2024/02/01 22:19

みなさん、初めまして!一般社団法人メノキと申します。

本日から、『「みんなとつながる上毛かるた」改良版の制作と普及活動の支援プロジェクト!』をスタートしました。

クラウドファンディングの経験がほとんどなく、うまくいくのか不安もいっぱいですが、多くの方に関心を持っていただけるよう、これから毎日活動報告をアップしていきたいと思います!

さて、この「みんなとつながる上毛かるた」ですが、群馬の人なら「上毛かるた」という言葉にはピンとくると思うのですが、「みんなとつながる」というのはなんだろう?という感じでしょうか。群馬県の人でないと、「みんなとつながる上毛かるた」という言葉全体がもう、一体なんのこと?という状態だと思います。

「上毛かるた」は、群馬の郷土かるたで、小学校の頃から課外活動としてこのかるた大会が繰り広げられ、群馬県人なら上の句を言えば即座に下の句が出てくるという驚異的な普及率を誇ります。(最近は昔ほどではなく、群馬でも上毛かるたを言えない子どもさんも出てきているそうですが・・・)

で、この「みんなとつながる上毛かるた」は、その上毛かるたを立体版にして、触って絵柄を判断して遊ぶというものなんですね。

これを作ったのが、群馬の下仁田在住の彫刻家、三輪途道で、わたしたちメノキの代表でもあります。三輪代表は人物彫刻を中心に、とても緻密でリアルで生活感に溢れた彫刻作品を作ってきた人なのですが、20年ほど前に網膜色素変性症という目の病気を病気を発症し、徐々に視覚を失い、現在は全盲なんです。見ることが命の美術の世界で、失明してしまうのは美術作家としては致命的な痛手と思われるかもしれません。ところが三輪代表は失明しても創作意欲を失わず、手の触覚だけを頼りに、触ることで鑑賞する彫刻という新しい表現に精力的に取り組み始めました。

触って鑑賞する経験をお持ちの方はまだまだ少ないと思います。ヨーロッパでは、イタリアにオメロ触覚美術館があり、触れることの豊かさを発信しています(今三輪代表も参加している群馬県立館林美術館のヒューマン・ビーイング展でこの美術館を紹介する映画の上映会があります→映画「手でふれてみる世界」上映会&トーク)。日本でも最近、美術館を中心に視覚障害の人との対話型鑑賞(白鳥建二さんが有名ですね。映画にもなりました。→『目の見えない白鳥さん、アートを見にいく』)の試みがなされたり、障害を持った人たちに開かれたユニバーサルミュージアムという考え方が出てきたりしていますが、まだまだ多くの人たちに知られていないのが現状です。

「みんなとつながる上毛かるた」は、こういった試みの一つでもあり、またそれ自体がアート作品でもあり、かつ遊ぶための道具でもあり、また障害のあるなしを越えて様々な人がお互いにこれを触りながら対話するためのコミュニケーション・ツールでもあるんです。

長くなってしまったので、今日はこれまで。続きはまた明日!