中高生子役の空白期間を埋める
オリジナルミュージカルを上演します!
はじめに・ごあいさつ
合同会社Art&Arts(アートアンドアーツ)代表の山崎 聡一郎(やまさき そういちろう)と申します。
こども六法の著者としてご存じの方もいらっしゃるのではないかと思いますが、実はミュージカル俳優・プロデューサーでもあります。
そして今回、ミュージカル《ひみつの箱には、》の演出をさせていただきます。
私が代表を務める”合同会社Art&Arts”は、【教育】と【音楽】の事業を通して、「バランスの取れた人生」を実現することを目指しています。
Artは芸術、Artsは学術という意味を持ち、【感覚】と【理論】、【想像】と【実践】など、一般的に相反する存在と見なされる2つの分野ですが、このどちらかだけを持つのではなく、「双方のバランスが取れた状態が豊かな人生に繋がる」という信念のもとに活動しています。
【教育事業】では”こども六法スクール”の運営や学校での講演会・いじめ防止授業を、【音楽事業】ではミュージカルの上演や誰もが参加できる合唱の演奏会など、様々な企画を行なっています。
また、下記の写真はArt&Arts拠点の音楽サロンScale(スケール)です。
ここで”こども六法スクール”という法教育を取り入れた学習塾の開講や、オリジナルミュージカルを上演するなど、Art&Artsの想いが詰まった場所です!(もっと気になる!という方はホームページや公式X(旧Twitter)をご覧ください!)
そんなArt&Artsは今夏、ミュージカル『ひみつの箱には、』を上演します!
2024年8月22日(木)〜25日(日)の4日間で、1日2回の8公演を《シアターグリーン BIG TREE THEATER》にて上演予定です。
ミュージカル『ひみつの箱には、』って?
『ひみつの箱には、』は、【S&D Project】という団体が制作したオリジナルミュージカルです。
脚本は劇作家で、元劇団四季俳優でもある【ひらたあや】さん。作曲は全てのS&Dミュージカル楽曲はもちろん、ゲーム音楽やオペラの作曲も手がける【樹原孝之介】さんです。
思春期を迎えた中高生が抱える自己実現に向けた葛藤を繊細に描いた作品で、観に来てくださるお客様はもちろん、出演者も作品を通して「自分とは何か」、「自分を愛するとは何か」ということを考えることができます。
会場を出たあと、明日を生きる活力に繋げられるような作品です。
「なんとなく自分が嫌い。」「なんとなく毎日楽しくない。」「なんとなく自分らしく生きられていない気がする。」そんな悩みを抱えた方にも、是非観ていただきたいミュージカルです。
ミュージカル団体S&D Projectは、《「やってみたい!」と思ったらすぐできるミュージカルを創る》という理念のもとで活動している団体です。
例えば、「学校でミュージカルをやりたい!」となった時に、有名作品の映像から抜粋・編集して上演することは、本当に余すことなく作品が持つメッセージや教育上の意義を活かすことができていると言えるでしょうか?
法律上の著作権の問題はなくても、せっかく学校でミュージカルを扱うなら、そのストーリーや表現、振付や音楽といった、作品を構成するあらゆる要素から充実した学びを得てほしい。そんな時、その目的を達成できる素材が揃っていて、「すぐできるミュージカル」を創って広めていこうというのが、S&D Projectの理念です。
私もこの理念に共感し、S&D Projectの作品を世の中に広める手助けをしたいと思い、私個人としても、Art&Artsという組織としても、積極的にS&D Projectの取り組みを応援してきました。そんな中、今回は特に私個人の想いとArt&Artsの理念から「この作品を、Art&Artsで上演させてほしい」と、本作のライセンシングを依頼し、上演が実現することになりました。
子役の空白期間?中高生が演者としての活動を継続できる場を作りたい
今回私達がこの作品を上演するにあたって、作品の素晴らしさを皆様にお届けしたいのはもちろんですが、もう一つ大きな目的があります。
突然ですが、皆さんは子役が活躍するミュージカルや映画、ドラマをご覧になったことがありますか?
ミュージカル好きの方もそうでない方も、きっといくつかの作品が頭に浮かんだと思います。純粋で明るい声で歌われると心が洗われるような気持ちになりますよね!
しかし子役が登場する作品で活躍するのは、ほとんどが小学生(男性は声変わり前)です。その後、少しの空白期間を経て、大人キャストとしてミュージカル界に戻ってくるパターンが多数見られます。もちろん中学生〜高校生は勉強や部活に励んだり、将来を考え直したり、青春を謳歌する貴重な時間でもあります。ですが、ずっとミュージカル俳優を目指している若者にとっては”舞台に乗れない”期間、大きなブランクとなることも間違いありません。そして、多感な中高生の年代は、その年代でしか感じることができない感覚や、表現することができない思いがあると、私は思っています。
その年代でしかできない表現があるのに、その機会が無いのです。
きっとそれは、後々の俳優人生の中で表現の引き出しにもなるはずです。
それなのに形にできないまま過ぎ去ってしまう…あまりにもったいないと思いませんか?
このようなことを考えていた中で出会ったのが、この『ひみつの箱には、』という作品でした。
『ひみつの箱には、』は2021年6月にプロの俳優によってトライアウト公演(新作ミュージカルを上演する際に、事前に観客の反応を見たり、作品の手直しをするために行う試演会のこと。)が行われ、同年12月に大学生による公演が行われました。私自身もトライアウト公演に出演させていただき、その深遠な物語と温かいメッセージに心打たれました。
しかし、この作品は中高生の物語であるにも関わらず、まだ実際の中高生によって演じられたことはありません。そこで今回は、公募のオーディションを開催し、実年齢に近い10代の役者たちを学生役のメインキャストに起用することにしました。
これによって、舞台経験の機会が少ない中高生子役に機会提供ができることはもちろん、この作品が持つメッセージを届けたいと考えている中高生たちに、より客席に足を運んでいただきやすくなると考えたのです。
また、オーディションを実施する中で気づいたことは、著名な商業作品に出演することになると稽古の時間帯と学校の時間帯が重なり、学校を休まざるを得なくなり、アルバイト禁止の学校ではもし舞台に乗るチャンスがあったとしても許可してもらえないこともあるようです。
私は、学校の勉強は人間として生きていく上で色々な素地になる部分だと思っているので、稽古のために積極的に欠席を求めるということはしたくありません。なので、『ひみつの箱には、』では学生には学業を優先してもらうことをオーディション募集時から条件として提示しました。
教育研究者としての立場を持つ私がプロデューサーと演出を務めるからこそ、学校生活に妥協することなく最高の作品を創り出すという、両方を究めて欲しい。これは出演する本人たちにとって、きっと厳しいことでもあると思いますが、文武両道を旨として人生を歩んできた私が中心となって作品を創り上げるからこそ大切にしたい価値観であり、この企画の大きな特徴と意義であると思っています。
具体的には、音取り音源や参考資料を事前に共有することで自主的な準備ができる環境を整え、また学校生活を通じた気づきを作品作りに活かせる仕掛けを組み入れることで、むしろ学校生活と両立することが作品を良くすることに繋がるように工夫しています。2ヶ月近くをほぼ毎日、朝から晩まで稽古に費やすことができるプロの俳優とは違い、学校生活を主軸に置きながら作品を創るという制約があるからこそ、「だから稽古時間が足りない」となるのではなく、「だからこそ実感のこもった真摯なお芝居ができる」というポジティブな相乗効果を生み出すことで、中高生子役の可能性を解き放ちたいと考えています。
また、今回の公演を創り上げるにあたっては、トライアウト公演時の共演者であり子役経験者でもある二人に演出補佐・振付助手としてお力添えいただくことになりました。子役経験者だからこそわかること、感じることを活かして頂きつつ、子どもたちにとってかけがえのない経験となる公演を創り上げていきたいと思います。
演出補佐:大河内美玖さんより
この度演出補佐として参加させていただく、大河内美玖と申します。
2021年上演のトライアウト公演では八代津久子役を演じさせていただきました!
自分が演じた学生の役を、今回は等身大の年齢と近い中高生のキャストが中心となって本作が上演されることをとても楽しみにしております。
子役というと大人になるまでの期間はなかなか舞台の出演が難しく、ブランクを感じる方も多いかと思います。しかし、私自身運良くご縁があり中高生時代も舞台出演は年に2〜3回程度あったため、幸いにもブランクを感じることは少なかったです。
なによりこの期間にご一緒した方々との出会いにも恵まれ、現在のお仕事につながることもあり、「あの時やめずに続けていてよかったな」と実感することが多いです。
今回出演される皆様にとっても、この経験が何かひとつのステップとなれば幸いです。
活動をしていく中で、やはり学業との両立が特に大変でした。
家族をはじめ、共演者やスタッフの皆様等周りの方々のサポートのおかげで学校に通いながら、時にはテスト期間を乗り越えながら、舞台に出演することができました。
「学業と芸事を両立する」は当たり前のことではありますがとても難しく、経験をしてきた私だからこそ分かることもきっとあると思います。お稽古を通して、作品を通して、出演者の皆様のサポートを行ってまいります。
振付助手:内田莉紗さんより
今回、振付助手をつとめます。内田莉紗です。2021年『ひみつの箱には、』トライアウト公演では、湯本千影役で出演しました。
私はミュージカル『アニー』のアニー役で初舞台を踏み、その後劇団四季『ライオンキング』でヤングナラ役を2年以上演じるなど、子役としては恵まれた、順調なキャリアであったと言えると思います。
中学2年生で『ライオンキング』を身長制限で卒業して以降は、大学3年生まで舞台の出演はなく、キャリアとしてはそこで6年程のブランクが生じました。これは「当時、中高生が出演できる舞台がほとんどなかった」という事もありますが、どちらかと言えば、自ら進んで選択したものではありました。
幼少期から芸事が忙しくあまり学校に通えていなかったので、高校生活はきちんと授業や部活に向き合いたい、芸事しか知らない人間になりたくない、との思いからで、その選択に現在は悔いはありません。ただ、いざ大人になって芸事を再開した際には「キャリアが分断された」と強く感じた時期はありました。「舞台に立つ」という感覚が鈍っていた事や、何より、人脈がほぼ完全に絶たれてしまっていた事が「仕事にしていく」という上では大きな痛手でした。
「子役から大人の俳優への橋渡し」という意味でも「中高生に舞台出演の機会を作る」ことは、私のような苦労をする若い人を減らすきっかけになると考えられます。さらに将来、芸事の道に進まなかったとしても、「舞台」という文化芸術に触れる事は、若い人の感性や想像力を豊かに育む事であり、「舞台を作る」という経験は、コミュニケーション能力の向上、苦労を乗り越える力、成功体験、達成感に繋がるものであり、その後の人生を豊かにする、かけがえのない経験となる事は間違いありません。
今回上演される『ひみつの箱には、』という作品は、その物語の内容も、人間の、特に若い時代に直面する悩みにそっと寄り添うものとなっています。この作品に触れる事、関わる事、観る事は、「自分や他人を認めるきっかけ」となり得、そしてそれは、現在重んじられている「多様性社会」と調和し、今日に上演する意義が多分にあります。
私は今回、この作品を通し、広い意味で「豊かな社会」に貢献したいと考えています。どうぞ、お力添えいただけましたら幸いです。
本クラウドファンディングへの応援メッセージ
藤川 大祐氏/千葉大学 教育学部長 教授
日本の若者の自己肯定感の低さと抑うつ傾向は深刻な問題です。
求められるのは、「ありのままの自分」でいられる場所。
そして、自分が成長できる場所。
「ひみつの箱」は、そのような場所でありうるのか。
このような課題に向かって中高生世代の役者たちがどんな演技を見せてくれるか、期待しています。
石井 しこう氏/不登校ジャーナリスト
多くの不登校当事者を取材して分かったことが一つあります。それは、学校へ行く子も、行ってない子も本当の自分に気がつけず、苦しんでいること。自分を押し殺して生きている10代がなんと多いことか。それが生きづらさの原型となっています。
プロジェクトで多くの子が本来の自分や、自分の気持ちに気づけることが期待されています。参加した子だけでなく、ミュージカルに触れた子も自分を表現することに期待できるでしょう。子どもたちの新しい一歩、クリエイティブな社会への一歩にぜひご協力ください。
下村 健一氏/白鴎大学特任教授・元内閣審議官・元TBS報道キャスター
大人の役者では[芝居]にしかならないけれど、当事者世代の役者なら[実感]になる。
この切実なテーマを稽古を通じて考え抜き・感じ抜いて、公演が終わった後の実生活に若き演者たちが何かを持ち帰れることに、最大の意義を感じて応援します!
どうして今回クラウドファンディングに挑戦するのか
ずっと俳優を目指している子どもが、舞台に乗るチャンスを逃さないような機会をつくって行きたいと考えていますが、それには観に来て下さる方がいないと成り立ちません。しかし近年、ミュージカルにアイドルやコメディアンなどの著名人が多く出演していることから分かるように、ミュージカルは有名作品であっても映画やテーマパークといった娯楽と比べれば浸透しているとは言いがたく、客席も埋まりにくい傾向にあります。特に国産オリジナルミュージカルの場合、その傾向は更に顕著となります。
また公募のオーディションは多くの才能の卵と出会える機会ですが、必ずしもキャリアと知名度を備えたキャストばかりになるわけではない中高生子役を中心とした作品は、集客面で小さくない課題を抱えることになります。
そして何といっても子役のうち中高生は、小学生子役と違ってある程度大人びたキャラクターの場合、大人の俳優で代替することが可能になります。小学生を大人が演じるのは難しいですが、中高生であれば見た目の差も小さく、大人の方が稽古時間・本番時間の融通が利くからです。もしかしたら、中高生子役を中心とした作品が多くは上演されていないのは、このような背景もあるのかも知れません。
今回の公演を通じてミュージカル子役の現状を一人でも多くの方に知っていただきたい、そして複雑な世界をこれから生きていく子どもたちに、自分を大切にしながら生きていく道しるべとなるメッセージを届けたいと思っています。そして、今回のクラウドファンディングに挑戦することで、この企画を一緒に応援して下さる方を募りたいと考えています。
リターンについて
今回は主に6つご用意いたしました。
①応援コース
未来の役者達に応援のお気持ちをお寄せいただけるコースです。
②デジタルパンフレットコース
デジタル版パンフレットのコースです。デジタル版はクラウドファンディング限定となっております!
③稽古からゲネプロ ダイジェスト動画コース
稽古からゲネプロまでの模様を、ダイジェスト動画でお送りするコースです。華々しい舞台の裏側は、楽しいこと、苦しいこと、沢山あります。少しだけ、その世界をのぞいてみませんか?
④ゲネプロご招待コース
通常は関係者しか入ることができない、ゲネプロにご招待致します!
ゲネプロとは、本番が開幕する前に行われる、本番同様のタイムテーブルや衣装、音響照明等を使っての最終リハーサルです。
誰よりも早く本作を観劇できる、レアな機会です。
⑤パンフレット&限定グッズコース
紙のパンフレットと、限定グッズ(オリジナルハンドタオル)のコースです。オリジナルハンドタオルは、クラウドファンディング限定となっております!
「ひみつの箱には、」の世界にどっぷり浸かりたい方にもオススメです!!
⑥ゲネゲネプロご招待&限定グッズ&お名前掲載コース
通常は関係者しか入ることができない、ゲネプロにご招待致します!
また、限定グッズ(オリジナルハンドタオル)と、当日の来場者全員に配布するリーフレットにお名前を掲載させていただきます!これであなたも「箱には、」通(ツウ)!
⑦【企業や事業主の方向け】リーフレットに会社名・屋号のご掲載
企業や事業主の方用に、会社名や屋号を当日の来場者全員に配布するリーフレットに掲載するコースも作りました。
また、リーフレットに商品広告チラシの挟み込みや、公式アカウントでのご紹介も致します。
そして、ゲネプロのご招待とパンフレットもお渡し致します。
子どもたちを応援しながら自社の宣伝もできるコースとなっております。子どもの現在と未来を真剣に考えている事業者の方の参加をお待ちしております!
また、全ての方にお礼のメールをお送りさせていただきます。
※今回、CAMPFIREからご提案いただき、支援者様に手数料をお支払いいただく新機能(エンタメ応援プラン)を利用させていただきます。
通常のクラウドファンディングはプラットフォーム側がクラウドファンディング主催者から、支援者様からいただいた支援合計額の17〜20%を手数料として徴収するケースが多く、主催者はリターンにあらかじめ手数料の金額を上乗せして設定することが通例となっています。しかし本クラウドファンディングでは、支援額と手数料を分けることによってより正確な支援額を支援者様にご提示の上ご納得いただくために、この新機能を採用しています。
中高生世代が舞台に立つ機会を増やすことで未来のミュージカル界の発展に寄与する
今回ご支援頂いた費用は、『ひみつの箱には、』のセットや衣装など、子どもたちがより輝ける舞台を制作するために使用させていただきます。
”舞台に立つ”ことでしか得られないものは沢山あります。今回のクラウドファウンディングを達成し、『ひみつの箱には、』の舞台が輝き、その舞台上で中高生世代が今しかできない表現をすることで、何にも代え難い経験を積むことになります。
そしてその経験から、彼らの中に新しい目標や夢が芽吹き始め、育っていくと、未来の日本ミュージカル界の発展に繋がります。ぜひ、彼らの可能性を信じてご支援頂けますと幸いです。
今回ご支援が難しかった場合も、ぜひ観劇にいらしてください。
俳優が一番成長するのは、沢山のお客様に観ていただいた時です。
また、彼らの今しかできないみずみずしい表現が、貴方の明日の活力に繋がると信じています。
劇場でお会いできることを楽しみにしています!
<募集方式について>
このプロジェクトはAll-in方式とし、達成しなかった場合でも予定通りに公演を実施します。
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