祭りの開催日にも秘密があります。「なんで、平日に?」と思われる方も多いでしょう。この日は、旧暦の6月19日で、毎年この日に開催します。
実は、この日に行われる「沖の島まいり」という、陸上でのまつりと違い、実際に見ることが難しい“まつり”と関係しています。
有明海には海岸からは姿の見えない小さな岩礁があります。この岩礁は「沖の島」といい、毎年旧暦6月19 日に芦刈や鹿島、太良などの港から数十隻の船がこの島を目指します。
物語
今からおよそ350年ほど前、日照りが続き大不作が心配されるほどの干ばつの年がありました。干ばつを憂いた「おしま」という少女が雨ごいのため身を投げたところ、願いが届き田畑に恵の雨をもたらしたそうです。「おしま」の身が流れ着いた場所が「沖の島」だったことから、彼女の行動に感謝した人々はこの島に祠を建て彼女の霊を鎮めるとともに、豊作や豊漁、家内安全を祈願して参詣が行われるようになったと伝わっています。
「沖の島まいり」では、のぼりや提灯で飾り立てた船に乗り込み、笛の音に合わせて太鼓を勇壮に鳴らし掛け声とともに囃はやしたてながら宵の口に船を出します。潮の流れに乗った船が島に着くのは早朝になります。
人々は競って島に上がり「おしまさん」を祀る祠にまいり太鼓浮立を奉納します。
豊作や豊漁を願い、沖の島には今年も勇壮な太鼓浮立が響き渡ります。
夏祭りの花火の傍ら、若い男衆の皆さん。
今の時期は、夕食のあとに、各地域の公民館に集まり、連日、太鼓や笛の練習をされています。
参考:小城市HP(https://www.city.ogi.lg.jp/main/28652.html)