あなたは寄席へも私を連れて行ってくれました。
寄席の入口には下足番がいて、下足札を貰って中へ入りました。
座布団に座り、落語や漫談を聴きました。
やがて紙切りが始まりました、音楽に合わせて次から次へと一枚の白い紙は、紙切りの手の中でいろいろなものへと変身しました。
「次は何を切りましょう。」
と、声がかかった時、隣にいたあなたは、大きな声で「重慶爆撃!」と、言ったのです。まさか、あなたが声をかけるなどとは夢にも思っていなかった私はどぎまぎしました。
そして、「重慶爆撃」という題が、抽象的であり、紙切りにとって難題であろうことが子供心にも分かりました。(どうするのだろう?)紙切りの人は一瞬の沈黙の後、すぐに鋏を動かし始め、見る見るうちに作品を作り上げました。
そして、出来上がった作品、右上には飛行機の翼、下方には鉄兜をかぶり銃を肩にした兵士の姿、完璧でした。
その作品は出題したあなたに手渡されました。あなたは、壊れやすい宝物のように大切に家へ持ち帰りました。
それからしばらくの間、その作品はあなたの宝物の一つになりました。
~~~~~自著「我が兄に捧ぐ鎮魂の詞」(Kinde版)より
これは1938~9年の今は亡き兄との想い出です。
はじめまして、毛利八重子と申します。
山口県下関在住の今年90歳になります。
この90年の間に、日本が誇る多くの技術が失われました。
紙切りをネタにする芸人さんも今はおられるのか...
そもそも寄席自体地方ではめったに見られなくなりました。
夕方必ず聞いた、手作り豆腐屋さんのラッパの音。
父が愛用していた火鉢。
時代の流れと共に姿を消して行きました。それはある意味仕方のないことかもしれません。
しかし、日本人は価値を感じないものであっても、世界の人から見たら凄く価値の高い物もあります。
特に最近はインバウンドの需要が高く、日本の伝統工芸・工業技術に興味を持たれる外人さんも増えてきました。
私の住む下関でも、外国人観光客が凄く多くなっています。
そこで、日本が誇る伝統工芸・高度な工業技術、農業技術、お祭りなどを残すべく、日本の伝統文化を世界に発信するYouTubeチャンネルを立ち上げようと考えました。
<人手不足・空前の売り手市場>
伝統工芸やブルーワーカーである工業の分野、更には地方の農業など元々人気の就職先とは言えませんでした。
それが2024年現在、18歳以下の人口は過去最低です。
もしあなたが18歳や20歳だとしたら、あなたは伝統工芸や工場の職人を目指しますか?
田舎で農業従事者を目指すでしょうか?
伝統工芸職人は?
目指さないですよね...
私だったらITの分野、特にAIの分野の会社に就職すると思います。
今はコンビニでもアルバイトのなり手がおらず、泣く泣く店を閉めざるを得ないほどの空前の求人難です。
全国あらゆる企業が、若い人材を求めています。
<グローバル経済社会>
今はあらゆる物が、世界中から入ってきます。
人件費が安く、大量生産できる国の製品がたくさん溢れる時代です。
食品や日用品等も添加物等を使い安く大量生産できます。
また、海外ではなく日本国内製造でも大量生産、安価な製品で溢れています。
このようなグローバル経済社会において、手作業、大量生産ができず、人件費も高い日本の伝統工芸・工業製品は価格競争力が低く苦しい状況です。
例えば、日本の伝統である「木桶仕込みの醤油」の場合、木桶の数に限りがあり、なおかつ醤油が完成するのに2年半かかります。一方、大量生産の醤油は3〜6か月で出荷できます。
当然出荷本数に違いがあるので、木桶醤油の価格は高くなります。
1リットルの量で比べると、大量生産品は400円、木桶醤油は4,000円です。
価格が10倍もするのでは、売れないのも分かる気がします。
実際に木桶醤油の日本のシェアは1%未満と言われています。
高いですよね...
この価格で卵かけご飯は少し躊躇します...
実際私も以前は大量生産の醤油を使っていました。
しかし...
そんな高く感じる伝統技術で作られた商品も、価値を知れば安く感じます。
例えば下の動画は、作ろうとしているYouTubeチャンネル「ネオパラダイスジャパン」の記念すべき1本目の動画です。
小豆島で長く続く木桶醤油屋さん「ヤマロク醤油」様の取材動画です。
この動画を見れば、きっとあなたも4,000円/ℓの醤油が安く感じます。
この動画を見た後だと、たとえ値段が高くてもこの醤油を使って見たいと思いますよね。
普段使いは400円/ℓの醤油。
ここぞというときは4,000円/ℓの醤油。
私は一人暮らしなので醤油はそれほど使わないこともあり、普段からこの木桶の醤油を使っています。
1本の醤油ができるのに2年半。
木桶の数に限りがあるので、どうしても大量生産ができない...
価値が分かればたとえ値段が高くても買いたくなります。
このような取材動画をどんどん作って情報発信して行きたいと考えています。
日本の伝統技術は日本の方にも知ってもらいたいのはもちろん、世界の市場にアピールして行きたいと思います。
例えば醤油の例でいえば、世界の醤油売上は日本の10倍もあります。
日本国内の木桶醤油のシェアは現在1%。
この日本国内でシェア2%を目指すのではなく、もし世界の醤油市場で2%のシェアを目指したとしたら...
このグラフから、木桶醤油が日本国内市場で2%シェアを伸ばすと約90億円の売上になるのに対し、世界市場で2%シェアを伸ばすと約500億円の売上になることが一目でわかります。(*たった2%なのでグラフ的にはピンクの部分は凄く細いのですが...)
世界市場で木桶醤油のシェアを拡大する方が、はるかに大きな売上増加が期待できることがわかります。
日本のあらゆる伝統工芸・工業・農業は、日本だけでなく世界に「価値を伝える情報発信」をする必要があります。
動画で価値が伝われば、高いものでも売れるようになります。
そして、その価値を世界に伝えればその売上は数倍、数十倍になります。
売上が上がれば、担い手も増え、伝統技術のたすきは繋がります。
論より証拠!実際...
日本で170年を超える歴史を持つ炭酸飲料「ラムネ」。
日本では駄菓子屋で年中子供に人気のジュースでしたが、今は主に夏祭り限定の飲み物といった感じです。
今や風前の灯火、懐かしいドリンクのラムネですが、実はラムネは今、製造される9割が輸出用として作られ、海外向けの生産がメインになっており、需要は10年前の3倍!
瓶が不足して生産が追いつかないほどの人気ドリンクになっています。
なぜ海外で人気なのか?
それは、日本では暑い夏限定ドリンクのラムネですが、年中暑い東南アジアでは年中人気のドリンクに変わるのです。
また、ヨーロッパやアメリカには年末のクリスマスや年末年始、お酒を飲めないような方向けに炭酸のジュースを飲む文化があります。日本のスーパーでも見かけますよね?ノンアルコールの甘いシャンパン。欧米のパーティーの場で、ラムネが人気になっているのです。
このような理由から、日本では夏にしか売れないラムネも、海外を市場と捉えると年中売れる人気のドリンクになるのです。
2013年「和食」がユネスコの無形文化遺産に登録されました。
ラムネのように、日本では風前の灯火だった食品であっても、世界に目を向ければその市場は数倍、数十倍に広がる可能性があるのです。
*もちろん、ネオパラダイスジャパンでもラムネは取材先候補になっています!
今回制作するYouTubeチャンネルは、日本全国の伝統工芸・工業・農業・伝統技芸(舞踊やお祭りなど)
幅広い分野を扱おうと考えています。
工業もネジ一本、ボルト一個を作る町工場も、世界に誇るメイドインジャパンの会社に取材して行きたいと考えています。
上記ヤマロク醤油さんをはじめ、既に何件か撮影許可を頂いています。
醤油の例を見れば分かるように、その価値が分かれば大量生産品と比べても決して高いとは思いません。
更に、海外にもその価値が伝われば数倍・数十倍の売上になるはずです。
売れれば後継者のなり手も見つかり、向こう100年その技術は続いて行くことでしょう。
あなたの交通費のご支援があれば、ボランティアのスタッフが撮影に出向き、日本の素晴らしい技術を世界に発信します。
YouTubeチャンネル公開スケジュール
7月 交通費をご協力頂くための当クラウドファンディング開始
8月 クラウドファンディング終了・交通費獲得
9月 YouTubeチャンネル公開・随時取材に出向く
10月 「あなたのおすすめ取材先会議」開催
2025年
10月 動画50本、10万チャンネル登録者達成!
「第2回あなたのおすすめ取材先会議」開催
<資金の使い道>
全国各地の往復旅費交通費、1件あたり2万円(飛行機LCC、夜行バス)
目標件数50件
2万円 ☓ 50件 =100万円
できるだけ安い交通手段を使い、全国各地の撮影協力者が取材に行く予定です。
月に4〜5件取材に行くのが目標です。
できるだけ格安の交通手段を使います!
ご協力の程何卒どうかよろしくお願い致します。
現在プロジェクトメンバーと共に、9月のYouTubeチャンネル公開に向けて何件か取材先を探し、撮影する予定です。
埼玉川越の100年続く飴屋さんや、日本刀の研ぎ師の職人さん、久留米かすり、書道のすずり、日本舞踊...
伝統工芸のみならず、日本の伝統文化に至るまで幅広く取材する予定です。
ただ、私たちの知り合いだけではどうしても取材先が限られ、取材先のアイデアも限られてしまいます。
そこで10月に、取材先のアイデアを皆で出し合うZoom会議を開催しようと考えています。
あなた自身が伝統工芸や工業の技術者として自選して頂いても良いですし、親戚やお友達に技術者・職人の方がおられればぜひご紹介して頂ければと思います。
もちろん知り合いに技術者はいないけど、近所に良い伝統技術を伝える人がいるという他薦でも構いません。
ボルト一本、ネジ一本を作る工場であっても、日本の技術は世界に誇れると思いますので、ぜひ自薦他薦、気軽にアイデアをお寄せ下さい。
実際にあなたのアイデアで取材先を探し、取材に至った場合は動画の最後にあなたのお名前を入れます。(強制ではありません)
日本文化を残すため、あなたの知恵をお貸しください。
プロジェクトメンバーが挙げた残したい技術
あなたが残したい技術は何ですか?
会議でどんどん挙げて下さい!
あなたはもしかしたら、89歳の私が本当にYouTubeチャンネルを立ち上げられるのか?
クラファンで協力しても、本当に89歳のおばあちゃんが世界に情報を発信するYouTubeチャンネルできるの?と...
不安に思っていませんか?
安心してください。
私には志を共にする素晴らしい仲間がいます。
【YouTubeチャンネル運用・動画編集】小野敬人
YouTubeチャンネル立ち上げのスペシャリスト。
多くの人がチャンネルを立ち上げても広告収入化することが出来ない中にあって、チャンネル公開半年で収益化させたYouTubeチャンネル4つを誇る。
【デザイナー】李へりょん
グラフィックデザイナー。
今回YouTubeチャンネルの表紙デザインやこのクラウドファンディングのヘッドデザインを作成して頂きました。
今回のチャンネルはサムネイルをシンプルなものにする予定なのですが、その他デザインが必要となる様々な場面で活躍してくれると思います。
【英語翻訳・全国会議ファシリテーター】井上由紀
カナダ在住、会議ファシリテートのスペシャリスト。
今回のYouTube動画は、全てに英語テロップを入れる予定ですが、その文章チェックをして頂きます。
更に、毎年開催予定の「あなたのおすすめ取材先会議」ではファシリテートを担当します。
【日本文化風俗史監修】中井明美
今回日本の伝統工芸・工業・農業・文化、様々な分野の動画をアップして行きますが、日本風俗史のスペシャリストであり家政学の元大学教授中井さんにご協力頂き、残すべき魅力的な日本の伝統文化について日本文化風俗史的な視点でアドバイス頂きます。
中井さん著書:AmazonKindle 3部門ランキング1位
「いつもの洗濯が輝き始める大人女子の素敵なお洗濯: 洗濯するたびに、相手も私も幸せになる7つのテクニック」
【美術・芸術監修】杉原悦月
伝統工芸を現代風にアレンジしたものなど、日本の伝統を現代に伝えるアーティストが増えています。
その中でも特に現代美術・芸術的観点から素晴らしいと思える技術について、元京都芸大非常勤講師としての推薦・アドバイスを頂きます。
【音楽・画像制作】Ringa
上のヤマロク醤油さんの動画冒頭に流れるギター音源は、大阪在住のアーティストRingaさん製作です。チャンネル動画内の音楽制作を全て担当して頂きます。
蛇足ですが。私の似顔絵もRingaさんに描いてもらっています
【AI活用指導】岡田康義
今年90になる私が、このような長文をまとめることができるのは...
実は...AIの力によるところが大きいのです。
上の醤油のグラフもAIに作ってもらいました。ものの数秒で...
もちろん、私自身が考えてこの文章を作っていますが、その文章を補強するのにAIに助けてもらっています。
そのAI活用のアドバイスをして下さっているのが、日本のAI研究の第一人者である岡田康義先生です。
岡田先生も今回のプロジェクトにリーダー的な役割としてご参加頂いています。
他にも多くの方に協力頂いていますが、文字数の都合上ここでやめておきます。
日本の伝統技術を今後も残したいという有志はたくさんいます。
あなたもぜひその仲間になって下さい!
私が生きた90年。
様々な日本の文化、技術が消えて行きました。
茶の間に冬の必需品だった火鉢や行燈。
夏なら蚊帳...
今はもう知らない人の方が、多いかもしれませんね。
手作り豆腐屋さんのラッパの音も今は聞きません。
時代の移り変わりと共に無くなって行くのもしょうがないのですが、その一方で消えるのは惜しい技術もたくさんあります。
残すべき技術が、少子化の流れや海外の大量生産品に敗れ、泣く泣く消えて行くのは残念すぎます。
先に書いたとおり、今は空前の人手不足。安い製品が出回るグローバル経済社会です。
何もしなければ、地方の伝統工芸・工業・農業からその火は消えて行くことでしょう。
幸いなことに、今はインバウンド需要が凄く高く、海外の方が日本文化に触れるチャンスの時期でもあります。
このチャンスの時期に、日本が誇る伝統的な工芸・工業・農業技術を世界に発信し、そこに価値を感じる世界の方々に製品を売り、わずかであってもその火を残して行けたらと思います。
ぜひ、あなたもこの活動の協力者になって頂けると幸いです。
<募集方式について>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。
最新の活動報告
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2024/08/12 18:049月からスタート予定のネオパラダイスジャパンチャンネル。そのボランティアスタッフである元芸大非常勤講師杉原悦月(えつき)さんに、チャンネル開設に向けてその意気込みをお聞きしました。杉原さんの現在のお仕事であるコーチングと、以前の職業である芸術を掛け合わせてこの夏休み親子で「感性」(センス)を高める方法についてもお聞きしました。面白い対談になっているので、ぜひ最後までご視聴下さい。 もっと見る
チャンネル代表「毛利さん」インタビュー
2024/08/09 12:50ネオパラダイスジャパンチャンネル代表の毛利八重子さんのインタビュー動画です。89歳でバリバリ現役のビジネスマンである毛利さん。その健康の秘密。89歳毛利さんのこれからの夢。今回のYouTubeチャンネルについて。これらについてお聞きしました。ぜひご視聴下さい!(時間の無い方は倍速でぜひ!) もっと見る
メンバー総出で編集作業を特訓中パート2
2024/08/03 19:5189歳毛利さんはもちろん、メンバー総出で動画の編集を特訓中です!今回はメンバーのへりょんさんが大阪旅行時に撮影した、「りくろーおじさんのチーズケーキ」と「御座候の大判焼き」を題材に練習しました。メンバー各人が全国で撮影し、簡単な編集はできるようにしたいと思います。9月のチャンネル公開をお楽しみに! もっと見る
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