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星座早見盤付きカレンダー「星こよみ」現在、絶賛製作中です!
この商品はSプリズムプリント®と言う特殊印刷技術で製作します。
今回はこの技術について詳しく説明したいと思います。
印刷の中でもかなりマニアックな内容となりますが、こだわりが詰まっていますので、是非お読みください。
・Sプリズムプリント®とは
印刷後に箔を押す通常の箔加工とは異なり、先に箔を押してその上に印刷することで、箔の多色化とグラデーションを可能にします。さらに箔を押す金属版に細かな凹凸を入れる事で、微細なエンボスを箔の表面に入れる事ができ、光の反射角を設計し、光をデザインする事ができます。
また印刷データを加工する事により、ホログラムの様に角度によって色の見え方を変化させることができる、唯一無二の表現力を持つ革新的な印刷技術です。
【元データ】 ©BARON UEDA
この元データから、光のデザインを入れた箔データを作ります。
【箔押し用金属版】
この金属版の表面に微細エンボスが入り、光のデザインが入っています。
【箔押し】
金属版に熱と圧力をかけ箔押しすると、同じように光の設計が入った箔が紙に転写されます。
【完成】
箔の上から印刷すれば、光のデザインがはいった絵が完成します。
今回『星こよみ』には、この技術の粋を余す事なく詰め込みます。
特にこだわりのポイントは何と言っても回転盤の星座と星雲です。
Sプリズムプリント®は、先に箔を押しその上から印刷するので、箔と印刷の位置合わせがとても難しく、細かな星座を色付きで光らせる事がとても困難なのです。
またSプリズムプリント®の箔加工は、金属版を使って熱と圧力で箔を紙に転写させるホットスタンプなので、細かな点が散らばった星雲の表現ができません。
この2点をクリアする為に、回転盤の印刷工程はこうなります。
※サンキューレターと台紙も同時印刷
①カラー印刷(暗い夜空)
↓
②箔押し(星座と星雲)
↓
③白印刷(星雲)
↓
④カラー印刷(星座と星雲)
まず、細かな星座の箔と色のズレが出ない対策として、まず暗い夜空を先に印刷します。
そしてその上から微細エンボスの入った銀箔を押します。
そうする事で、箔と夜空のズレのリスクを無くします。
その次に、細かな星の集合体で表現する、美しい星雲を作る為に白を印刷します。
箔は色と違い、有るか無いかの選択しかなく、グラデーションは表現できません。
それを可能にする為に、まず星雲にベタで銀箔を押し、その上に不透明な白のインキを使い、とても細かい箔表現を作り出します。
そして最後のカラー印刷で、星座に色を付け、星雲をさらに自然な感じに仕上げ、とても煌びやかな回転盤を作りあげます。
ただし、これらは机上の空論であり、この方法でも位置ズレのリスクは無くならず、星雲も本当に箔がある所とない所の境目が綺麗に馴染むのか、誰もやった事がなくやってみないと分からないと言う、チャレンジグな印刷工程になります。
デザインと技術を駆使して、まだこの世にない素敵な商品を作りたいと思います。
どうぞ応援ヨロシクお願いします。