広島女学院大学にて「第三回Global Studies, Peace and Leadership Summer Seminar」を実施。世界各国から集まった女子学生たちと一緒に平和構築について勉強ができるメディアを制作します!
■アフガニスタン、ジャララバードからの応募
「私はナンガルハール大学に入学した時、これからはアフガニスタンの人たちを飢えさせたくないという強い願いから農学専攻を選びました。そして私の国の良い未来を築くために、自分自身が女性リーダーとなって改善していきたい気持ちがあります。しかし、大学のクラスで女子学生は私一人だけで、後は300人全員男子です。私の国では女性は家にいるべきという保守的な考えが根付いているのが現実です」。
これはアフガニスタンの都市、ジャララバード在住の女子大生、サフィアさん(20歳)から送られてきた応募書です。この応募書は、広島女学院大学にて毎年開催される「Peace Seminar」の奨学金申請に宛てられたものです。当セミナーは、大学生のグローバル・リーダー育成を目的とした夏期プログラムです。今年はカンボジア、インドネシア、バングラデッシュ、ミャンマー、ボスニア、ロシア、ウズベキスタン、そしてアフガニスタンのサフィさんら10名の若い女性リーダー代表たちに、セミナー参加に必要な費用を奨学金として贈り、広島女学院大学に招きます。この奨学金募集にはなんと海外から400名の応募が殺到し、多くの優秀な応募者の中から最終的に10名という数に絞り込むことは容易ではありませんでした。
■アフガニスタンから女性リーダーが多く出てきて欲しい
現在、公益財団法人ウェスレー・ファウンデーションに勤める私は、プロジェクト・マネージャーとして今年度の当セミナーに携わっています。良き友人でもある広島女学院大学、Global Studies English学部の講師、コートニーと他スタッフらと力を合わせ、8月1日から開催するプログラム準備に励む日々です。私はこの奨学金募集のファイナリストを選考する業務も担ったのですが、サフィアさんの応募書からは、ゆるぎない意志と、自分の国を本気で変えたいという強い願いが伝わってくるものがありました。皆さんもご存知の通り、アフガニスタンでは女性にも教育を受ける権利があるという認識は大変低いことが現状です。私たちの認識の中では女性も男性も学校に通い、女性の社会進出も当たり前の時代となっている日本ですが、アフガニスタンの女性差別は私たちが想像する以上に過酷なものです。私たちはサフィアさんが将来、アフガニスタンを平和にするリーダーになれるだろうと、彼女の意思の強さからそう確信しました。
多くの応募者の中から彼女を選んだもう一つの理由には、「戦後の日本の社会発展について大変関心があり、どうやったら自分の国も日本のように豊かになれるのかを知りたい」という思いも寄せられていたからです。サフィアさんを選考するには時間がかかりませんでした。当財団からは彼女の渡航費とプログラム参加費が支援されます。しかしサフィアさんからはもう一つのお願いがありました。それは妹のファーラさんも一緒に同行して姉妹揃ってグローバル・リーダーを目指したいというものでした。
■サフィアさんとファーラさん姉妹揃ってのセミナー参加の実現を
頂いた支援は姉妹の渡航費にあてさせていただきますが、それだけではなく、みなさまと一緒に平和構築を学ぶためのメディア制作を実現させます!当財団で組んだ予算は10名分で、もう一名分のプログラム費用を別途に出すには問題がなかったのですが、ファーラさんの渡航費までを支援するには少し予算外になってしまいました。ファーラさん自身も手持ちの400米ドルで、旅券と査証の申請で全て使い果たしてしまうので、渡航費を余裕はありませんでした。そこで友人のコートニーと相談し、彼女の渡航費は私たち個人の寄付金でサポートしようとすることに至りました。Camp Fireを通じてより多くの方々から支援へのご協力を頂きたいと願い、こうして呼びかけを行っています。アフガニスタン、カブールからインドのデリー経由で広島に来る飛行機チケットは23万円かかります。コートニーとは数万円の寄付金を募りましたが、残りを何とか皆様のご協力で達成したいと願っています。
サフィアさんとファーラさんが揃ってアフガニスタンの女性リーダーとなるよう、当セミナー参加をサポートしていただけると幸いです。彼女たちは「日本で学んだことを故郷の女の子たちに伝え、女性にもアフガニスタンの社会を変える力があるのだと励ましていきたい」という思いを抱いています。一人でも多くの女性リーダーが彼女たちの国を変えていってほしいと、私たちも強く願っています。
■第三回Global Studies, Peace and Leadership Summer Seminar in 広島女学院大学
原爆投下を経験した広島。今は平和のメッセージを発信する場所として強い存在の街となりました。広島女学院大学は2013年8月1日から8月7日まで、第三回Global Studies, Peace and Leadership Summer Seminarを実施します。七日間のセミナーで、原爆投下の歴史を振り返り、現代の情勢分析を交えながら、「平和」の問題を世界各国の学生と議論していきます。今回は17か国からの参加者を加え50人が参加します。
http://www.hju.ac.jp/news/2013/07/global-studies-peace-and-leadership-summer-seminar.html
http://www.strikingly.com/2013eforum#1
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