税込)+ 送料 を30,300円(消費税、送料込)でお届けします。
リターンのお届け時期は2023年12月となります。
少しお時間をいただきますが、最初のロットですので鉄器の金型製作や、鉄器と木製部分との合わせの確認など少し時間がかかりますことをご理解いただければありがたいです。
このページに掲載されているのは試作品の写真です。販売品は細部に若干の違いがありますことをご承知おきください。
●製品情報・仕様
高さ:約150mm 長さ:約130mm 幅:約45mm
重さ:約710g
電気関係諸元:DC5V入力 LED 0.1W 1個使用 色温度2700-3000K
- 本機はUSB電源ケーブルをUSB電源アダプタに接続して使用します。
- スイッチはケーブルに設置されています。
- Kotoriランプの電気系については設計製作を専門業者に依頼し、発熱、発火など安全性に関しては充分確認しています。
- 本製品の電源装置2次側以降(ケーブル、本体)は電気用品安全法の対象外となります。
これは電源装置との接続にコネクタを採用したことによって、下記経産省発表の「電気用品の範囲等の解釈について」のⅠ-一-(3)に該当する為です。
http://www.meti.go.jp/policy/consumer/seian/denan/kaishaku/hani/haninokaishaku_150122.pdf
「直流を電源とする機械器具であって、器体の外部にある直流電源装置によって変換された電気をさらに接続器(容易に取り外しのできるものに限 る。)を介すことにより電源として用いるものは、交流の電路に用いないものと解釈し、対象外として取り扱う。」
従って鳥ランプの本体器具にはPSEマークを表示していません。
電源装置(USB電源アダプタ)には「直流電源装置」(特定電気用品)として角PSEマークが貼付されているものをご使用ください。
- 木製の部分は天然木ですので木目は全て異なります。
●これまでの展示
2023年4月 個人展示会 PROTOTYPES 岩手県盛岡市 Cyg art gallery
2023年6月 合同展示会 ENTWINE 岩手県盛岡市 旧石井県令邸
終わりに
岩手の鉄器や木を使った新しいインテリアプロダクト「鉄樹」を多くの方のもとに届けられますよう、その先駆けとしてKotoriランプが皆様のもとに飛び立てますよう、是非ともご賛同をお願いします!
●このページの画像はバウムデザインが撮影したもの、もしくはご協力いただいた企業や団体よりご提供いただいたものを使用しています。
<募集方式について>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。
最新の活動報告
もっと見るご支援ありがとうございます。製作準備を進めています。
2023/08/24 11:00バウムデザイン高橋です。ご支援いただいた皆様、大変ありがとうございます。商品化に向けて改良や試作を進めています。前回の試作をもとに構造の整理や接合の改善などを図っています。この試作品はイタヤカエデを使用していますが、少し木目の見え方が弱かったようです。良い製品をお届けできるよう改良を続けますので、今後もご支援をよろしくお願いいたします。 もっと見る
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