前回のリキュール製造報告③では着色料について紹介しましたが、今回はキュラソーの種類について紹介致します。「SHIRAHAMA Clssic Blue Curaçao(シラハマ・クラシック・ブルーキュラソー)」は名前の通りブルーキュラソーというキュラソーの1種となります。キュラソーと聞いてもどんなお酒かピンとこない方もいらっしゃるかと思いますので、簡単に紹介させていただきます。そもそもキュラソーとは?キュラソーの名前の由来は、南米ベネズエラ沖に位置するオランダ領キュラソー島のオレンジを使用していたことに起因します。活動報告のリキュール製造報告②「仕込みについて」で紹介したように、果肉や果汁は使用せず、オレンジの果皮のみを使用しているのが1番の特徴です。わかりやすく表すと、ベースのお酒+柑橘+糖分=キュラソー柑橘由来の爽やかな香りと、柔らかな甘味が特徴的な味わい。キュラソーにはBarであればどこでも見かけるような有名な銘柄も多いのですが、Barだけでなく、カフェでコーヒーに加えたり、製菓材料として使われたり、多岐にわたって愛されるリキュールの1種なんです。キュラソーの種類用途の多いキュラソーですが、その種類もいくつかに分かれます。・無色透明の「ホワイトキュラソー」・樽で寝かせた琥珀色の「オレンジキュラソー」・青色が美しい「ブルーキュラソー」基本的には上記3種が主要な種類となりますが、他にも赤色の「レッドキュラソー」や緑色の「グリーンキュラソー」なるものも存在します。白浜蒸留所のリキュール第一弾はブルーキュラソーとなりますが、その他のリキュールも含め、白浜蒸留所の新作リキュール情報もお楽しみにお待ち頂けると嬉しいです!
リキュール製造報告 の付いた活動報告
前回のリキュール製造報告②では仕込みについて紹介しましたが、今回は先だってリキュールの着色について紹介致します。「SHIRAHAMA Clssic Blue Curaçao(シラハマ・クラシック・ブルーキュラソー)」は名前の通り青い色をしたお酒です。今回は少々裏話的な内容ですが、その青い色についての内容です。お楽しみ頂けましたら幸いです。ブルーキュラソーの着色料についてブルーキュラソーはその青が最も印象的なお酒で、青いカクテルを作るためには必須のお酒です。青い色は海のイメージや、幻想的なイメージで用いられることが多く、Barでは欠かせないリキュールの一つです。青い色というのは自然ではなかなか珍しい色ですが、その青はどのようにして色付けされるのでしょうか?ブルーキュラソーの青については一般的に「青色1号」等の合成着色料が用いられており「SHIRAHAMA Clssic Blue Curaçao」でも使用する予定です。前提として天然の着色料には青い色のものも存在しますが、あえて合成着色料を使用するのは何故なのでしょうか?Cocktail Bar Ravenで行われたブルーキュラソーの研究会天然色素の弱点私達も疑問に思い事前に買い集めて調べてみたところ、アルコールやpHなどの条件で状態変化が起きやすく変色やダマになってしまったり、光や熱によっても劣化し易いことがわかりました。前述の通りブルーキュラソーは「青いお酒」であることに意味があるので、そもそも色が劣化してしまったり炭酸水やレモン果汁等で色が変わってしまうことは避けたいのです。そのため天然色素は不適という結果になりました。下図は例として、青いハーブティー等で有名なバタフライピーにレモン果汁(酸性)を加えた時の色の変化です。酸を加えることで、青→赤紫色に変化します。レモン果汁のようなpHの低いものに限らず、炭酸水のような弱酸性のものを加えても同様の変化が起こります。次回の製造報告次回の製造報告は「キュラソーの種類について」お届けする予定です。
前回のリキュール製造報告①に続き、「SHIRAHAMA Clssic Blue Curaçao(シラハマ・クラシック・ブルーキュラソー)」の材料として仕入れた橙(ビターオレンジ)の仕込みについて紹介させて頂きます!仕込みについて仕入れた橙の仕込みについてですが、キュラソーの製造に使うのは基本的に果皮の部分のみです。一般的に柑橘類というと果肉を食べたり果汁を飲むことがほとんどですがなぜ果皮だけを使うのでしょうか?結論から言うと、果皮を用いることで柑橘のより濃い香り成分が抽出できるからです。通常柑橘類の可食部として口にする果肉の部分はとても瑞々しく美味しいですが、逆に言えば水分が多くその分キュラソーには不要な雑味も強い部位で、香りも果皮ほど強くはありません。果皮を用いて原料となるアルコールの中に濃い香り成分を溶け出させることによって、お酒が余計な水分で薄まることを防ぎ、雑味の少ない品質の良いキュラソーを作ることが出来るのです。果肉の用途について仕込みに使うのが果皮だけとなると、残りの果肉はどうなるかと気になる方もいらっしゃるかと思いますが、もちろん果肉についても現状私達が行える最大限の有効活用を行っています。皮を剥いた橙は果汁を絞り、東京にあるCocktail Bar Ravenのカクテル材料として使用したり、煮詰めて自家製シロップとして消費しています。果汁を絞った残りの残渣についてはコンポストを用いて堆肥化し菜園等に役立てたりしながら、白浜蒸留所ではなるべく廃棄物を出さないリキュール製造を行っていきます。他にも果汁や残渣の良い活用方法等がございましたら、お問い合わせからご教示頂けましたら幸いです。お問い合わせ次回の製造報告次回の「リキュール製造報告」は「蒸留」としたいところなのですが、少し時間が開いてしまいそうなのでブルーキュラソーの「着色について」を先だって紹介していこうかと考えています。楽しみにお待ちいただけましたら幸いです。
1月はリターン品にもなっている「SHIRAHAMA Clssic Blue Curaçao(シラハマ・クラシック・ブルーキュラソー)」の仕込みを行いましたので、「リキュール製造報告」として活動報告でシリーズ化して共有させて頂きます。原材料について原材料は、伊豆で収穫された橙の果皮の部分を使用しています!橙は元々調味料柑橘として果汁をポン酢等に加工したり、まるごとマーマレードの材料にしたりというのが一般的です。この橙は海外ではビターオレンジと呼ばれていまして、キュラソー等のお酒の材料としても広く使われています。今回はこの伊豆の橙を200kg仕入れて、1つ1つ手作業で加工を行っています。橙と向き合うフードロスじつはこの熟した橙の多くは正月飾りとしての需要を最後に廃棄を待つだけになってしまいます。あくまで調味料柑橘ですので、そのままの食用や生果汁も飲用には向きませんし、ポン酢等の調味料への加工は熟す前の青い状態で行われるようでマーマーレード等の加工も限界があります。そのため毎年多くの橙が廃棄されている現状があるようです。昨今の世界的な流れもありますし、何より農家さんが一生懸命作った品質の良い作物を少しでも有効活用したいですよね。そういう意味でもこの橙は白浜蒸留所のキュラソーの材料としてこれ以上無いくらいぴったりな材料なのでした。次回の製造報告次回の「リキュール製造報告」は仕込みの内容についてお届けする予定です!間に他の活動報告も入るかと思いますが、楽しみにお待ち下さい!3月20日まで引き続き宜しくお願い致します!