鹿垣は、江戸時代の1836年に完成した石垣で、能古島は黒田藩の鹿の猟場でした。この石垣は鹿が田畑を荒らさないように築かれ、高さ2m、その前面には幅3mの溝が掘られて、それが全長2㎞にも及んでいます。鹿狩りには、幕末にイギリスのグラバー一行も来島したようです。
鹿垣を守る会と称したボランティアによって推進されています。このプロジェクトの目的は、能古島の巨大な歴史遺産である「鹿垣」を修復・整備し、それを足掛かりに能古島の自然環境の保全・整備や自然環境教育への関心を高めることです。(エコツーリズム)
鹿垣を守る会は、ボランティア保険を含む年会費1,000円で団体を構成しています。基本的に毎月第2・第4土曜日に活動を行っており、その他にもさまざまな活動を展開しています。具体的な活動内容としては、以下のようなものがあります。
修復・森林整備・アートやグッズ作り作業:
鹿垣の保全と修復作業や倒木をチップにして肥料化、自然アートや間伐材によるグッズ作りを行い、その歴史的な価値や自然環境を守ります。
フォーラムの開催:
6月にはフォーラムを開催し、参加者と意見交換を行いながら、歴史的遺産価値の共有とプロジェクトへの理解者・支援者の拡大を図りました。また、HPやSNS等を活用して活動状況を発信します。
スタディーツアーの実施:
2025年2月以降は、学生などを対象としたスタディーツアーを開催し、能古島の自然や歴史に触れながら、グッズ作りや作業体験を通じて環境教育を促進します。
このような活動を通じて、能古島の自然を守り、次世代に美しい環境を引き継いでいくための取り組みを実施します。
私はこの島で生まれ島民の皆様に育てられて早53年が経ちました。お世話になった島民の皆様への恩返しをしたいとの思いでやってきたことが、その取り組みに対して、テレビや新聞などのメディアからも取り上げられることになり、多くの方の共感を得ることができたのかもしれません。
能古島のエコツーリズム化を図り、島の森林や歴史・文化遺産を整備し、能古島の魅力を磨き上げたいと思っています。地元の学校では鹿垣にまつわる事を教材や昔話、劇などに活用し、その歴史を大切に伝えようとしています。
次世代のためにも、多くの方々の力を結集して鹿垣を蘇らせ、島のアイコンとして再び輝かせたいと強く思っています。多くの人々が訪れ、島の自然や歴史を堪能できる場所として、鹿垣を誇りに思えるようにしたいと思っています。
このプロジェクトを達成するために、大勢の方の協力と支援が不可欠です。皆様の力で、能古島の鹿垣を再び蘇らせましょう!そして能古島(自然・歴史・文化)を輝かせましょう!
ある料亭の女将からの一言でした。その女将さんは「この島の森は死んどる」と言いました。長年この島に住んでいた私は、森が荒廃していることを感じていましたが、自分から何か行動を起こすことはできませんでした。女将さんの言葉は、私たちに向けられた警告のように響きました。「あんたたち何しようとね!」と。フェリーから見える島は、竹がはびこっている森に覆われていました。山道を歩けば、両側から木々が生い茂り、薄暗い道が続きます。せっかくの素晴らしい景色が遮られているのです。道路わきにはイノシシの荒らした跡があります。
手付かずの自然見えていた森は、実は荒廃したもやし林となっており災害を引き起こす危険な状態。そんな光景を目の当たりにすると、森がイキイキとしていないように思え、女将さんの言葉が私の心に刺さりました。
そこで私たちは「鹿垣」を思いつきました。島の中央を走る鹿垣再生を足掛かりに、自然環境整備を進めていきたいと考えました。このプロジェクトには多くの方々が関わり、みんなの力で能古島の自然を守っていくために立ち上げました。鹿垣を通じて、森を再生し、島の美しい自然を次世代に継承していくことを目指しています。
2005年の西方沖地震により被災した鹿垣は荒れ果てており(特に警固断層に近い東側エリアの被害が大きい)、その美しさや歴史的な価値が失われつつあります。2kmにわたる鹿垣の大半が草木の茂みに埋もれ、根がはびこり、さらにイノシシ被害により、その原型を留めていません。このままでは、江戸時代の先人たちが築いた壮大で貴重な歴史遺産を失ってしまいます。だからこそ私たちはこの鹿垣を再生し、歴史と共に息づく魅力を取り戻したいという思いを強めています。
この壮大なプロジェクトは、5年間で完成させる目標を掲げており、鹿垣再生作業のための備品や重機の導入が必要です。さらにフォーラムやスタディーツアーの開催など、多くの費用がかかります。私たちの団体は全員ボランティアとして活動しており、人件費はかかりませんが、その他の費用を自己負担することには限界があります。そのため皆さまのご支援を賜りたく存じます。
皆さまのご支援に感謝の意を込めて、支援額に応じた特典をご用意しました。エコツアーコース上に支援者名の掲出・能古島観光ツアーパックご招待・鹿垣再生プロジェクトロゴ入り竹水筒や丸太コースターなど、地球環境に配慮した自然との触れ合いを楽しむオリジナルアイテムをお届けします。また、支援者一覧はフォーラムやウェブサイトで紹介いたします。 能古島エコツーリズム化により、その魅力を全国・世界に広めるために、ぜひご支援をお願い申し上げます。少額からのご支援でも本当に助かります。一緒に素晴らしい自然と歴史を守り、未来に残していきましょう。
①5年間(2024年度~2029年度)で全長2㎞の整備を完成させます。
そのうち2024年度は300mを完成させます。
●毎月第2・4土曜日の9時半から12時頃まで、鹿垣と周辺の整備作業を行います。
●2024年6月2日には鹿垣再生フォーラムを開催しました。
●2025年2月および3月にはスタディーツアーを実施する予定です。
②2025年度以降毎年500mづつ延伸していきます。
③ビューポイントに井戸を掘り、鹿の水が湧き出るようなイメージができる休憩場所を作りたいと思っています。
④2029年度能古島横断鹿垣探索路完成予定
鹿垣再生プロジェクトは完了。エコツーリズムへとシフトアップする。
⑤島内各所にある歴史遺産を整備していく。
早田古墳→弁当岩→北浦城跡→砲台跡
島内の各名所を巡りながら自然環境や歴史文化などの魅力を観光客に伝えることで、その価値や大切さが理解され、保全に繋げる。(2031年エコツーリズムコースの完成)
o 石積の技術を学ぶ(講師料・交通費等): 13万円
o 燃料・資材購入費(機材燃料・階段手すり作成): 36万円
o 消耗品(事務用品・印刷等): 1万円
o 保険料(ボランティア保険): 10万円
o 機材・重機等の借上げ: 23万円
o 機材修理費: 10万円
o 広報費(チラシ・HP等作成): 23万円
o 備品(焼き印コテ等):15万円
o 倉庫(資材等の置き場):42万円
o 諸経費(交通費・証明書請求): 2万円
o 井戸設置・維持費用:35万円
計210万円
西方俊司、明石栄美子、宇賀一丈、長間裕美、西方明子、ティモシー・クロス、安武里美、北﨑剛、井上猛、多々羅治文、水町雅彦、水町志保、江口暢近、西方和、野田智子、明石照男、三苫祐子、ペリー士源、蔵満裕華、早川英一、川越一昭
ここまでご覧いただきありがとうございました。プロジェクトを立ち上げて以来、1人また1人と趣旨に賛同いただき、その輪が拡がっています。本当に嬉しい限りです。
このプロジェクトは、自然環境を守るための初めの一歩です。さらに次のステージへ拡大していくためにも是非、多くの方に関わっていただき、みんなの手でこのような歴史遺産を蘇らせ、大切な自然環境を守っていきたいと思いますので、どうぞお力をお貸しください。
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<募集方式について>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。
最新の活動報告
もっと見る10月活動報告
2024/10/27 12:1710月活動報告1日雨予報が出ている中での活動となり、足元やハゼの葉からの雨粒を心配していましたが、活動時間のみ奇跡的に雨が止んでくれたおかげで、活動に勤しむことができました!海辺でグリ石を集めて鹿垣に向かい、約160m付近と280m付近の石積みと階段の修復を行いました。女性や20代のボランティアが多く集まってくれたため、和気あいあいと活動を楽しみました。 もっと見る
9月28日活動報告
2024/10/01 23:159月28日活動報告能古島のゆったりした風も秋の涼しさを纏い、心地よい秋晴れの中での作業となりました。この日は島外から新しく活動に参加してくださった親子を含む、女性6人男性3人にお集まりいただき、いつもとはまた違った雰囲気で和気藹々と再生活動を行いました。クラウドファンディングのおかげで、ユンボ(小型ショベルカー)や運搬車をお借りできたため、作業が驚くほどスムーズになり、これまでの間に280m地点までの鹿垣再生が完了しました。もう出口の道路は目の前なので、もうあと一息です!これからイノシシの活動が活発になってくる時期にも差し掛かるので、頑丈で立派な鹿垣を安全第一で再生できるよう精一杯取り組んでまいります! もっと見る
9月14日活動報告
2024/09/25 18:089月14日活動報告暑さと連休の初日という事もあり、少数精鋭での活動となりましたが、「短時間だけでも」とご参加くださった方や、差し入れをお持ちくださった方のおかげで、いつも以上に成果を出すことができました。また、活動日以外にも鹿垣再生作業を進めていたため、これまでにスタート地点から計250mの鹿垣の修復が完了しました。最近は作業中に能古公民館長をはじめ、たくさんの地域の方々が差し入れを手に様子を見に来てくださるようになり、毎回の応援と感謝の言葉が日々の大きな励みとなっています。 もっと見る
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