(株)IPリッチ代表の草野が3/24-3/27にかけて、潜水艇事業の件でサウジアラビアに行ってきました!
IPリッチの事業とは現在直接的には関係ありませんが、今後関係してくる可能性が大いにありますので、活動報告をさせていただきます。
潜水艇事業は、(株)アミューザジャパンとディープシープランニング(株)で行っています。草野は前者の株主および新規事業執行役員、後者の株主および取締役という立場です。
潜水艇は以下のようなものです。
サウジアラビアにて、以前より潜水艇を活用したいという話があり、アミューザジャパンの社長の宮川は過去に何度もサウジアラビアに行っており、王族の方々などとの繋がりがありました。
そのため、今回は具体的な契約の話を進める上でサウジアラビアの政府関係者や企業とお会いしました。
今回、草野は初めてサウジアラビアに行きましたが、色々と衝撃を受けました。
今回のサウジ出張で分かったことや実感したことを以下、まとめました。
①金額やスケールがとにかく大きい
複数の商談に参加しましたが、いずれも話に出てくる金額が桁違いでした。
例えるならば、日本では2-3千万円ぐらいの規模の話が、サウジでは小さくても50億円以上ぐらいでした。つまり、スケール感が100倍以上でした!
もちろん簡単な話ではなく、必要なことをきっちり準備する必要はありますが、潜水艇のように価値ある技術や製品には惜しみなく投資するというスタンスを感じました。
また、サウジの首都であるリアドにはThe Garageというスタートアップ・ベンチャー向けのインキュベーション施設があり、政府関係者からの紹介により施設内をご案内していただきました。
The Garageは、28,000平米という3回建ての巨大な施設で、ミーティングルーム、個室、大ホール、仮眠室、交流空間、飲食空間など、様々な設備が整っていました。
このような大きなインキュベーション施設は、少なくとも日本にはないと思います。
サウジは夜型らしく、夜23時ぐらいから事業のプレゼン会が行われていました。頻繁に行われるようで、事業家や投資家などが集まります。
このインキュベーション施設には、様々な国のスタートアップが集まっているようですが、まだ日本企業がいないとのことでした。
知っている人も日本人ではほぼいないでしょう。
私達が日本企業の1社目になるかもしれません。
そして、更に驚くべきことに、The Garageに入居すると多額の支援金が支給され、かつ、設備やエンジニアのリソースを無料で使えます。
日本ではインキュベーションの支援金はほとんど出ないかと思いますが(施設を安く使える程度)、The Garageでは凄まじい金額が支給されます。
こういったことからもサウジ政府がいかに産業の発展に力を入れているかが分かります。
サウジには巨大なビジネスの可能性があります。
②脱石油、新規プロジェクトが進んでいる
サウジでは、2016年にサウジビジョン2030という計画が掲げられました。石油への依存度を減らし、経済、健康、教育、インフラストラクチャ、レクリエーション、観光などの政府の公共サービスを開発していくものです。
https://www.jetro.go.jp/ext_images/world/middle_east/sa/sj-visionoffice/links/SVpdf_jp.pdf
テクノロジーや観光・エンターテイメントなどを強化するために、積極的に外国からの企業や観光客を誘致する方針となっています。
以前はサウジへの入国のためのビザの申請は大変だったようですが、今回は簡単にできたことからも外国人の受け入れを強化していることが伺えました。
私達の潜水艇は、観光客向けにサウジの綺麗な海の中のツアーをするといった目的で活用される予定です。
潜水艇は数億円するので日本では中々気軽に導入することは難しいですが、サウジでは大したことのない金額なのだろうと思います。
ちなみに、最近サウジでドラゴンボールのテーマパークが建設されるとの発表がありました。
https://www.bbc.com/japanese/articles/c0x3594pvndo.amp
サウジを含む中東では、日本の技術やコンテンツへの信頼が大きいため、他にも色々と導入されていくと思われます。
③慣習や文化が大きく変わってきている
サウジは、以前まではガチガチのイスラム教社会で、制約が相当厳しく設けられていました。
例えば、女性は男性とは話をしてはいけない、目以外は隠さないといけない、仕事をできない、一人では出歩けないなど、様々な制約がありました。
しかし、近年ではそういった制約が撤廃され、女性が堂々と顔を出して外出し、またお店などでも普通に働いています。
今回草野とサウジ出張をしたアミューザジャパンの宮川らは、以前のサウジからの大きな変化に非常に驚いていました。
また、一般的に日本ではサウジを含む中東のイメージはあまり良くないかもしれません。
戦争が多い、治安が良くない、といったことです。
たしかにそのような国もあるとは思いますが、サウジに関しては戦争はなく、治安も良かったです。
④ラマダンでは様々な制約がある
今回サウジに行った期間はラマダンでした。ラマダン期間中は断食が実行されるため、ほとんど飲食店がやっておりませんでした。
ホテル内のレストランもやっておらず、朝食は部屋に運ばれてくるスタイルでした。
また、ラマダン期間中は、ビジネスが進みにくいというという点もありました。
宮殿で王族の方にお会いするという話がありましたが、ラマダン期間中は多くの方が聖地メッカに行ってしまうとのことでお会いできませんでした。
今回は仕方なかったのですが、次回以降はラマダンの期間は避けようと思います。
<食事について>
デーツ、練り物、チーズ類、甘いものが多く出てきました。
ホテルでは毎日似たようなものが出てきました。笑
デーツは、特にサウジアラビアの有名な食べ物です。自然の甘みがとてもあります。
ホテルのロビーにデーツが置いてあり、自由に食べることができました。
お土産もデーツやデーツ系のお菓子をたくさん買いました。
次回はもっと色んなサウジの料理を食べたいです。
<今後について>
サウジの状況や現地での新たな繋がりもできたため、サウジでの拠点を作るべく準備を進めていきます。
夏ぐらいにはサウジでの活動をスタートしたいと考えています。
サウジには様々な大きなチャンスがあるため、一気に事業を大きくできると考えています。
また、ゆくゆくは知財絡みの事業もサウジでできたらと考えています。
現地でのニーズや課題を把握し、IPリッチとして知財サービスを展開していきたいと考えています。