皇海山(すかいさん)は、栃木県の日光市と群馬県の沼田市にまたがる、標高2,144メートルの山です。この山は足尾山地に位置し、日本百名山に数えられています。皇海山は成層火山であり、その起源は日光火山群にあります。
山の名前の由来については、木暮理太郎の「皇海山紀行」によると、もともと「笄山」と呼ばれていたものが「皇開山」という当て字を経て「皇海山」となり、「スカイ」と誤読されたことがあるとされています。
深田久弥の著書『日本百名山』では、皇海山は原始的な自然美を保持している地域として紹介されており、静かで人里離れた場所として知られています。時々、シカの鳴き声がこだますることがあると言われます。
歴史的には、皇海山は庚申山の奥ノ院とされ、修験者たちが修行を行う場所でした。現在も、岩稜や細い尾根が連なる難易度の高いルートがありますが、鋸山からの360度の大パノラマは見事です。一方で、皇海山の頂上からの景色は限定的ですが、苔むした岩や緑の木々、美しい花々がその美しさを補っています。
一般的な登山ルートは、庚申山荘に1泊し、そこから山頂を目指すものです。往復には山荘から9時間、銀山平からは13時間を要します。かつては群馬県側の不動沢からのアプローチも可能でしたが、現在は閉鎖されています。