私がセルビアのことで多くの日本の方々に知ってほしいことは、『東日本大震災の時にセルビアが日本に何をしてくれたのか?』ということです。
2011年3月11日、東日本大震災が起こった。そのわずか8日後の2011年3月19日、ベオグラードでチャリティーイベントが行われた。
イベントについて、在セルビア日本大使館の阿部憲明書記官は外務省の ODAメールマガジンで以下の様に述べている。
『東日本大震災に対しては、セルビアの各地で日本を支援するイベントが行われ中でもベオグラード市が主催したチャリティー・イベントには少なくとも数千人が参集しました。 私も参加してきたのですが、イベント当日、ベオグラード市中心部の共和国広場は集まった人々で完全に埋め尽くされ、広場に入りきれなかった群衆が広場の周りにも幾重に取り巻くような状況でした。日本の国旗が振られる中、日本の被災者へのお見舞いと励ましのメッセージ及びこれまでの日本の支援に対する感謝を内容する挨拶が行われ、君が代やその他の日本の歌が歌われ、合気道や空手の演武会が行われました。 最後に、司会者の号令に合わせ、人々は日の丸を掲げつつ、「がんばれ日本!」と歓声を上げ、大きな拍手がわき上がりました。これだけ多くの方が日本を応援してくれていることに非常に胸が熱くなりました。 実際、セルビアの多くの方々から、「日本はセルビアが苦しい時に助けてくれた。 今度はセルビアが日本を助ける番だ」という温かい声をいただく度に、仕事冥利に尽きる気がします。』
当時、セルビアでは「Uz Japan solidarno(日本と共に)」と書いてある募金活動の啓発ポスターが街中に貼られた。セルビア赤十字社が携帯電話オペレーター3社と共同で行った募金活動である。これは携帯電話でSMS(ショートメールサービス)を利用すると日本円で約50円が募金されるというシステムであり、赤十字を通じた義援金は、当初ヨーロッパの中でセルビアが第1位であった。
東日本大震災でセルビアは、いち早く支援のための行動を起こし震災後の7ヶ月後(2011年10月11日時点)、義援金の集計をしたところ、セルビアからの義援金は世界で第5位、ヨーロッパでは第1位の金額になっていました。 最終的には1億9100万円で世界第19位。震災被害にあった日本にいち早く支援を行なってくれていたのがセルビアなんです。
2017年度版の世界の月収ランキングでは、セルビアは93位で3万9千円です。
このような経済状況下のセルビアの方々が支援をしてくれたということを私はたくさんの日本の方々にぜひお伝えしたいです。