いよいよ、クラファン終了まであと7⽇です!! 今日は少し趣向を変えて、佐伯祐正の小ネタを披露します。中津で働く人たちの生活を少しでも良くしようと私財を投じて、寺の敷地内に善隣館という施設を作った佐伯祐正。真面目で堅苦しい人かと思いきや、文献を見るととっても楽しくてお茶目だった人柄がうかがえます。当時の事業を紹介した文章にこんな一文があります。善隣館の授産部(今でいう就労支援事業)を紹介する内容の中に「ノシスルメ製造、ブラシ製造、王冠、ミシン、縫製等」とあります。ノシスルメ製造?? このエピソードはどうやら本当のようで、過去に、佐伯家と関係者の人たちが集まった座談会の場で祐正の娘さんがこんなことを語っています。「アメリカ産の車で市場までイカを大量に買い出しに行って、それを善隣館でノシスルメにして売っていました」と。当時、かなり高級だった外国車でイカを買い出しって。。。そのあと、車に乗ったらイカの匂いが充満してたんじゃないかと想像すると爆笑しました。 また、ある時は刀根山カントリーハウスに客人を招き松茸狩りを楽しんだそうです。そう都合よく庭に松茸が生えているはずもなく、種を明かせばわざわざ市場で松茸を買ってきて、それを庭先にあらかじめ植えて松の葉を被せて、客人に松茸狩りを楽しんでもらったそうです。※刀根山カントリーハウス:煤煙の中津の街を離れ、澄んだ空気、緑多い場所で労働者にリフレッシュしてもらおうと、祐正が作った保養施設。豊中市にあった。 社会福祉の黎明期にいろんなアイディアを出しながら、自身も楽しんで社会福祉に奔走した様子がうかがえます。 横道にそれますが、下記の写真では丸い小さな部品を山高く積んだ中に、作業をする女性と祐正が写っています。これは何の作業をしているのかなと不思議に思っていたのですが、先の授産事業の中に「王冠」とあるので、王冠を作る作業だったのではと思います。王冠は昔の瓶の蓋のことです。今の中津学園に続く社会福祉事業を創設した佐伯祐正は、人を喜ばせることが大好きな人だったようです。