自己紹介
皆様こんにちは。たつみ都志です。https://npojun.jimdofree.com/
谷崎潤一郎研究を始めて、今年で半世紀になります。2016年に武庫川女子大学を定年退職し、2022年4月からyoutube「たつみ都志の文学講座」という動画をアップしています。ぜひのぞいてみてください。
子供たちはすでに独立。今は夫と二人住まいです。大阪府池田市に住んでいますが、大阪、豊中、箕面で「源氏物語」(谷崎訳)の講座をしています。
このプロジェクトで実現したいこと
阪神大震災で全壊した谷崎潤一郎の旧邸「鎖瀾閣」の資料を後世に残し、家のVRを作りたい。
目標は震災から30年の2025年1月17日です。
私は谷崎潤一郎の研究者で、転居魔の谷崎の<家と作品の関係>の研究を40年続けてきました。
彼の家で関西で後世に残したい家は3つ。①倚松庵(いしょうあん)②潺湲亭(せんかんてい)③鎖瀾閣(さらんかく)です。
倚松庵は運動の成果で、もとの位置から200メートルほど北の現在の位置で保存されています。京都の潺湲亭は管理している日新電機の多大なる配慮で後世に残ります。
阪神大震災で全壊した鎖瀾閣も、1995年から復元運動を続け、2009年には復元予算の5600万円の「出資申し出文書」も集まり、いざ建設というときにある事情で実現できなくなりました。
プロジェクト立ち上げの背景
私は谷崎潤一郎の住居と作品にこだわって40年研究を続けてきました。転居魔の谷崎潤一郎は79歳の生涯で42回、阪神間在住21年間に13回転居しました。しかし、この中で後世に残すべき家は関西では3軒だという信念があります。
①神戸市東灘区の倚松庵(いしょうあん・移築運動の時に命名。「細雪」の舞台になった家)は、付近住民の方と協力して、もとの位置より200メートル北に移築保存できました。平成2年のことです。今は神戸市の管轄のもと「細雪」の家として土日&祭日、無料で開放しています。私は月に1回、無料の説明会を開いています。倚松庵は保存運動の成功例です。
②京都市の潺湲亭(谷崎が熱海に転居する際、日新電機に譲った)は日新電機のご厚意で、美しく保たれています。2022年には図録もできました。書斎は谷崎が使っていたころに復元するなど、保存に力を入れてくださっています。私も依頼されて、いろいろ協力させていただいています。
③神戸市東灘区の鎖瀾閣(さらんかく・復元運動の時に命名。「蓼食う虫」のモデルの家)は1995年1月17日の阪神大震災で全壊しました。
谷崎潤一郎が関東大震災に遭遇し、関西に逃げてきたのは大正12年のこと。翌年には、阪神間に移住することを決め、数軒転居したあと、山手に自分でデザインした家を建てたのです。彼の中で、洋風・中国風・和風と3つの美意識が混在していたころで、和洋中のそれぞれの様式が外装・内装に現れていました。また、この家だけが彼の3人の妻(千代・丁未子・松子)が全員出入りした唯一の家でした。
震災直後から復元運動を立ち上げ、14年たった2009年に復元の費用が集まる目安が立ったのです。しかしある事情で断念せざるを得ませんでした。詳しくはyoutube「大義の引き際」(全6回)を見てください。
大義の引き際 https://youtu.be/PG4G1a-Nv9w
その後、当時一緒に運動していた、地元住民の広岡倭氏、建築家の澤良雄氏、工務店社長の則岡宏牟氏、広報担当の能美晋氏が相次いで病死。しかし東北大震災10年の日に、鎖瀾閣はせめて資料を残し、VRとしてネット上に残して、将来にそなえようと考えたのです。
NPO法人潤 https://npojun.jimdofree.com/
現在の準備状況
NPO法人潤は1995年、鎖瀾閣復元運動とともに立ち上げた団体です。2009年には会員も100名を超えていましたが、鎖瀾閣復元を断念してからは、阪神間で文化活動をほそぼそと続け、会員も10数名になりました。今回クラウドファウンディングを立ち上げるにあたり、たつみ都志が再度理事長に就任し、副理事長に大坪良二、理事に上村直美、監事に谷口英二氏をそれぞれ迎えて新しい態勢で頑張っていきます。
クラウドファンディングは2024年7月30日の谷崎の命日に立ち上げました。
また7月27日(土)は「文化財を将来に残すということ~谷崎旧邸物語~」という特別講演をしました。この日の様子は編集し、8月中にyoutubeにアップします。https://www.youtube.com/@user-xi1kj2kt3p
リターンについて
【リターン】
1000円コース
お礼のメールを送ります。
3000円コース
未来に残すべき3つの谷崎旧邸の写真が入った絵葉書で、「礼状」を送ります。
5000円コース
谷崎潤一郎が愛したモカロールを実際に作りましょう。 会場の料理教室candCは、阪急岡本またはJR本山から徒歩5分。クッキングの所要時間は1時間。楽しくおしゃべりしながらケーキ作り体験しませんか?体験チケットを提供
1万円コース
①たつみ都志の講演 11月30日(土)14:00~15:30 秋の講演会に優先招待(遠方の人には、ネット配信)
また「クッキング体験会チケット」(有効期限2025年3月末まで)を提供します。<備考欄に11月30日の秋の講演会希望とお書きください>
②谷崎潤一郎訳「源氏物語」 「読み解きのみちしるべ(特別版)」を提供
③阿刀田高先生のサイン入り「谷崎潤一郎を知っていますか」文庫版・解説はたつみ都志(2024年7月新発売)を提供
5万円コース
倚松庵または潺湲亭 たつみ都志による案内を提供(要予約)<備考欄に倚松庵(いしょうあん)または潺湲亭(せんかんてい)と希望の日にちをお書きください>※10名まで団体申し込み可。その場合、別日程を要相談。
日時:①神戸・倚松庵は11月5日(火)<1回目>10:00~11:30<2回目>13:30~15:00
11月6日(水)10:00~11:30
②京都・潺湲亭は11月7日(木)13:00~14:30;11月8日(金)<1回目>11:00~12:30、<2回目>14:00~15:30
5万円コース
たつみ都志の「サクサクわかる源氏物語」のDVD全27枚。「源氏物語」54帖の解説。各回30分前後
10万円コース
①たつみ都志の案内で「秋の一泊二日谷崎旧邸めぐり」日時は11月6日(水)11:00~12:30 神戸の倚松庵の案内を提供;11月7日(木)(午前)法然院(午後)13:00~14:30 京都の潺湲亭の案内を提供※10名まで団体申し込み可。その場合、別日程を要相談。
スケジュール<1日目>JR神戸線本山駅迎え→(午前)倚松庵案内(午後)有馬温泉御所坊の谷崎が宿泊した部屋を見学。現地解散(この日、遠方の方の宿泊はそれぞれご手配ください。宿泊費は各自お支払いください)<2日目>JR京都駅にお迎え→法然院(谷崎の墓所)→潺湲亭(現地解散)
詳細については個別に案内書をお送りします。
②たつみ都志の出張講演(日時と交通費は話し合いで決めさせてください)
スケジュール
7月30日 クラウドファンディング開始
10月15日 クラウドファンディング終了
2024年6月~12月 3DCG制作・資料収録
2025年1月17日 3DCGをVR化してyoutubeアップ DVD化
資金の使い道
VR作成費用 400万円
鎖瀾閣冊子の製作費 40万円
リターン費用 60万円
その他 経費 0(同志のボランティア)
CAMPFIRE 手数料100万円
合計600万円
最後に
神戸市東灘区の倚松庵に入れば「細雪」の世界が開けます。鎖瀾閣も建造物があるのが一番ですが、VRを見れば、建物の中に入った気持ちになれ、このころの谷崎潤一郎の、3つに引き裂かれていた美意識が体感できます。「蓼食う虫」を追体験して、陰翳礼讃の美学が納得できます。
<募集方式について>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。
コメント
もっと見る