「ケアを文化に」
これから私たちが取り組んでいくことです。
ケアとは、他者と幸せになるために日常的に双方向で行われる営み。
文化とは、ここでの暮らし方、営みのあり方。
いま皆さんとともに歩みはじめた「ねこの約束第2章」プロジェクトは、「それってこういうことかな?」「こういうのもいいよね!」といった対話を重ねながら、ケアが文化になっていく風景をゆっくり感じ合える場所にしていきたいと思います。
今回のクラウドファンディングでは、始める直前に能登半島が大きな震災に見舞われました。
いいようのない不安と無力感の中で、このプロジェクトに寄付を募ることの躊躇いもありました。
しかし、ふりかえれば、
40年前、特別支援学校を卒業して行き場のない人たちのはたらく場として「いぶき共同作業所」を。
30年前、障害福祉の向上につなげる実践と運動の場として「社会福祉法人いぶき福祉会」を。
14年前、障害のある人の仕事づくりと給料アップの可能性をひろげる場として「ねこの約束」を。
13年前、障害の重いとされる人も暮らせるグループホームとして「パストラルいぶき」を。
私たちはつねに、未来を物語りカタチにする機会と、共感し協働してくださる人たちに恵まれてきました。それは同時に、つながりを社会を創る力にする場を開いてきたのだと思っています。
だから、こういう時だからこそ、私たちができることをできる形で続けていこうと思いました。
2年前に「ねこの約束」を閉める時もとても悩みました。長くいまなおその影をのこすコロナ禍の中でも、できるかぎり当たり前の日常を続け、その営みにふれた方が少しほっとできるような社会の灯火であろうと決意した私たち。それなのに…と。
でも、だからこそ、2年かかりましたが、その時の「約束」を守ります。
いぶきのものづくりに出会えるだけでなく、多様な人が集いホッとできる場を作ります。この小さなお店を通じて、より身近で『おたがいさま』が生まれる地域づくりを目指します。
クラウドファンディングは本日をもって締め切りとなります。
そう、「ねこの約束」が誕生した2010年4月6日から数えてちょうど14年。
ここから始める未来の物語をぜひ一緒に綴ってください。
岐阜の桜は満開です。
皆様とともに佳き日をむかえられることに感謝しております。
社会福祉法人いぶき福祉会法人本部 北川雄史