10月21日㈯、清子の家の周囲が暗闇となった時間に、談話室に灯をともし、夜の詩作講座「午前2時の手帖」を開催しました。
夜明けの二時
カシオペアの高い時
いつも私は起きあがる
カシオペアよりもメジュッサのように苦しげな顔をして
ほのぐらい蝋燭の光で書きはじめる
惡い神にとりつかれて
夜が朝にかわるまで
見知らぬ所へ流れてゆく河のように
季節が来て散りとゞまらぬ樹のように
女詩人の手帖 : 永瀬清子随筆集 日本文教出版
講座の講師は詩人の斎藤恵子さん(岡山県詩人協会副会長)。
ご自身の詩集『樹間』に収録の詩「排水管」の朗読からスタート。
「詩」に向き合う時間が始まりました。
詩作の時間では「私はあの光景を忘れない」というテーマが提供され、それに続けて受講の皆さんそれぞれに脳裏にある情景を言葉に紡ぐ時間が流れました。斎藤さんからは参加者それぞれに丁寧なアドバイスがなされました。
永瀬清子生家保存会では、清子の家の五右衛門風呂を再生し、ポエジスト・イン・レジデンスとして、清子暮らしを体験しながら、ことばを紡ぐことができる場を作っていきます。
講座の様子は永瀬清子生家保存会ホームページ「清子だより」へ