はじめに・ご挨拶
株式会社えこのはの川野玲子と申します。この度はページをご覧いただきましてありがとうございます。
「株式会社えこのは」の社名には、地球に優しいエコロジーの葉っぱでありたい、という願いを込めました。日本語の美しさや風情を感じさせる大和言葉(やまとことば)のようにしたくて、ひらがなで「えこのは」。
その設立は2016年の春です。日向しょうのうを生産販売してきた親会社の販売部門として始まりました。それまで眠っていた精油や芳香蒸留水を商品化し、ブランドとして見ていただけるようラインナップを揃えていきました。
設立当初は、ほぼ無名だった日向しょうのう。3年間は、なかなか認知度を上げることが出来ないままでした。
「やはり天然しょうのうは時代に合わないのかもしれない。」
「諦めたほうが良いのだろうか。」
その前に思い切って勝負をしたい、と取り組んだことがふたつありました。ひとつはHPとオンラインショップの大幅なリニューアル。もうひとつは、東京ビッグサイトで行われる展示会への出展。どちらもコスト的に大きなチャレンジでしたが、
「打ち上げ花火を高く上げないことには、天然しょうのうの真価は知ってもらえない。」
という必死の思いでした。
結果的にこの打ち上げ花火は、たくさんの方々に天然しょうのうを知っていただくことに繋がりました。
会社解散の危機からなんとか脱出することができたのが4年目のことでした。天然志向のお客様からのご注文をはじめ、お取扱店のオーナー様方のご理解のお陰で少しずつ成長をさせてきていただきました。
コロナ禍を経て、さらに天然しょうのうへの注目は高まってきているように思われます。
2024年、これからもお客様に安心してお使いいただける商品のご提供を続けるべく、真摯に歩んでいきたいと思っています。
“えこのは”は、これまでたくさんのお客様とのご縁に支えていただいたお陰で2024年春、創業から9年目を迎えることが出来ました。お客様からの天然しょうのうに対する想い、天然しょうのうという日本古来の伝統、このまま終わらせるわけにはいきません。
その一心で日向しょうのうを繋いでいきたいと決心しました。
これからも生産を続けていくために、女性でもつくることが出来る、新たな体制の構築に取り組みます。日向しょうのうを未来につなぐために、皆様からの温かいご支援をよろしくお願い申し上げます。
樟脳の歴史
クスノキから生まれる天然しょうのうは、世界的にも古い歴史を持っています。その製法は、約1400年前の6世紀にアラビアで開発されました。聖書やコーランの中にもその記述が見られるほど古く、神事における清めの霊薬として用いられてきました。
日本には、約400年前の16世紀(室町~安土桃山時代)シルクロードを渡って伝わってきました。江戸時代には薩摩藩により外貨獲得の商材として貿易が行われました。1903年(明治36年)~1962年(昭和37年)38年間に渡って、国の専売品として守られた時代もありました。
古来より人の暮らしに寄り添ってきた天然しょうのうですが、現在国内の生産者は4軒を残すのみとなっています。そのうちの1軒が宮崎県日向市で生産をしてきた「日向しょうのう」です。
「天然しょうのう」ってどんなもの?
樟脳(しょうのう、camphor)は、クスノキ(Cinnamomum camphora)の樹木を水蒸気で蒸らして抽出される天然の有機化合物です。見た目は塩のような真っ白な結晶で、メントール系の爽やかな香りを持ちます。
天然100%、クスノキから生まれる天然しょうのうにはこんな用途があります。
1, 防虫剤として
衣類や本の防虫剤として利用され、特にタンスやクローゼットに置いて使います。揮発性が高く、常温でも徐々に昇華するのでそれが取り替えの目安になります。
2, 芳香雑貨として
その香りには、樹木ならではの重厚感をベースにフレッシュで透き通るような爽やかさがあります。ほんのひとつまみでまるで森の中にいるような感覚を演出してくれるので、暮らしの中に取り入れることで心豊かな気分を演出してくれます。
3, 医薬品として
鎮痛剤や抗炎症剤として使われるほか、外用薬(例:スティックタイプの筋肉痛緩和薬)にも配合されています。
4, ストームグラスの成分として
ストームグラスはガラス容器入った液体の結晶化の様子を観察することで、天候の変化を予測できるとされているものです。その中の結晶が天然しょうのう。晴れの日は液体が透明になり、雨や曇の日は液体が濁るという不思議、美しい結晶の変化を楽しめます。
天然しょうのうのさまざまな用途は、わたしたちの暮らしを豊かにしてくれるものばかり。人に寄り添う天然しょうのうを一度手にとっていただきたいと思っています。
また、クスノキの水蒸気蒸留からは、天然しょうのうとともに精油(樟脳油)、芳香蒸留水も同時に抽出されます。これらもクスノキの香りを手軽にお楽しみいただけるアイテムとして商品化しています。
プロジェクトの背景
1.日向しょうのうに魅せられて
代表 川野玲子―わたしは、1991年から東京で20年にわたって化粧品業界で美容の仕事に従事してきました。化粧品のプランニングから企業のコンサルティング、美容ライターなど、幅広い仕事に関わらせていただきました。
2011年、母の他界をきっかけに地元にUターンをするのですが、そこは宮崎県日向市。
明るい太陽に恵まれたほのぼのとした田舎町です。Uターン直後は、寝る間も惜しんで働いてきた東京での暮らしと比べると、何もかもが違いすぎて戸惑ったものでした。
知り合いは、家族と親戚、同級生しかいません。ここでわたしは必要とされるのだろうか。不安に思いながら4~5年は、地域の病院や介護施設に受け入れていただいて、美容ボランティアをする日々でした。
マニュキュアを塗り、お顔のマッサージをし、メイクアップのアドバイスをする。そんな中で少しずつですが、知り合いと呼べる仲間を増やしていくことが出来ました。
そして、2016年日向しょうのうと出会います。クスノキの爽やかなそれでいて凛とした香りに驚き、樹木から塩のような結晶が抽出されることに驚き、すっかり魅了されたのでした。これまで化粧品の原料に関しては、メーカーさんからの紹介も多々あり、さまざまな種類を網羅していたつもりでしたが、地元日向で生産されていた天然しょうのうのことは全く知らなかったので目からウロコの思いでした。
この「日向しょうのう」を全国の方々にもっと知っていただきたい、そんな思いで株式会社えこのはを設立しました。
クスノキは各地でも学校や神社など見られる巨木ですが、未だに「ヒノキ」と間違えられる機会も多々見られます。そのたびに、「もっとがんばらないと」、と励みにもなっています。わたしの愛するクスノキを、そして人の暮らしに役立つさまざまな効果を、これからももっと多くの方々に知っていただきたいと切に願っております。
2 ケイシー療法と日向しょうのう
わたしが「日向しょうのうを未来につなぎたい」と思ったひとつにはケイシー療法があります。ケイシー療法とは、アメリカのエドガー・ケイシーによって提唱された一連の自然療法やホリスティックな治療法の総称です。
ケイシーは「眠れる預言者」として知られ、催眠状態で行ったリーディング(霊的リーディング)を通じて、病気の診断や治療法の提案を行いました。彼のリーディングは、身体、心、魂のバランスを重視し、自然療法や栄養、生活習慣の改善を通じて健康を促進することを目的としています。
日本でケイシー療法の研究および推進をされているのが、NPO法人日本エドガー・ケイシーセンターです。
”えこのは”は設立当初から、こちらの光田秀先生とご縁をいただき、ケイシー療法において天然しょうのうがさまざまな形で有用であるということを教えていただきました。
早速、教えられたとおりに日向しょうのうを使って検証をしてみるとその効果は絶大でした。
以来、このレシピを”えこのは”のリーフレットで紹介することに了承をいただき、日向しょうのうのご購入者様には細々とご案内をさせていただいてきました。
2023年4月、事態は一変しました。
光田先生がYouTubeの番組にご出演されて”えこのは”の写真を用いてその効果を紹介してくださったのです。それ以降、日向しょうのうへのご注文は後を絶つことがありません。品切れを繰り返しながらも、個数制限をしながらも、全国からご注文を頂き続けています。品切れをしている期間も、日々、日向しょうのうを求めて、一日数件のお電話をいただいています。
その切実なお悩みや驚きの効果を直接お聞きして思うことは
「日向しょうのうのチカラは本当にすごい!」
ということ。
これからもお客様からの声に耳を傾けながら、日向しょうのうをつくり続けたい。ケイシー療法で健康と笑顔を取り戻していっていただきたいと思っています。
3 地域に寄り添う日向しょうのう
“えこのは”の日向しょうのうの原料は、宮崎県産のクスノキです。地域の資源を地域に還元したいという思いで、製品の仕上げ作業は、地元の障害者施設に委託をしています。
日向市美々津町にある、中心の里作業所さんが”えこのは”のパートナーです。サービス管理責任者は、黒木真由美さん。
大きな声でテキパキと仕事をこなす真由美さんは、日向市内外でも有名なサビ管さんです。“えこのは”が作業をお願いした当初は、農作業を中心に工賃作業をされてきており、本格的な製品の仕上げははじめてとのこと。
真由美さんを中心に、支援員のみなさんで作業に必要な治具を作るところから始められました。今では、その治具もどんどん改良が重ねられて、利用者さんが作業しやすい環境づくりを丁寧に進められてきています。
日向しょうのうの仕上げ作業に欠かせない方は、利用者の信吾さんです。
10gに小分けしたものを5つ、外袋に曲がらず折らずに入れる作業は彼にしか出来ないそうです。また、クスノキオイルやウッドチップ、芳香蒸留水のお仕事では、こちらの方々が担当してくださっています。喜久男さん、英治さん、定さん、優平さん、かんなさん、和代さん、ゆうさん、文枝さん、くみ子さん、恵里さん、今朝美さん。
不具合があると、すぐに真由美さんから電話が入ります。
「これは、”えこのは”さんの商品には出来ないと思います。」と。
“えこのは”の品質管理部門も担ってくださっているのが、中心の里さんです。今回、しょうのうの作業が止まって、新工場の準備をするとなったとき、真由美さんがこんなLINEをくれました。
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頼もしいお言葉に、ただただ頭が下がる思いでした。才能あふれる利用者さんの自立を応援していきたい。
これからも中心の里さんとのパートナー関係を続けていくためにも、日向しょうのうを未来につないでいきたいと思います。
“えこのは”製品・ラインナップ
1, 日向しょうのう 結晶粉末
宮崎県産のクスノキを原料として、蒸留&精製した完全国産の天然100%のしょうのうです。お肌の弱い方や化学合成物質にアレルギーのある方にとっても安心のやさしい使い心地です。
●衣類の防虫効果 96.7%
2,クスノキ・エッセンシャルオイル
日向しょうのうとともに抽出される、希少価値の高い天然100%の樟脳油です。シャープなメントール系とフレッシュな柑橘系を合わせたような清々しい香りです。
原材料:宮崎県産のクスノキ
主成分:カンファー、1.8シネオール、リモネン、α-ピネンなど
●ウィルス除去効果 99.9%
●抗菌効果 99%
●防蚊効果 87.9%
●ゴキブリ忌避効果 99.9%
●カビ抑制効果 99.9%(2週間)
※すべての菌・ウィルス、蚊及びゴキブリ、そしてカビを取り除くまたは抑えるわけではありません。
3,クスノキ・アロマチップ
日向しょうのうの原料。クスノキを砕いてフレーク状にした天然100%のアロマチップです。クスノキの森の香りがさわやかな空間を演出します。
●吸湿効果 18.9%(48h)
●消臭効果 98%(5h)
4,クスノキ・ハーバルウォーター
日向しょうのうの抽出時にできる副産物、ハーバルウォーターです。天然木のさわやかな香りは、空気の浄化や気分のリフレッシュにおすすめです。
原材料:宮崎県産のクスノキ
主成分:カンファー、α-テルピネオール、テルピネン-4-オール、リモネンなど
●アリ忌避効果 100%
※すべてのアリを取り除くまたは抑えるわけではありません。
※●すべて:一般財団法人 ニッセンケン品質評価センター試験済み
【水蒸気蒸留:新蒸留釜でのイラスト解説】
リターンについて
みなさまに喜んでいただけるように、"えこのは"がオススメする「日向しょうのう」を中心としたクスノキの芳香雑貨と日向備長炭の生活雑貨を、心をこめてご用意しました。詳しくは概要欄をご覧ください。
資金の使いみち
頂いたご支援に関しましては、新蒸留釜以外に新しい機器の導入費に100万円、新しい工場の修繕費に100万円かかりますのでそちらの費用に充てさせていただきたいと考えております。
最後に
わたしは日向しょうのうに出会えたことをとても幸せだと思っています。クスノキから生まれる天然しょうのうは、わたしが胸を張ってご紹介できる安心で安全な防虫剤であり、暮らしを豊かに彩る芳香雑貨です。だからこそ2023年、たくさんのご注文をいただく中で、品切れを繰り返していた時期は大変申し訳なく、また歯がゆい思いを抱いてきていました。
自分の手で天然しょうのうを作ることが出来るなら、どんなに大変でもつくり続けるのに、と。
今回生産体制を見直すことで、大きな資金を費やすことにはなりますが、自分自身の手で安定して日向しょうのうをお届け出来るようになる、絶好の機会になると思っています。製品の欠品や個数制限をすることなく、お客様がお求めになりたい商品をいつでもご提案させていただける製造メーカーとして成り立たせて行く所存です。
「日向しょうのうを未来につなぎたい」
皆様のご賛同とご支援を何卒よろしくお願い申し上げます。
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