初めまして。本作品で監督を務めます埋田向日葵(うめたひまわり)と申します。
ご覧頂きありがとうございます。
全く新しいジェンダー映画とは
突然ですが、あなたはジェンダー映画と聞いてどんな話を思い浮かべますか?
自分の性別へ対する違和感や、家族や社会から受け入れてもらえないと言ったような葛藤をテーマに取り上げた映画を思い浮かべた人が多いのではないでしょうか。
もちろん、そういった特殊な感情が映画を通して認知されていくのは大切なことですが、セクシャルマイノリティの存在について浸透してきた昨今、別の路線の映画があったらいいな、と私は考えました。
別の路線とは、違いについてフォーカスするのではなく、性別を跨いでも同じ部分に目を向けてみようという試みです。
あなたは恋をしますか?または恋しませんか?
LGBTQに分類される人間も、そうで無い人と同じように、恋したり、恋しなかったり、愛したり、愛せなかったりして生きています。
違いはあれど、間違いなどないはず。
また、異性愛の魅力のひとつとして、トランスジェンダーの役を実際に性別を変えられた役者さんに演じて頂きました。異性愛の物語の中で生きるトランスジェンダーのリアルを是非多くの方にご覧頂きたいと思います。
あらすじ
放課後の学校の屋上にひと組の男女が佇む。女は男の手を握り、握り返されるのを確かめた。秋の冷えた風が、女の髪を翻して滑ってゆく。男は女を愛していたし、女も男を愛していた。しかし、男の口からは別れの言葉が今にも飛び出そうとしていた。「この子が愛しているのは、本当の、ありのままの自分ではないだろう」という疑いが、男の中を渦巻いていた。同時に、女も同じ様に「自分の性別は女ではないかもしれない」と考えていた。
時は流れ、男性から女性へ性別を変え、OLとして生活を営む壱樹。そんな壱樹だが、同僚の女の子に恋をしていた。
一方、女性から男性へと性別を変えた美幸は高校時代の恋人・壱樹を忘れられないまま、ゲイと同棲生活を送っていた。
ある日、二人は再会する___。
プロジェクト立ち上げの背景
さて、私がこの映画がこの世にあって欲しいと思った理由が大きく分けて二つあります。
一つ目は、トランスジェンダーかつ同性愛者という存在を取り扱ってみたいと思ったからです。最近、女性用スペースを利用するために女性を自称する男性について物議を醸していますね。常に誰かの正しさがまた別の正しさを批判し怒っていてなんだか穏やかではないし、当事者でない人は近寄り難い問題かと思います。あくまで個人的な考えですが、私はそのトランスジェンダーの精神が”本物”であるか否かをジャッジする必要などあるのかと疑問に思っています。仮に”本物”があったとしてもそれを他人が判断できるのでしょうか。大切なのは、シスジェンダーを含む全ての人が安心安全に、気持ちよく生活できるためのルール作りであり、異性装を好む人自体を批判することではないと思いませんか。そのルール作りにおいては、性別に関わらず全ての人が当事者です。
昨今、様々な正しさが錯綜し、誰のことも傷つけない理論を打ち立てるのは難しくて、そのことに胸が痛くなってしまいます。そんな中で、私はあらゆる立場の人に寄り添いたいと願いました。その方法が、私にとっては映画でした。
二つ目。私にはかねてより物思いに耽ってしまう事柄があります。普遍的な命題ですが、愛とは(ここでは特に恋愛とは)何かについてです。あなたは恋愛において感情と性別のどちらが先だと思いますか。私はロマンチストなので、同じ感情なのに、異性だから(同性愛者の場合は同性だから)と言う理由で恋と名付けられる感情があることに、なんだか悲しくなってしまいます。体の形が変わったら精神の何が変わるのでしょうか。体の形が変わっても心は何も変わらないからと愛し続けるのが真実の愛ですか。相手の性別が変わったから愛せなかった場合、過去に愛だと思っていた感情ごと嘘になってしまうのでしょうか。映画を見て、一緒に考えてみて欲しいと思います。
本作『異性愛』はふじのくに芸術祭2019 文芸コンクール戯曲・シナリオ部門にて奨励賞を受賞したシナリオを元に制作している映画です。 戯曲の初演はコロナ禍により残念ながら無観客上演となってしまいました。私は異性愛のシナリオを読んで、このお話はこのまま風化してしまうには惜しいと感じ、映画として制作することを決意しました。
現在の準備状況
映画 異性愛は前回のフラウドファンディングにて皆様のご支援により、大部分の撮影・編集を終えました。現在は、残す回想シーンの撮影とオリジナル主題歌・SE制作の準備を進めております。映画の完成へ向けて、もう一息皆様の力をお借りできたらと思います。
スタッフ
監督 埋田向日葵
2002年生まれ。高校時代、演劇部と写真部での経験をきっかけに映像表現を学び始める。2023年に東放学園映画専門学校を卒業。在学中は映画制作について幅広く研究し、いくつかの作品で監督も務めた。
脚本 Anne(アン)
2001年生まれ。高校時代から戯曲のシナリオの執筆を続け、現在は劇団からっかぜの劇団員として活躍している。受賞歴は以下の通り。
第25回高校生創作脚本コンクール優秀賞「鈴の鳴る日に」
ふじのくに芸術祭2019文芸コンクール戯曲・シナリオ部門奨励賞「異性愛」
ふじのくに芸術祭2020文芸コンクール戯曲・シナリオ部門入選「夕顔が萎む」
音楽(主題歌・SE) モリシタ ヒビキ
2001年生まれ 静岡県浜松市出身。 現在は東京を拠点にライブサポート・レコーディング・作編曲を手がける。 幼少より親しんでいたクラシック音楽、地元浜松の同門である上原ひろみ氏や高校の軽音楽部で出会ったポップス、プログレに影響を受け、昭和音楽大学ポピュラーコース(現:ポップ&ロックミュージックコース)を卒業。 クラシックを礎とした緻密で重厚なサウンドにポップスやジャズの要素を混ぜ、写実的で情動的な表現を得意とする。
モリシタ ヒビキ よりひとこと
映画音楽の制作という得がたい大役を、高校の後輩である埋田監督の作品で任せてもらえることをとても幸福に思います。
今この瞬間も流動的に変化し続ける価値観の濁流のなかを、私たちは替えのきかない魂を引きずりながら泳いでいかなければなりません。「異性愛」はそんな今、この時代に存在しておくべき映画だと感じています。
物語はフィクションと言えど、人々の営みのなかで確かにあるものが描けるように、作品と私たちの架け橋になるような音をつくるのが楽しみです。
リターンについて
・オンライン映画視聴(YouTubeの非公開URLを送ります)40分程度を予定しています。
・オリジナルステッカー…ロゴをステッカーにしたものです。
・オリジナルTシャツ…撮影した映画の監督一押しのワンシーンをプリントします。ユニセックスなデザインです。サイズはS/M/Lの三種類ご用意します。デザインは未定のため画像が用意できず申し訳ありません。公式SNSで告知致します。
・製本台本…製本された撮影稿を郵送にてお送りします。
・エンドクレジットにお名前を記載
スケジュール
12月 追加撮影
1月 ピクチャーロック・整音
2月 SE・主題歌制作
4月 完成
資金の使い道
撮影に伴う機材費(20000円)
楽曲制作費(10000円)
最後に
最後までご覧頂きありがとうございました。是非、公式SNSをフォローして頂き今後の活動にもご注目ください。
<募集方式について>本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。
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