”FAHDAY2024” クラウドファンディングのページをご覧いただき、ありがとうございます。
2024年10月12日(土)に苫小牧市民会館全域にて、加藤修平(NOT WONK / SADFRANK)を発起人として、 IZAKAYA草-SOU- / おうちコーヒー / CLUB ROOTS / 立呑キング / 苫小牧ELLCUBE / Bar Old / Bar Base 現7店舗との共催で“FAHDAY 2024”というイベントを開催致します。
ここではFAHDAY2024が開催される苫小牧の紹介、”FAHDAY2024”開催の経緯とクラウドファンディングを実施する理由についての加藤修平のステイトメントを掲載します。
以前とある取材で「あなたが暮らす苫小牧の好きなところはどんなところですか?」という質問に、「街とはつまり人のことで、私はこの街に暮らす人間が好きです。」と答えたとき、周りには的外れな回答だと笑われてしまいましたが、いまだに私はそう答えるつもりです。
私の暮らす苫小牧市は、札幌市から約50km南下した太平洋沿岸に東西に広がる人口17万人程の地方都市です。是非紹介したくなるような、いかにも北海道らしい自然豊かな景色も多く存在しますが、特徴的な部分は工業都市としての側面です。江戸時代後期頃までは現在の苫小牧市南東に位置する勇払周辺にアイヌの集落(コタン)があり、そこに暮らすアイヌはその地域を流れる勇払川を日本海側地域との交易の拠点としていました。明治に入り王子製紙が苫小牧工場を操業させ、開拓使が官営事業として鹿肉缶詰工場を操業させるなど、以降も続く物流拠点・工業都市として長い歴史を持ちます。
高度経済成長期の真っ只中、1963年に苫小牧港が開港し、東部における大規模な港湾と重工業を中心とした工業地帯の形成に伴って市の人口は急増しました。そういった産業の活性化に伴い、当時は財政もかなり上向きで、平成初期までは駅前に大型の商業施設が乱立し、屋内型の遊園地ができるほど大きな賑わいを見せていましたが、バブル崩壊と共に瞬く間に衰退していきました。それからしばらく経って郊外の幹線道路沿いに大型のショッピングモールができて、ロードサイドにチェーン店が立ち並んでいる。10年程前にとうとう駅前はほぼ全て廃墟とパチンコ屋に変わりました。
これはありがちな地方都市の変遷でしょう。苫小牧に限らず、きっと似たような故郷を持つ方も少なくないと思います。それぞれの街の歴史と共に編み上げられた風土が失われて、日本全国どこにいっても大体同じ街並みが広がっている。この均質化によって得たある種の暮らしやすさと引き換えに、私たちは一体何を失ったのでしょうか。
地方都市だけでなく、都市部ではジェントリフィケーションが進み、突如現れたガラス張りのビルや、ハイブランドの大きな看板が元あった町場に巨大な影を落とす様には、緩やかに広がっていたユウフツ原野が明治政府によって区分され、元あったアイヌの暮らしや土地の名前が破壊されたときと同じ暴力を感じます。全国的にこのような街づくりの傾向に歯止めがかかる気配はありません。
あーなんかオシャレでいい感じだね。あれ、てかこの角って前何のお店があったんだっけ?
つい数日前まであった場所のことも、季節ごとに咲く道端の花の色も簡単に思い出せないような仕組み、街並み。元ある文化を尊重し、そこから学びを得て共生できる街。どちらを望むかは誰に聞いても答えは一緒だと思うけれど、ではどうしてそのようにならないのか。これは最初から苫小牧に限った話ではありません。
私にとって文化とは、人間が生きていく中で行うもがきやステップ、揺れや言い淀み、そのもののことです。それは他の誰かによって必要だとか不必要だとか、生産性があるとかないとかで作り変えられたり存在を判断されうる代物ではありません。
なんにもねえと言われ続ける苫小牧ですが、この街の風景にはプライドを持って時間や場所を作り、守り続けるものが多くいて、それを文化として受け継ぐものの姿が常にあります。そうして綿々と繋がってきた歴史が間違いなく存在します。私もその一端で音楽を作っているのでしょう。その事実はこの街の最大の魅力だと感じています。けれど、そうした生活とセットになった文化は形としては残りづらく、実際にその暮らしの中に飛び込んでみないことには、その魅力や美しさを感じることは難しいのが現実です。そして、それは社会の大きな変化や流れによって簡単に失われてしまうものだということは前述した通り、歴史が証明している事実です。
「Fair at Heart, Fun As Hell : FAHDAY」は心から公平な市場が展開される1日を、半端なく楽しい方法で作り上げ、その喪失と不在に歯止めをかけたい。人間の息づかいが体感できる形で表現され、その美しさを互いに交換し合える時間を作りたい。
私は主催としてそのためのキュレーションと空間作りに徹するけれど、当日は自ら傍観を取り上げた、その交換市に加わる一参加者でいたいと思っています。今回共催という形を取ったのも、FAHDAY2024開催に向けてのコミュケーションや互いのアイデアの交換とその増幅自体がこの街で暮らす人間の表現の一つであり、替えのきかない文化だと考えているからです。
FAHDAY2024には、ありがたいことに協賛を申し出てくださった個人や企業はいらっしゃいますが、基本的には大きな後ろ盾や資本を受けずに開催します。そして、音楽やアートにそもそも興味のある方だけでなく、まだその面白さに出会っていない方々や、経済的な理由で音楽やアートに触れる機会が作れない方々が多様な表現に触れることのできるチャンスにしたく、4つあるエリアのうち3つは無料で参加できるエリアになります。現状の予算感だと、通常は規模を縮小するか、資本主を探すか、どちらかを選択することになるような状況ですが、それらはFAHDAY2024のテーマから外れるため、どちらも選択しません。パンク・DIYの名の下に支払われるべき人に相応しい対価が払われなかったり、反対に資本や権威を持つものだけの意見が反映されたり、声の小さい者が割を食うような取り組みを公平だとは呼べないからです。
今回実施するクラウドファンディングはただ単に足りない資金を集めるためというより、FAHDAYの意思に賛同してくださった方からの支援金で開催することによってその公平性を担保したいという理由と、もう一つは当日は居合わせられない方でもFAHDAY2024に参加できる枠組みを設けたいという理由から実施します。
現場に居合わせることでしか受け取ることのできないものがあるのは事実ですが、文化的な豊かさが都市部に集まってしまっている社会ではその機会にも地域間の格差があり、文化資本の差も機会の差と同様に広がっています。偶然素晴らしい現場に居合わせることができたということは一つの豊かさであり、ある種の特権だとも考えます。FAHDAYは全国の苫小牧のような、もしかするともっと小さな地域に住む方々とこそ共鳴したい。当日居合わせることが出来なくとも、リターンとして用意する制作物から一部分でもFAHDAYに集う表現を受け取ってもらえたらと考えています。
FAHDAYをきっかけに新たな表現を始める人間が生まれるならば、それは他ならぬ街の幸せであると信じています。まずは普段から時間を共に過ごす仲間と肩を組んで、私たちが大好きな音楽・芸術・おいしいご飯を芯に据え、FAHDAYに関わる全ての人が、それぞれにとっての新しい感覚に出会う1日を。私も未だ見ぬ全ての出会いを楽しみにしています。仲間はいつでも募集中。それではひとつよろしくお願い致します。
加藤修平
「FAHDAY 2024 」
2024年10月12日(土) 北海道苫小牧市民会館 全域 (Area_1 / Area_2 / Area_3 / Area_4)
Area_1 OPEN 12:00 / START 13:00
Area_2, Area_3, Area_4 OPEN / START 11:00
<チケット詳細>
Area_1:有料
前売り:U-23 4,500円 / FAHDAY MEETINGチケット 5,000円 / 早割 6,000円 / 一般 7,000円 / 当日 :7,500円
Area_2 / Area_3 / Area_4:入場無料
出演:Area_1 NOT WONK / カネコアヤノ / 踊ってばかりの国 / EGO-WRAPPIN’
Area_2 WHITELIGHT / 後藤正文 (※「Recent Report I」立体音響展示) / マレウレウ / GAK / tommy△
Area_3 DJ SADA / DJ Yogurt / 君嶋麻里江 / DJ FANTA / DJ FUMINN / IZAKAYA草-SOU- / おうちコーヒー / ISHIBASHI COFFEE / いしかわぱん / 開運ラーメン / 焼き菓子 かぎねこ / COFFEE KITCHEN TAPIO / FAHDAY MEETING OFFICIAL BAR (CLUB ROOTS / Bar Old / Bar Base) / ARCH / Boogie / meshi to oto / Pansal / TONCINI / のらのキンパ / 鮨鷹 / poponta cafe / さんぼんぎ / Happy Hokkaido Kitchen and more
Area_4 to be announced
◾︎FAHDAY MEETINGチケット
5月2日(木)より販売開始 ※無くなり次第販売終了
販売店舗:IZAKAYA草-SOU- / おうちコーヒー / CLUB ROOTS / 立呑キング / 苫小牧ELLCUBE / Bar Old / Bar Base
◾︎チケット一般発売 U-23チケット / 一般チケット
受付期間:7月6日(土)10:00 〜
URL:https://w.pia.jp/t/fahday2024/
主催・企画:FAHDAY MEETING( 加藤修平 / IZAKAYA草-SOU- / おうちコーヒー / 株式会社 Bigfish / CLUB ROOTS / 立呑キング / 苫小牧ELLCUBE / Bar Old / Bar Base)
制作:FAHDAY MEETING / 株式会社 WESS / その他多数
協賛:チケットぴあ
後援:苫小牧市 / FM NORTH WAVE
OFFICIAL HP:https://fahday.com
OFFICIAL X : https://twitter.com/FAHDAY_official
OFFICIAL Instagram : https://www.instagram.com/fahday.official/
リターンについて
・お礼のメッセージ
お礼のメッセージメールをお送りさせていただきます。
・FAHDAY新聞
NOT WONK Dr. 高橋 尭睦 編集のFAHDAY新聞を期間中不定期にてお届けさせていただきます。全5回発行予定。期間:7月~11月まで
・写真家 桑島智輝の写真を使用した加藤修平からの直筆お礼メッセージカード
写真家 桑島智輝の写真を使用した加藤修平からの直筆お礼メッセージカードをお送りさせていただきます。支援時、備考欄にご希望のお名前(10文字以内、公序良俗に反さないお名前)をご記載ください。記載がない場合はCAMPFIREのユーザー名を記載させていただきます。
・”FAHDAY2024”クラウドファンディング限定Tシャツ
河村康輔 × 桑島智輝による、FAHDAY2024キーヴィジュアルをバックにプリントしたオフィシャルTシャツのCF限定バージョンをお送りします。(※画像はイメージです。実際の商品とはデザイン・仕様が一部異なる場合がございます。)
size
S 身丈67cm、身幅46cm、袖丈20cm
M 身丈72cm、身幅51cm、袖丈21cm
L 身丈77cm、身幅56cm、袖丈23cm
XL 身丈80cm、身幅61cm、袖丈24cm
XXL 身丈83cm、身幅66cm、袖丈24cm
・“FAHDAY 2024”ドキュメント映像作品
加藤修平 × 佐藤祐紀監督による“FAHDAY 2024”ドキュメンタリー映像作品を後日配信します。準備期間から当日の各エリアのインスタレーションやパフォーマンス、NOT WONK, カネコアヤノ,踊ってばかりの国, EGO-WRAPPIN'のライブの模様も収録します。
・傘連判状
当日会場に展示される傘連判状へお名前を記載致します。支援時、備考欄にご希望のお名前(10文字以内、公序良俗に反さないお名前)をご記載ください。記載がない場合はCAMPFIREのユーザー名を記載させていただきます。加藤からお礼のメッセージメールをお送りする際に当日の傘連判状の様子を写真でお届けいたします。
・10/11 NOT WONK RH見学
“FAHDAY 2024”の前日・10月11日(金) 設営日に予定されているNOT WONKのリハーサルを見学していただけます。
※2024年10月11日(金)の12時以降の時間調整が可能な方に限ります。時間の詳細は後日お知らせいたします。
※ライブチケットは別途ご購入いただきますようお願いいたします。
・無限招待チケット
“FAHDAY 2024”の招待チケットに加えて、今後開催される"FAHDAY"へのチケットをイベントが続く限り永久的にお送りさせていただきます。
スケジュール
5月1日(水)“FAHDAY 2024” 開催発表 / クラウドファンディング開始
5月2日(木)“FAHDAY MEETING チケット” 各店舗より販売開始
5月16日(木)チケットぴあにて最速早割チケット抽選受付開始
7月6日(土)チケット一般発売開始
7月10日(水)クラウドファンディング 終了※クラウドファンディング終了後、順次リターン発送予定
10月12日(土)“FAHDAY”2024 開催
資金の使い道
・エリアごとのプログラム拡充
・“FAHDAY2024”当日の音響費、照明費
・“FAHDAY2024”に関わるスタッフ人件費や運営費
・“FAHDAY2024”当日の会場装飾費
・リターンアイテムのデザイン費、製造費、発送費
・クラウドファンディング手数料やその他諸経費
募集方式について
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。
目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。
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