“乾麺(かんめん)”と聞くとあまりなじみのない言葉かもしれませんが、小麦粉やそば粉を材料として、適量の水などを加えてよくこねた後、製麺して乾燥させたもののこと。
夏の定番であるそうめんや年末に茹でて食べる年越しそばなどは、乾麺の種類の中の一つです。
古くから全国各地で郷土料理として親しまれ、保存性に優れており経済的な食品でもあります。食品添加物を使用しておらず素材本来の味わいを感じられるのも乾麺の魅力の一つです。
そんな私たちの生活に密着した食品が今、危機的状況に陥っていることをご存知でしょうか
原材料の高騰や生産量の減少、労働力の問題など、乾麺業界は縮小の一途を辿っており、このままでは乾麺という食文化そのものが失われてしまう可能性があります。
乾麺を食べる人や機会を増やし、乾麺市場を盛り上げていくことが急務なのです。
そこで私たちは、まずは乾麺の啓発活動が必要だと考えました。種類や特徴、楽しみ方を、一人でも多くの方に知っていただくにはどのような活動が良いのか…
さまざまな案を出しながら議論した結果、乾麺を使ったメニューを楽しめる、フードイベントの開催に至りました。
その名も「The乾麺グランプリ」。 乾麺のグランプリ=乾麺の日本一 を決めるイベントです!2017年に第1回を開催し、一時コロナウィルスの影響を受け中止になりながらも、2023年には第4回を無事開催しました。
回を重ねるごとに来場者数が増えており、年々規模が大きくなっています。
昨年実施した第4回ではDEENヴォーカリストでそば愛好家としても有名な池森秀一さんと特別ゲストを招き、乾麺のトークショーを実施しました。
またミス揖保乃糸を招き、手延べ素麺の魅力をPRするステージイベントも実施しました!
販売される乾麺を使ったメニューは1杯一律500円。
利益を求めるのではなく、少しでも多くの人に乾麺のおいしさを味わってもらいたいという想いから、一般的なフードイベントや食フェスと比較して手ごろな金額設定にしています。
会場で味わえるメニューの一部を写真で紹介します。
どれも500円!ワンコインで味わうことができます!!
その分、入場料を頂戴することも検討しましたが、やはり一人でも多くの方にお越しいただき乾麺の魅力を知ってもらいたいという想いから、これまでも「入場料無料」で開催してきました。
第5回の開催でもそれを継続するために皆様のご支援をいただきたいと思っています・・・!
このイベントをきっかけに乾麺を食べる人が増え、市場が盛り上がり、乾麺を次世代につなぐことができるようお力をお貸しください。応援よろしくお願いします!
資金の使い道
皆様から頂いた支援金は下記のように使用させていただく予定です。
1.イベント運営費(入場料無料の補填)
2.会場内で配付するレシピ冊子代
3.リターンの準備資金
=The乾麺グランプリのイベント概要=
今年は、記念すべき第5回!!The乾麺グランプリ2024inTokyoを開催します。
開催場所は東京都世田谷区にある駒沢オリンピック公園中央広場。
会場では、乾麺メーカー様のほか知名度の高い調味料メーカー様にも出店いただき、The乾麺グランプリでしか味わうことのできない、会場限定の乾麺×調味料のコラボレーションメニューを提供いたします!出店社数、過去最多の36社による、バリエーション豊かな乾麺を味わい尽くすことができます。
提供されたメニューをおうちでも再現できるようレシピ冊子の配布も考えています!
ここからは乾麺の魅力・課題についてもっと詳しく説明していきたいと思います。
次世代に伝えたい乾麺の魅力
乾麺類は大きく、そば粉を原料とした「干しそば」とそれ以外のうどん、そうめん、ひやむぎなどの「干しめん」に分類されます。「干しめん」は基本的に原材料の違いはなく、太さや形状によってうどん、そうめん、ひやむぎ、ひらめんなどに分類されます。
現在、麺類にはカップラーメンなどの即席麺や、冷凍麺、チルド(冷蔵)麺などさまざまありますが、なかでも乾麺は古くから日本人に親しまれてきました。そんな乾麺の魅力について、まずは知っていただきたいと思います。
その一、日本の伝統食であり食文化があること
乾麺の日本での始まりは諸説ありますが、その起源を遡ると乾麺の原型と思われるものが最初に登場したのは、1200年前の奈良時代。遣唐使によってもたらされた「索餅(さくべい)」といわれるもので、そうめんのルーツともいわれています。
当時のものは現在の麺とはかなり異なる形状のものでしたが、その後、室町時代から安土桃山時代にかけて、日本の風土や人々の嗜好に合うよう変化し、日本独自の麺類へと発展していきました。
江戸時代になると庶民の間でそうめんが食べられるようになり、当時ブームであった伊勢参りに来た旅人によって食され、その美味しさに感動したことからその技術が播州・小豆島・島原・半田など現在も生産地として続いている地域に広まったといわれています。
うどんの起源は定かではありませんが、江戸時代のレシピ本に登場していたことからこの頃にはすでに西日本を中心に定着していたと考えられています。そばについても鎌倉時代には団子状に丸めて食べられていたものから、現在のような細い「そば切り」という形状で食べられるようになったのは江戸時代。江戸後期には茹でて食べるスタイルが主流になりました。
今日まで乾麺の製法や技術が受け継がれ、産地を活かした多様な乾麺がうまれていることや、長い年月をかけて人々に食べ続けられていることなどから乾麺は日本に誇る伝統食であり、食文化といえます。
その二、全国各地の郷土料理として楽しめること
現在、北から南まで麺の産地はさまざま。その地域の素材を活かした乾麺や食べ方さえも、多種多様になっています。
その三、保存性に優れていること
乾麺は水分量を著しく低下させて乾燥させることで、高度な保存性があります。震災の影響で防災備蓄に注目が集まっていますが、乾麺も備蓄品として最適なものの一つです。
その四、経済的な食品であること
乾麺は大体1袋2人分の分量のものが多く、また大容量のものもあります。比較的お手頃な価格でも購入することができるため、経済的な食品であるといえます。
その五、素材本来の味わいを楽しめること
即席麺やチルド麺とは違い、乾麺には食品添加物を使用していません。家庭で茹でて簡単に調理するだけで、麺本来の美味しさを味わうことができます。
一方で乾麺業界が抱える課題とは…
全国の乾麺の生産者は、企業・組合・個人合わせて約800社いるとされています。その大多数が地元の中小企業であり、全国区で有名な企業はそう多くありません…
そのような状況で乾麺業界は大きく3つの課題を抱えています。
1)原材料の高騰
乾麺に使用されている主要な原材料は小麦であり、昨今のニュースでも取り上げられている通り高騰しています。
原材料の高騰だけではなく、人件費も値上がりしています。
2023年に入り商品代金は値上しつつも、利益の圧迫はとどまることを知りません…
2)生産量の減少
小麦やそば粉の値上げにより商品自体の値上げもありますが、年々生産量が減少しています。
出典:食品新聞社 臨時増刊号「2023 乾麺・めんつゆ」 2023年4月27日発行
生産量の減少=購入されている乾麺が減少=家庭で食べられる量が減ってきているということとなります。
原材料は上がっている中、購入されている量も減っていることで収益も下がっているという現状です。
3)生産者の減少、人材不足
食品加工技術が上がり、機械化が進んでいる一方で、乾麺の多くはまだまだ人手をかけて作られています。
生産者においては高齢化に伴うリタイアや継承者不足によって年々減ってきています。
また昨今の働き方改革に伴い、限られた従業員数の中で勤務時間等の制限や、乾麺の製造の多くは地方のため人材不足も苦労しております。
このままでは、乾麺の購入量は減り続け、生産量も減り続け、また生産技術も失われてしまうで、乾麺という食文化がなくなってしまう可能性があります。
そのためには乾麺を多くの人に知ってもらい、食べてもらうことで、乾麺業界を盛り上げていかなければなりません。
そして次世代に文化をつないで、これからの乾麺の未来を創っていかなければならないのです。
プロジェクトを通じて描く、乾麺の未来…
これまでは乾麺業界の関係者だけで何とか盛り上げていこうと考えていました。
しかし、今回皆様と一緒に創り上げることでさらに勢いを付けて乾麺業界を盛り上げていくことができると思っています。
今はデジタルの時代ですが、乾麺に始まる伝統・文化はまずはリアルの場で身を持って体験していただくことが重要だと考えています。
その中で多くの人に乾麺の魅力を感じていただき、まずは駒沢公園という場所から輪を広げていきたいのです。
そうして今まで乾麺を食べたことがかった方や、普段購入したことがなかった方が、イベントで食べて、店舗で買うようになることや、「The乾麺グランプリ」という名前がメディアやSNSで取り上げられ、”乾麺”そのものの認知が広がっていくことが乾麺の未来を創るということにつながると信じています。
最後に
本プロジェクトは全国乾麺共同組合連合会と日本アクセスの共催にて実施いたします。
何卒、The乾麺グランプリ2024inTokyoの開催の応援をよろしくお願いいたします。
<募集方式について>本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。
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