こんにちは、このプロジェクトを実施させて頂いている山崎栞里です。
本日はこのプロジェクトを実施するにあたって私が大切にしている点を語らせて頂きます。
プロジェクト実施3年目となる今年なわけですが、よく
「子どもたちからのお礼のお手紙とかビデオレターがあったらもっと支援者増えるんじゃない?」とか
「子どもたちの笑顔が見たい」とか
「プロジェクトページに子どもたちの写真を載せた方がいい」とか
言われます。
実際にそうしてる似たようなプロジェクトもありますよね。
確かに子どもたちの笑顔が見たいというご支援者様の想いはよく分かります、
子どもたちの写真やビデオを活用した方が支援が増えるだろうということも知ってます。
でも、このプロジェクトが大切にしているのは
「今、子どもたちにプレゼントを渡して喜んでもらうこと」じゃなくて
「たくさんの人たちの想いを受け取った子どもたちがしっかりと未来を歩んでいくこと」なんですよね。
言い方悪いけど動物園じゃないんです、子どもたちは自分の人生を切り開いていく権利のあるひとりの人間なんです。
子どもたちがいつか実の両親のもとに戻ったり、養子縁組や里親さんなど新しい家庭に引き取られたり、結婚して自分の家庭を築いていったりするときに、
いつか児童養護施設にいたことが「忘れたい過去」になるかもしれない。
そうなったときにプロジェクトページとして、ご支援者様に送ったリターンとして、
写真やビデオが残っていたら知られたくない人に知られてしまう原因になるかもしれない。
写真やビデオだけではなく、手書きのお手紙の筆跡でもリスクを負うことになる。
デジタルタトゥーっていうやつですかね?分かりやすく言うと。
だから私はあえて子どもたちの未来の支障となる可能性が少しでもあるようなことは行っていません。
子どもたちにとって大切なのは「プレゼントを受け取る今」じゃなくて、
「いろんな人に出会って、いろんな経験をして、築き上げていく未来」だから。
児童養護施設にいたことを、大人になった子どもたちが「あたたかい思い出」と捉えるのか、「忘れたい過去」と捉えるのか、
私が決められることじゃないし、その子が生きていく時々のその瞬間に感じる感情だから変わり得るものだし、
だったら「忘れたい過去」だと感じた瞬間に、写真やビデオなどは社会に存在すべきものじゃないと考えております。
だから私は最初からこのプロジェクトを通して子どもたちにとっての負の遺産は作り出さないと決めて実施しております。
ご支援者様を増やすためだけに子どもたちを利用するようなことだけは絶対にあり得ません。
このプロジェクトのご支援者様にはその点をしっかりと理解した上でご支援して頂きたいです。
まだまだスタートしたばかりの2023ではございますが、引き続き応援よろしくお願いいたします!