イベントのお問い合わせで、「この映画は実際のケースですか?」という質問をいただきました。
その答えは「はい」。先日の投稿にも少し記載いたしましたが、今回のクラウドファンディングで無料化対象となるイベントで上映される映画「みとりし」は、実在した看取りや死の現場のエピソードをもとにしています。
この投稿で使っている画像の映画のシーン――孤独死された方が看取り士の柴さんの名刺を握っており、警察からその名刺が提示される場面。これも実際にあった出来事です。
その時の介護日記には、次のように書かれています。
春風の中で私は一本の電話を受けた。
それは冬にたった一度きり訪問した終末期の男性の孤独死を知らせる、警察からの電話だった。
私の名刺を握って旅立たれたとお話を頂き、その方と対面をする。すでに男性か女性かもわからないその方のご遺体に手を合わせる時、次世代に自らの命の責任を持つことの大切さを教えられた。
私達は人として生まれ出た誰もが尊い命。命のバトン(日々積み重ねてきた心と魂のエネルギー)を次の世代に渡すことこそ生きる意味。
死をもって、生きることを教えて下さる旅立つ人を前にした時、全ての人が最期愛されていると感じて旅立てる社会創りのために、この手を、この足を、私の声をお使い下さいと祈る。
また、映画の最後のエピソードである若いご夫妻と子供たちの話も、実際にあった話であり、当時の看取り士日記も日本看取り士会のサイトで公開されています。
どうかこの映画が、皆さまの心に響き、命の尊さと抱きしめて看取る大切さを感じていただけますように願います。