自己紹介
日和大元神楽団(以下「神楽団という」。)は昭和6(1931)年に発足し、以来日和地区で大元神楽を脈々と受け継いできました。
神楽団では地域内にある神社のお祭りに神楽を奉納したり、町内外で開催されている共演大会等に出場しているほか、子どもから大人まで一緒に神楽の練習等を行い、次世代へ伝えていく取り組みも行っています。
また、過去には北海道十勝平野に開拓団として入植した日和地区出身者が神楽を娯楽として持ち込み、それが現在では北海道河西郡中札内村の元更別大國神社石見神楽保存会(以下「保存会」という。)で受け継がれています。
このプロジェクトで実現したいこと
今年8月に、子どもたちを含む神楽団で北海道中札内村に訪問し、村の子どもたちや保存会の皆様と一緒に神楽の公演や相互の交流に取り組むことで、双方が安定的に神楽を保存・伝承していけるような体制をつくりたい。
又、次年度には中札内村の子どもたちを日和に招待することで、相互の交流を活発にし、次世代に確実に継承したいと考えています。
プロジェクト立ち上げの背景
北海道中札内村村史から
大正6(1917)年、島根県日和村(現在の島根県邑智郡邑南町日和)の住民が北海道の元更別地区(現在の北海道河西郡中札内村元更別)に入植しました。その開拓団では、出雲大社の大国主命を祀る棒杭を立てて「三軒橋」と呼ばれる橋の上で踊りを踊ったり、「にわか」と呼ばれる寸劇を行ったりして、厳しい開拓作業の合間の団らんとくつろぎにしていました。。
大正9(1920)年には、大国神社が出雲大社からの分祀を受け、お祭りに祭典が行われるようになりましたが、村民で大評判だったのが石見神楽でした。
こうして石見神楽の存在が村民に認められるようになりましたが、神社の祭典の一環としてだけではなく、毎日の農作業で多忙な日々に娯楽として神楽を取り入れたいと、昭和7(1932)年に有志で10人のグループを作りました。そのグループでは島根県浜田市の細川衣装店から神楽衣装を購入し、神楽を舞っていました。
ところが終戦直後、衣装の大半が盗難に遭うという悲劇に見舞われました。それでも神楽を舞うのを諦めなかった有志たちは、お金を出し合って再び衣装を購入。伝わっている演目の半分ではあるものの、15演目を舞うことができたそうです。
昭和36(1961)年には、北海道で石見神楽が伝承されていることは珍しく非常に貴重であることが評価され、村の無形民俗文化財として指定されました。
北海道に伝わる石見神楽のルーツ探し
昭和40年代に入り、神楽を受け継いできた方々の他界や過疎化による離農等で舞手の確保が困難になり一時中断しましたが、昭和59(1984)年には保存会が結成され、活動が再開されました。
そのような中、北海道で受け継がれてきた神楽のルーツを探る動きがあり、そのルーツが神楽団にあることが昭和60(1985)年に判明しました。
以後、保存会と神楽団の交流が始まり、昭和62(1987)年には神楽団団長以下3名が訪問し、中札内村長、教育長と面会しました。また、平成3(1991)年には日和大元神楽公演を中札内村で開催するなど、交流は活発になっていきました。
他方、4年に一度開催される「大元舞」には毎回北海道から日和大元神楽を見に来られるなど、相互に行き来をすることで交流を重ね、現在に至ります。
プロジェクトの立ち上げ
交流を始めて33年となります。少子高齢化はどの地域でも深刻となっていますが、保存会では小学校の総合的な学習の一環として行われる神楽の練習や毎年開催される地域や学校での発表会に主体的に関わるなど、継承活動に熱心に取り組んでおられます。
新型コロナウイルスの蔓延等で交流が一時期途絶えていましたが、5類に移行したことや「本場の神楽が見たい」、「子どもたちに本場の神楽に触れる機会をつくりたい」という要望があったことから、このたび『日本遺産認定石見大元神楽北海道公演』(以下「公演」という。)が実現する運びとなりました。そして、この公演を一過性のもので終わらせず、ご先祖が伝えてきた繋がりを次世代にも伝えていきたいという願いから、このプロジェクトを立ち上げました。
現在の準備状況
すでに3月に北海道中札内村へ事前訪問をして、保存会との打ち合わせや会場の下見を行い、準備を開始しています。
8月の公演は4演目を上演予定で、現在神楽団全員で練習に励んでいるところです。また、神楽を見ていただくだけでなく、神楽に触れていただくことで、神楽に親しんでもらう機会を設けるよう、ワークショップの開催も計画しています。
リターンについて
お礼状の郵送、邑南町が誇る「石見ポーク」や、神楽衣装の試着体験、貸し切りでの神楽公演など
スケジュール
8月中旬クラウドファンディング終了
8月 北海道中札内村訪問
9月 お礼状、リターン品の発送
最後に
様々な歴史的背景がある中で、保存会の皆様が主体となって行われてきた伝承活動により現在まで石見神楽が北海道で継承され、またその保存会の皆様と交流ができることは、日和大元神楽団の誇りでもあります。
大元神楽は国の重要無形民俗文化財です。この伝統ある大元神楽を日和の地で後世に伝承するとともに、ご先祖がつないでくださった北海道との絆をこれからも伝えていくのは、日和大元神楽団の使命であると考えいています。
人口約350人の小さな地区の神楽団ではありますが、これからも全力で精進していきたいと考えています。大変恐縮ではございますが、なにとぞ皆様の暖かいご支援・ご声援をよろしくお願い申し上げます。
日和大元神楽団 一同
最新の活動報告
もっと見る北海道公演について
2024/09/03 09:39こんにちは。日和大元神楽団です。この度は北海道中札内村での石見神楽公演に対し、多くのご支援いただきありがとうございます。改めて心より御礼申し上げます。おかげをもちまして、公演を無事終了することができました。当日は、中札内村内外から約300名のお客様をお迎えし、盛大な公演となりました。皆様のご支援があり、この公演を行うことができました事、重ねて御礼申し上げます。皆様からのご支援で開催することができた公演の写真を、活動報告へまとめて投稿しております。お時間ある時にぜひご覧ください。来年度には中札内村の子どもたちに邑南町日和に来ていただくなど、今後大元神楽を通じた交流を継続し、また中札内や日和の地域の中で神楽が次世代に継承していけるよう、努力してまいりたいと考えています。 お盆を過ぎてなお暑い日が続きますが、ご無理なさらずお身体をご自愛ください。追伸ご支援頂いた皆様へのリターンについてはすでに作業に取り掛かっています。品物は9月中旬を目途に発送させていただきます。また、神楽の上演につきましては日程を別途相談させていただきます。 もっと見る
このたびのご支援、誠にありがとうございました。
2024/09/02 18:10こんにちは。日和大元神楽団です。 この度は中札内村での石見神楽公演に対し、多くのご支援いただきありがとうございます。改めて心より御礼申し上げます。 おかげをもちまして、公演を無事終了することができました。当日は、中札内村内外から約300名のお客様をお迎えし、盛大な公演となりました。 皆様のご支援があり、この公演を行うことができました事、重ねて御礼申し上げます。 皆様からのご支援で開催することができた公演の写真を、活動報告へまとめて投稿する予定です。お時間ある時にぜひご覧ください。 来年度には中札内村の子どもたちに邑南町日和に来ていただくなど、今後大元神楽を通じた交流を継続し、また中札内や日和の地域の中で神楽が次世代に継承していけるよう、努力してまいりたいと考えています。 9月に入りなお暑い日が続きますが、ご無理なさらずお身体をご自愛ください。追伸ご 支援頂いた皆様へのリターンについてはすでに作業に取り掛かっています。品物は9月中旬を目途に発送させていただきます。また、神楽の上演につきましては日程を別途相談させていただきます。 もっと見る
北海道公演に向けてラストスパート
2024/08/08 22:46クラウドファンディングにご支援いただきありがとうございます^_^日和大元神楽団は北海道公演に向けて、日々練習を頑張っています‼今日はメインの【八咫】はもちろん子供達の【神武】をみっちり練習しました!猛暑の体育館での練習は過酷ですが、北海道の方々に石見神楽の素晴らしさを伝えるために大人から子供まで真剣に取り組んでおります‼本番まで残り2週間‼ もっと見る
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