プロジェクトの実行者について
私たちは山形言友会(げんゆうかい)と申します。吃音(きつおん)に悩む人のためのセルフヘルプグループであり、主に山形市を拠点に活動しています。今年の9月から発足し、毎月第2日曜日に、吃音の当事者やその家族、支援者などが集まる交流会を主軸に開催し、活動しています。
交流会のほかにも山形県内への吃音に関する啓発活動やイベントの企画を行っています。
吃音(きつおん)とは
吃音とは、「ああああ、ありがとう…」のように言葉が繰り返される、いわゆるどもりと呼ばれる症状(連発)のことをいいます。その他にもはじめの音を引き伸ばしたり(伸発)、そもそも言葉が詰まって出なくなる(難発)症状があり、それらを”中核症状”と呼びます。吃音はそういった構音障害以外にも、どもることを周りから指摘されたり、からかわれた経験などから話す人前で話す事に自信をなくし、伝えたいことを伝えられないという思いから自己肯定感の低下、社会参加への不安が強まることが吃音の問題のひとつとして考えています。
また、成人で吃音がある方は100人に1人いるといわれ、山形県の人口(108万人)から考えると、県内では約1万人の方がいると推定されます。吃音のあるみなさんが悩まれているとは言えませんが、「生きづらさ」を感じて、ひとりで悩まれている人は少なからずいらっしゃるのではないかと思われます。
このプロジェクトで実現したいこと
吃音があっても自分らしく生きるとは何か。自分自身の中にある吃音とどう向き合って生きていくのか。『吃音』にフォーカスを当て、みなさんと一緒に考えるイベントになればと思います。得意なことや苦手なこと、好きなことから吃音を通して自分らしさを見つけるイベントです。
私自身、自分に吃音があると知ってからは、人前で話したりすることを避けてばかりでした。『吃音』という言葉に支配され、自らレッテル貼り、できないことばかりを考えるようになっていました。人前でうまく話せない、電話ができない、お店では好きなものを頼めない...そう考えていくうちに自信を無くし、結果として本当に何もできない自分になっていました。
それでも自分にできることは何かを日々考えながら今を生きています。決して「生涯に悔いなし」という生き方を選べているわけではありませんが、これからも自分らしさ、自分にできることを考えていきたいと思っています。
今回のイベントに参加していただき、自分自身の『吃音』と向き合い、『自分らしく生きる』ことを考えるきっかけになればと思います。
プロジェクト立ち上げの背景
今年9月の発足を機に、山形言友会では毎月の交流会を開催してきました。始めて参加された方からは「自分以外の吃音をもつ人と初めて出会った。」「ほかの参加者の悩みを聞いて自分だけではないと安心した。」などの感想が寄せられ、山形県で活動していく意義を再認識しました。
しかし、吃音に苦しんでいる人の中には、自らの悩みを他人へ打ち明けることや、どんな人が参加しているのか見えない交流会そのものに足を運んで参加することに抵抗を感じている方が少なからずいらっしゃるのも事実です。私自身、初めて交流会へ参加するときはとても緊張し、会場の入り口までは来たものの踏ん切りがつかずに何度も帰りたいと勇気が出ずに躊躇したことを思い出します。
交流会に参加せずとも、同じ吃音を持つ人に出会える場はつくれないだろうか、吃音にまつわる生の体験談の声を聞ける場を設けたいと考え、今回のイベントを企画しました。また、自分の吃音と向き合いながらも自己表現をされているひとの姿を観たり、そのひとたちのお話を聞くことで、ご自身の吃音と向き合い、自分らしく生きていくためのきっかけになればと思います。
また、今回のイベントは吃音がある人だけためのイベントではありません。吃音がない、吃音を知らなかったという人にも是非参加して頂きたいです。そして私たちの吃音について関心を持ち、理解して頂けるきっかけになれば幸いです。
今回は出演者として山形県や宮城県の東北地方出身の方から3名、スペシャルゲストとして東京で芸人として活動されている『インタレスティングたけし』さんをお呼びする予定です。
実施スケジュール
1月中旬:クラウドファンディング開始、県内の関係施設などへ案内
2月:開催に向けて準備期間
3月:どもフェス開催(ライブ配信あり)
日時:3月20日(水)祝日 13時~15時半
会場:山形テルサ 交流会室B
対面:50名定員(一般:1,000円、学生500円)
ライブ配信あり。zoomにて配信予定
※チャット等を用いて会場の方とライブ配信視聴者を対象に、トークセッションでの質疑応答を行う予定です。
※ライブ配信にて、機材トラブルなどの運営側のミスがあった場合は、後日アーカイブ配信にて対応させていただきます。あらかじめご了承ください(追加料金などはありません)。
4月上旬~中旬:アーカイブ配信開始
※配信期間は1か月程度を予定しています。
タイムテーブル
13時~ 開会、あいさつ
13時10分~14時半 各演芸披露
14時半~15時半 トークイベント
15時半~ 閉会
出演者について
出演者の4名の方からコメントをいただいています。
【大道芸 りくとさんからのコメント】
りくとと申します。私はプロの大道芸人ではありません。日常的に人前で活動をしているわけでもないですし、吃音の専門家でもありません。人前で発表をする予定がある時は、吃音のことで心配になり憂鬱になる時もあります。いうなれば、吃音を持った普通の大学生です。
大学でジャグリングを始めて、人前に出る機会が増えました。もちろんどもった経験もありますが、楽しい思い出の方がずっとずっと多いです。
「やりたい!」という素敵な気持ちを、吃音を理由に我慢している人がいるなら、ぜひ挑戦してみてほしいと思っています。失敗した時には、言友会で話を聞かせほしいです。喜んで聞いて、認めてくれる人たちがいます。そんな吃音のある方の心の土台となるような団体があることを、多くの方に知ってほしいです。
吃音が無い人にも、吃音について知っていただきたいと思っています。理解がある人が周りにいるだけで、とても心強く、安心することが出来ます。
一生懸命頑張ります!ご支援、よろしくお願いします!
【歌手 過 心杏さんからのコメント】
はじめまして。過 心杏(すぐる このん)と申します。
私は幼少期から吃音(きつおん・どもり)を持ち、人前で上手く声が出せないことに悩んできました。吃音の症状に対するからかい、心が痛くなる言葉もたくさんありました。
ですが、私は歌だと吃音の症状が出ないため歌に救われてきました。毎日考えてしまう吃音に対する不安を抱えなくて済み、自分の声で自己表現できるのは歌と音楽でした。
今、私はずっと諦めていた「沢山の人の前で歌う」という夢に挑戦しています。
そして大嫌いな吃音があるこの声で。大好きな音楽が歌えるこの声で、自身の経験や体験を歌にして届けたいと思っています。
幼少期はなかなか吃音当事者と関わる機会がなく孤独感を感じていましたが、こうやって地元東北で吃音を広めるイベントが開催されるのがとても嬉しいです。
応援どうぞよろしくお願いいたします。
【落語家 こいのすけさんからのコメント】
皆さん、こんにちは。
山形を中心にアマチュア落語で活動を行っている、こいのすけと申します。この度、どもフェスに落語で出演させていただく運びとなりました。
私は物心つく前から吃音があり、喋ることに関してはずっとコンプレックスを抱いて生きてきました。
ある時期落語と出会い、「古臭くてお堅い伝統芸能」というイメージが吹き飛ぶとともに、その沼にはまっていきました。落語を自分で喋ってみれば少しは吃音が良くなるのではないか?との思いから高座に上がり始め、チャレンジをし続けております。
吃音を抱えながら活動されている異なるジャンルの皆様と一緒の舞台に上がらせて頂くのは非常に嬉しいことですし、またステージをご覧いただいた吃音の当事者やそのご家族様が一歩踏み出すきっかけになれれば良いと思っております。
是非、皆様のあたたかなご支援を頂戴できれば幸いでございます。ご支援、よろしくお願いいたします。
【無活舌芸人 インタレスティングたけしさんからのコメント】
初めまして!普段は芸人活動してます! インタレスティングたけしと申します。 皆さんは3月の「どもフェス」を楽しみにされてるかと思います!
ここで僕の自己紹介させていただきます。僕は芸歴18年で主にギターを使って自分の失敗談や自虐ネタをメインにやってます。最近は講演活動もしてます。僕には吃音があります。自分に吃音があると知ったのは大人になってからなんです。芸人なのに吃音って?という方もおられると思いますが、僕は逆にそれを武器にして行こうと思い活動してます。
一昨年の夏はTBSテレビ「水曜日のダウンタウン」に出演しましたが、僕の吃音の事が話題になってしまい、炎上していろいろ大変でした。僕はその時から、もっともっと吃音の事が世間に知られて、吃音がある方への接し方や吃音がある本人が気にせず生活出来るようになるように、もっともっと色んなイベントにでたり講演会に参加したりして広めて行こうと思います。このイベントで、吃音があるの方も、そのご家族の皆さんも元気になられるように盛り上げて行こうと思います。
最後に3月の「どもフェス」が大成功するように、クラウドファンディングにご参加下さい!!それでは3月20日は元気に皆さんにお会いできるよう頑張りたいと思います。 皆さんよろしくお願いします!!
トークセッションについて
トークセッションでは、出演者4名の方々に自身の吃音の向き合い方について語っていただく予定です。対面参加されている方からはもちろん、ライブ配信で視聴されている方からも質問をリアルタイムのチャットにて募集予定です。今回のトークセッションの進行役として「東北吃音ネットワーク」代表の石川さんにお願いしました。本イベントでは、司会や出演者など、すべての人が吃音のある当事者が行います。吃音のある方の生の声をお聞きいただければと思います。
【ファシリテーター 石川 大智さんのコメント】
任意団体「東北吃音ネットワーク」代表。吃音当事者。自身の経験を活かすため現在は就労移行支援事業者にてジョブコーチを行っている。
皆さん、初めまして。東北吃音ネットワークの石川と申します。ご縁あり、ありがたいことにトークセッションのファシリテーターを担当させて頂くことになりました。
自分が吃って進行に支障が出たら…と思うと不安ですよね。実は人前での発表は私もいつも不安です笑
イベントの当日に発表頂く皆さん、ご清聴頂く皆さんが少しでも楽しかった、良い時間だったと思って頂けるようにベストを尽くたいと思います。どうぞ、よろしくお願いします。
資金の使い道
集まった資金は、当イベントの運営費用や出演者の交通費・宿泊費として使われます。
イベント開催の予算は以下の通りです。
出演者謝金:35,000円
出演者交通費:25,000円
出演者宿泊費:10,000円
印刷代:5,000円
郵送料:20,000円
消耗品代:5,000円
会場費:18,600円
会場オプション費:6,000円
通信費(ライブ配信、アーカイブ撮影機材):20,000円
予備費:5,400円
合計:150,000円
集まった資金は、以上の開催費用の補填として使われます。
もし予算以上の支援をいただいた際は、今後の吃音にまつわる啓発活動に使用させて頂く予定です。
リターンについて
支援してくださった方々には、寄席イベントのライブ配信チケット、アーカイブ視聴特典付のチケットなどをリターンとしてお届けします。
【ライブ配信について】
配信予定日:2024年3月20日(水) 13時~ 配信開始予定(15分前から受付開始予定)
配信方法:Zoomにて配信予定
詳細は追ってご連絡させていただきます。
!!注意事項!!
当日にチャットにて出演者への質問を受け付ける予定です。詳細は追ってご連絡させていただきます。
【アーカイブ視聴について】
配信予定日:2024年4月上旬~中旬
配信方法:未定
配信期間:約一か月を予定
皆様の応援がプロジェクトの成功につながることを心から感謝いたします。
最後に
このプロジェクトは、吃音のある人たちが自分らしく生きるためのきっかけづくりを目指しています。吃音があっても好きな夢を持ち、自信を持って社会で活躍できるような環境を作りたいと考えています。皆様の温かいご支援をいただければ幸いです。どうか、私たちのプロジェクトに共感し、応援していただけると嬉しいです。
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