2024/05/10 13:25

 琴平神社例大祭で天狗さん(猿田彦)が履いている一本歯足駄は、大正8年に古平町で創業した小野寺履物店が作ってきたものです。初代当主の利助さんは、19歳で下駄工場を建設し、製造・卸・販売を開始し、昭和4年には小野寺履物店を開業しました。昭和30年代になると、靴の普及によって下駄の需要は急速に減少し、戦後に5軒ほどあった町内の下駄工場も次々に廃業していきました。そんな中、昭和40年以降は、小野寺履物店だけが唯一下駄の製造を手掛けていたのです。しかし、この下駄工場も令和2年に解体され、今は茨城県の下駄工場に製造を依頼しています。それでも鼻緒だけはいまでも小野寺履物店が作って神社に奉納しています。