はじめに・ご挨拶
皆さん、こんにちは。演劇/微熱少年という演劇ユニットを主宰する加藤真史と申します。このプロジェクトに興味を持ってご覧いただいたことを感謝申し上げます。
私たちは群馬県を拠点に活動する演劇ユニットで、私が自身の戯曲を演出するコンセプトで立ち上げました。
私は90年代に東京の小劇場演劇シーンで音楽音響家として活動を開始し、当時はまだ珍しかったサウンドスケープデザインを基にしたサウンドインスタレーション的な手法を用いて東京タンバリンなどの作品で、テーマ曲の作曲・演奏や積極的なサウンドスケープデザインから、小声のつぶやきをお客さんに聞かせるために小さな劇場のステージ上にバウンダリーマイクを仕込んだりと、劇場に在る「音」をすべてコンダクトするというコンセプトで活動していました。必要に迫られて数作の作・演出もしたのですが、結局そのあと演劇からは離れてしまいました。20年ほどのブランクを挟んで、2018年から縁あって本格的に演劇活動を再開し、平田オリザさんの私塾である無隣館演出部に4期生として参加させていただき改めて劇作と演出を学ぶ機会を得ました。現在は日本劇作家協会に所属し、主に群馬県を拠点として活動しています。
加藤真史 略歴
劇作家・演出家・音響音楽家。ユニット「演劇/微熱少年」主宰。江原河畔劇場芸術学校「無隣館」4期演出部修了。日本劇作家協会会員。
1970年、群馬県沼田市生まれ。
1993年に劇団無人劇場『詩人とアクセル』(作・演出:大窪一顕)で音楽音響を担当し演劇活動開始。1995年、無人劇場を改組し劇団咲街結成に参加。音楽音響の他、数作で作・演出も担当する他、東京タンバリンなどの音楽音響も担当。
一時演劇から離れるが、2017年、平田オリザ氏のまちづくり講演会およびワークショップに参加した有志による邑楽(おうら)町民劇団結成に参加。中学生から60代まで幅広い年代の参加する同劇団で企画・制作・作・演出・音楽音響を担当。群馬県邑楽町と平田オリザ氏の「劇場のあるまちづくり」関連企画として、平田氏と孫大輔氏の対談をコーディネート・進行。
2018年に「『小医癒病』中医癒人大医癒世」が第24回日本劇作家協会新人戯曲賞一次通過。
2019年8月、自作を上演するソロユニット「演劇/微熱少年」の活動を開始。落語家の立川談四楼らの出演した『縁側アロハ』、群馬県立館林美術館で滞在制作し初の演劇作品上演となった『料理昇降機/the dumb waiter』など。
上毛新聞オピニオン委員31期『視点オピニオン21』連載、日本劇作家協会【戯曲デジタルアーカイブ】に戯曲作品収蔵。おもな著作に『加藤真史戯曲集2018-2020』(デザインエッグ社刊)、高校で演劇の授業を担当するなど演劇教育にも尽力する。
このプロジェクトで実現したいこと
2024年5月に群馬県立館林美術館で滞在制作・上演した演劇/微熱少年vol.7『めいく みぃ すまいる、あげいん』ひとり芝居『見えないけど、本当のこと』をDVDまたはBlu-rayとしてパッケージ化し、パソコン・タブレット・スマホなどで視聴可能なオンライン視聴コードをコンパイルして、より多くの皆さんにご覧頂けるようお届けします。
「演劇とはその場で起きていることを共有し経験する行為なのだから、そのすべてを映像で再現することは出来ない」という意見があります。
わたし達もその意見には賛成ですし、異存はありません。ましてや今作では舞台を取り囲むように客席を配置し、観る位置によって異なる物語が浮かび上がる立体的な演出を試みましたので、それを映像で再現するには相当の無理があります。
劇場に足を運んで頂くこと、開演までの時間、俳優の息遣い、他のお客様の反応や温度やその日の天気まで…そのすべてが「観劇」という経験・体験なのだと考えます。ですから本来であれば劇場でご覧になっていただきたい。それが偽らざる本音です。
しかし、コロナ禍を経て、わたし達は「場所」と「時間」を共有する経験がとても贅沢なことになりました。取り戻しつつある日常も、どこかで以前とは違っています。
現代演劇が時代を描くツールであるならば、その届け方も時代と共に変わっていくのではないでしょうか。
私自身、そんなことを考えながら、コロナ禍でも演劇活動を続けてきました。そして、それならば可能な限り映像で演劇を記録する方法を突き詰めてみようと取り組みを続けてきました。
動画の撮影・編集は、伊参スタジオ映画祭実行委員会委員長も務める映像作家の岡安賢一さんが担当します。
岡安さんは演劇/微熱少年のこれまですべての公演の記録映像をはじめ、加藤の演劇作品では前橋文学館「萩原葉子生誕100年記念展」『わたしはまだ踊らない』 、『紙風船』(作・岸田國士)、『まだその名を知らぬ冠を手に入れた』(演出・荒井正人)で作品意図を見事に映像に収めてくれました。
岡安さんは劇映画を撮る「映画監督」ではなく、目の前で起こっていることに感応して記録し映像で再現する「映像作家」です。そのドキュメンタリー的な観察の視点は「劇場で起こっていることを記録し再現する」というコンセプトを見事に具現化し、極上の記録映像を残してくれています。
興味深いことに、そうした記録映像を「大きなスクリーンで上映したい」という声もいただくようになりました。演劇を観るという体験を映像を使って再現するという取り組みは、歴史的には劇映画の表現を生み出して言ったのかもしれませんが、高度な映像機器と編集技術が整った現代ではAR/VRなどの技術と共により高度な再現性を提供出来るようになったのかもしれません。
このプロジェクトでは、そうした声に応えるため上映可能なフォーマットでの映像化も併せて実現したいと思っています。
どうぞ皆様のお力をお貸しください。
プロジェクトをやろうと思った理由
わたし達は、この5月に群馬県立館林美術館で3年連続3回目となる演劇作品の滞在制作と上演を行いました。
館林美術館は演劇を上演するためにつくられた施設ではありません。しかし、私は館林美術館を訪れる度に、その空間に配置された絵画や彫刻が何かストーリーを語りだすような、そんな感覚を味わっていました。そんなアートの力を、自分の演劇作品にどうやって活かそうか?そんなインスピレーションを与えてくれる大切な場所でした。
そんなあるとき、館林美術館開館20周年を記念する企画展でふたりのアーティストが「滞在制作」をしており、その制作・創造の過程を作品として「展示」しているのに出会いました。そのアーティストの方たちからお話を聞いてみると、熱心な学芸員さんたちが美術館の新しい使い方を模索しているというのです。
そこで企画書を書いて、学芸員さんを訪ねてみました。そして実現したのが2022年5月の『料理昇降機/the dumb waiter』の上演です。
この公演が大きな反響を呼び、大竹直(青年団)と加藤亮佑(ex.ニナガワスタジオ)と私の3人で始めた企画から、翌年には規模を拡大して名作リーディング、書き下ろし含む新作2作上演という、ちょっとした演劇祭のような規模の上演となりました。
今年の上演には大竹直が自身の所属する劇団青年団がフランチャイズしていたこまばアゴラ劇場のサヨナラ公演に出演することになったため参加が危ぶまれました。また、私自身が昨年の公演後に体調を崩して入院・手術などをしたこともあり、企画をお断りしようかとも考えていました。しかし、いくつかの幸運な偶然と仲間たちの献身と励ましで、戯曲を書き上げることが出来て、打ち合わせたわけでもないのに、大竹がもって来たひとり芝居の企画が、私の書いた戯曲とまるで一つの世界観で統一されたような連続性を持っていたのです。これはやり遂げねばならない。使命感のようなものに突き動かされたのは事実です。
自画自賛するのは恥ずかしいのですが、とても美しく素晴らしい作品が出来ました。
演劇は一人で作り上げることは出来ません。キャスト・スタッフ・関係するすべての人たちの上演への惜しみない献身と情熱がなければ完成しません。
そして、胸を張って皆さんに見ていただきたい作品になりました。
この素晴らしい作品を一人でも多くの方に観て欲しい。それがキャストやスタッフ、応援したくださったすべての方々への恩返しにもなる。そんな思いが「演劇とはその場で起きていることを共有し経験する行為なのだから、そのすべてを映像で再現することは出来ない」という意見に賛同するわたしを突き動かしたのです。
作品について
収録作品は群馬県立館林美術館ワークショップ室で上演された2作品。演劇/微熱少年 vol.7『めいく みぃ すまいる、あげいん』ひとり芝居『見えないけど、本当のこと』です。二つの作品を連続して同じ会場で上演しました。
大切な「誰か」を想い続ける
二つのやさしい物語
①『めいく みぃ すまいる、あげいん』
お別れはやってくる
誰にでもやってくる、必ず
ささやかなホームパーティに集うわたしたちは
もう会えないあなたを抱きしめる
微笑みかえしてください
もう一度
ヨシコとミクとユリはかつてのアイドル、ユリとアキラは比翼の夫婦、アキラとヤスは仕事の相棒、ヤスのアイドルはオサムとコウサク。ミクの快気祝いを兼ねたホームパーティ。ゲストはまだ集まらない。
【作・演出・音楽音響】
加藤真史
【出演】
酒巻誉洋
栗原一美
村山朋果
田村菜穂
新井聖二
加藤亮佑
②『見えないけど、本当のこと』
「私」は、出演した舞台の終演後、内緒で観に来てくれた高校時代の同級生の「友達」と会う。
嬉しさのあまり、たくさん喋り続けてしまう。
まるで、もう二度と会えないことを、予感しているかのように。
【作・演出・出演】
大竹 直
資金の使い道
・演劇/微熱少年vol.7『めいく みぃ すまいる、あげいん』ひとり芝居『見えないけど、本当のこと』映像化費用
DVD/Blu-ray作成費用:撮影の人件費、撮影費、編集費、パッケージ撮影費、デザイン費、舞台制作費、梱包発送費など
※完成DVD/BDは業者によるトールケース、OPP封入、盤面レーベルプリントDVD-R/BD-R、MPEG4 AVC形式2枚組にパソコン・タブレット・スマホなどで視聴可能なフルHD版オンライン配信視聴コードをコンパイルします。
・CAMPFIREクラウドファンディング手数料
リターンについて
ご支援いただいた方のご芳名をエンドロールに「クラウドファンディングにご協力いただいた皆様」として記載します。掲載希望名を備考にご記載ください。また、掲載を希望されない方は、その旨ご記載ください。
・シンプル応援プラン
お礼のメール
1,000円
・オンライン配信視聴プラン
『めいく みぃ すまいる、あげいん』『見えないけど、本当のこと』オンライン配信視聴コード
キャストと加藤真史による対談など特典映像をオンラインでお届け
お礼のメール
※DVD/Blu-rayなど物理的なメディアが不要な方向けのプランです。
3,000円
・完成オンライン視聴コード付きDVDプラン
『めいく みぃ すまいる、あげいん』『見えないけど、本当のこと』オンライン配信視聴コード付きDVD
キャストと加藤真史による対談など特典映像をオンラインでお届け
お礼のメール
5,000円
・完成オンライン視聴コード付きBlu-rayプラン
『めいく みぃ すまいる、あげいん』『見えないけど、本当のこと』オンライン配信視聴コード付きBlu-ray
キャストと加藤真史による対談など特典映像をオンラインでお届け
お礼のメール
6,000円
・完成オンライン視聴コード付きDVD&Blu-rayプラン
『めいく みぃ すまいる、あげいん』『見えないけど、本当のこと』オンライン配信視聴コード付きDVD&Blu-ray
キャストと加藤真史による対談など特典映像をオンラインでお届け
お礼のメール
※DISCはDVDとBlu-rayのセットになります。
10,000円
・完成オンライン視聴コード付きDVDプラン+特典セット
『めいく みぃ すまいる、あげいん』『見えないけど、本当のこと』オンライン配信視聴コード付きDVD
キャストと加藤真史による対談など特典映像をオンラインでお届け
特典セット:①舞台写真ポストカード12枚組、②オリジナルサウンドトラック3曲(ダウンロード)
お礼のメール
7,000円
・完成オンライン視聴コード付きBlu-rayプラン+特典セット
『めいく みぃ すまいる、あげいん』『見えないけど、本当のこと』オンライン配信視聴コード付きBlu-ray
キャストと加藤真史による対談など特典映像をオンラインでお届け
特典セット:①舞台写真ポストカード12枚組、②オリジナルサウンドトラック3曲(ダウンロード)
お礼のメール
8,000円
・完成オンライン視聴コード付きDVD&Blu-rayプラン+特典セット
『めいく みぃ すまいる、あげいん』『見えないけど、本当のこと』オンライン配信視聴コード付きDVD&Blu-ray
キャストと加藤真史による対談など特典映像をオンラインでお届け
特典セット:①舞台写真ポストカード12枚組、②オリジナルサウンドトラック3曲(ダウンロード)
お礼のメール
12,000円
・上映会・映画祭など向け上映権
上映会・映画祭など向けに映像素材の貸し出しをします。
上映用素材はDVDまたはBDでの提供となります。(要返却・コピー禁止)
必要に応じて宣伝用画像素材・テキストの提供にも応じます。
期間は2025年12月31日まで、上映作品・日程・上演回数は相談に応じます。過去作の上映も承ります。
20,000円
・上映会・映画祭など向け上映権+加藤真史トークイベント
上映会・映画祭など向けに映像素材の貸し出しと加藤真史によるトークイベント開催を承ります。
上映用素材はDVDまたはBDでの提供となります。(要返却・コピー禁止)
必要に応じて宣伝用画像素材・テキストの提供にも応じます。
別途、交通宿泊費が必要となる場合がございます。詳しくはお問い合わせください。
期間は2025年12月31日まで、上映作品・日程・上演回数は相談に応じます。過去作の上映も承ります。
30,000円
・上映会・映画祭など向け上映権+加藤真史&出演俳優によるトークイベント
上映会・映画祭など向けに映像素材の貸し出しと加藤真史および出演俳優によるトークイベント開催を承ります。
上映用素材はDVDまたはBDでの提供となります。(要返却・コピー禁止)
必要に応じて宣伝用画像素材・テキストの提供にも応じます。
別途、交通宿泊費が必要となる場合がございます。詳しくはお問い合わせください。
俳優のスケジュールによってはご希望の人選に添えない場合もございます。
期間は2025年12月31日まで、上映作品・日程・上演回数は相談に応じます。過去作の上映も承ります。
50,000円
・上映会・映画祭など向け上映権+加藤真史演劇ワークショップ
上映会・映画祭など向けに映像素材の貸し出しと俳優・劇作家・演出家らによる演劇ワークショップ開催を承ります。
上映用素材はDVDまたはBDでの提供となります。(要返却・コピー禁止)
【ワークショップメニュー例】
☆加藤真史 分野:作劇・演出・演劇理論・コミュニケーション
①未経験者・初心者向け
コミュニケーションゲームなどを通じて演劇を支える原理に触れながら小さな演劇作品を集団創作します。
(~30人まで)
②経験者・中上級者向け
実際の上演作品のシーン・台本を使用して加藤真史の作劇方法と演出方法を体験しながら集団創作に挑む。
(~20人まで)
☆酒巻誉洋 分野:演技・演出
戯曲の読解・実際の上演台本を使用しての演技トレーニング(俳優・経験者向け)
☆大竹 直 分野:演技・演出
演技基礎および実践・身体と言葉の関係に着目した演技トレーニング(俳優・経験者向け)
など、対称となる参加者にあわせて対応します。
所要時間3~6時間の1日で完結する内容です。(複数日程を希望される場合はご相談ください)
必要に応じて宣伝用画像素材・テキストの提供にも応じます。
別途、交通宿泊費が必要となる場合がございます。詳しくはお問い合わせください。
期間は2025年12月31日まで、上映作品・日程・上演回数は相談に応じます。過去作の上映も承ります。
50,000円
実施スケジュール
①シンプル応援プランの方は9月下旬にお送りします。
②DVD/Blu-rayを含むプラン・オンライン視聴プランの方は10月中旬以降のお届け予定となります。
③上映権を含むプランの方は10月から2025年12月31日まで承ります。
最後に
最後までお読みいただきまして、誠にありがとうございました。『めいく みぃ すまいる、あげいん』と『見えないけど、本当のこと』を、1人でも多くの方にお届けできるよう、関係者一同最後まで力を尽くしてまいります。ご支援いただきますよう、何卒よろしくお願いいたします!
<募集方式について>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。
最新の活動報告
もっと見るクラウドファンディングへのご支援有難うございました!
2024/09/01 10:20こちらの活動報告は支援者限定の公開です。
クラウドファンディング最終日!岡安賢一さんによる素敵なレビュー記事が届きました。
2024/08/31 10:02本日、このクラウドファンディングも最終日となりました。ご支援のお願いもラストスパートに入ります。そんな折、わたしたちの舞台公演の映像記録を担当してくれている岡安賢一による素敵なレビューが届きました。是非ご一読ください。https://note.com/oka/n/n8c04035ab9f4?sub_rt=share_pwよろしければ、お知り合いにもご紹介いただき、わたしたちの活動を広く周知していただけますと幸いです。この取り組みが、単なる資金集めではなく、非大都市圏での文化芸術活動の継続の取り組みとして認知されることを願っています。 もっと見る
特典映像収録リポート③
2024/07/29 08:32先日撮影したクラウドファンディング特典映像から先出しダイジェストをお届けします。ショートバージョンは2分で、トークの雰囲気をお届け18分のダイジェストでは【その1】と【その2】からエピソードをピックアップしてお届けします。お届けする特典映像は【その1】が50分、【その2】が56分と、「ほぼノーカット」の大ボリューム!ここでしか聞けない貴重なエピソードが満載です!さらにこの後【その3】の収録も予定しています!是非、お知り合いにもご紹介いただき、情報の拡散にもご支援いただけたら嬉しいです!期間も折り返しを迎えました。最後まで頑張ります!よろしくお願いいたします! もっと見る
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