前回のリキュール製造報告②では仕込みについて紹介しましたが、今回は先だってリキュールの着色について紹介致します。「SHIRAHAMA Clssic Blue Curaçao(シラハマ・クラシック・ブルーキュラソー)」は名前の通り青い色をしたお酒です。今回は少々裏話的な内容ですが、その青い色についての内容です。お楽しみ頂けましたら幸いです。
ブルーキュラソーの着色料について
ブルーキュラソーはその青が最も印象的なお酒で、青いカクテルを作るためには必須のお酒です。青い色は海のイメージや、幻想的なイメージで用いられることが多く、Barでは欠かせないリキュールの一つです。
青い色というのは自然ではなかなか珍しい色ですが、その青はどのようにして色付けされるのでしょうか?
ブルーキュラソーの青については一般的に「青色1号」等の合成着色料が用いられており「SHIRAHAMA Clssic Blue Curaçao」でも使用する予定です。前提として天然の着色料には青い色のものも存在しますが、あえて合成着色料を使用するのは何故なのでしょうか?
天然色素の弱点
私達も疑問に思い事前に買い集めて調べてみたところ、アルコールやpHなどの条件で状態変化が起きやすく変色やダマになってしまったり、光や熱によっても劣化し易いことがわかりました。
前述の通りブルーキュラソーは「青いお酒」であることに意味があるので、そもそも色が劣化してしまったり炭酸水やレモン果汁等で色が変わってしまうことは避けたいのです。そのため天然色素は不適という結果になりました。
下図は例として、青いハーブティー等で有名なバタフライピーにレモン果汁(酸性)を加えた時の色の変化です。
酸を加えることで、青→赤紫色に変化します。レモン果汁のようなpHの低いものに限らず、炭酸水のような弱酸性のものを加えても同様の変化が起こります。
次回の製造報告
次回の製造報告は「キュラソーの種類について」お届けする予定です。