自己紹介
丹波大文字は、今年で74回目を迎える福知山の伝統行事です。
丹波大文字の送り火は京都五山の送り火にならい、1951年より近隣の住民らにより
先祖の霊を送る行事として、昭和26年(1951年)より始まりました。
受け続けられた現在も故人への追悼、平和への祈り、安らかな毎日へ願いを込めて、
毎年保存会を中心としたメンバーで火を灯しています。
大文字保存会の平均年齢は70代。正直、インターネットはとっても苦手です。
しかし、「一人でも多くの方に、少しでも関心を持って頂きたい」
この思いから、クラウドファンディングへのチャレンジがスタートしました。
毎年仏教振興会から各自治会ごとに塔婆と封書を配り市民の皆様に協力金を募っています。
しかし、伝統行事に関心の薄い若い世代が増え、集まらなくなっています。
近年では塔婆に無病息災や願い事を一緒に書いていただけるように呼びかけていますが、
まだまだ認知度が低いのが実情です。
私たち丹波大文字保存会は、70年間続いた伝統行事がこのままでは廃れてしまうとの危惧から、
3年前から※森の京都DMOの文化観光サポーターと共にクラウドファンディングに挑戦しています。
クラウドファンディングにチャレンジするのは、今年で3度目。
応援してくださった皆様のお陰で、過去二回ともに目標金額を達成することが出来ました。
初めてのクラウドファンディング(プラットフォーム ANAあきんど)では、目標金額25万円に対し42万円の支援金がありました。CF手数料や返礼品に掛かる費用、配送料、そしてモノレールのレール修繕費用として20万円を老朽化により傾き曲がっていたレールの交換、それを支える脚の修理に使わせていただきました。


画像では解りにくいですが、ここの傾斜は約40度。
損傷が激しく重い薪と操縦者を乗せたモノレールにとって、火床へのあと一歩、最後の難関箇所でもあります。

そして、二度目昨年の収益はモノレールのレールを挟むロール部分の交換にと返礼品にかかる費用を含め、
昨年皆様から頂いた支援金55万円を使わせていただく予定です。
モノレールにとってとても大切な箇所であるローラーは、カーブがある急こう配の傾斜を
何度も何度も行き来する為、すり減ってしっかりとレールを挟むことが出来なくなり、
カーブを曲がる際は以前よりも傾きが大きくなりました。
傾きが大きくなると脱線し、積荷や操縦者が滑落する恐れがあり、大変危険です。
このプロジェクトに取り組むことで保存会一人一人の意識が高まり、積極的にPRすることで少しずつですが福知山市内の現状認知が深まりました。
当初はこのチャレンジが皆様の目に留まるようにするにはどうしたらいいのか全く解らず、
全てが手探りからのスタート。
今年はホームページを新たに開設しました。https://tambadaimonji.studio.site
※森の京都DMO文化観光サポーターの二人と、SNSを中心に新聞やラジオ等で情報発信を始め、地元新聞に
折込チラシを入れてお知らせをしたり、若い世代の方が足を止め興味を持ってもらえるよう新たにポスターを制作する等、思い付く工夫をして参りました。
新しい取り組みを始めたことで昨年呼び掛けたキンドラー(点火隊)には、一般の60代女性が初参加、保存会には40代男性メンバーが加わりました。
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※森の京都DMOとは、祭り・行事等の地域文化の調査や魅力を掘り起こし、観光やまちづくりの活用へ向け、発信などを行っています。
※文化観光サポーターとは
森の京都文化観光サポーター|森の京都|京都の「森」総合案内サイト (morinokyoto.jp)
※文化観光サポーターSNS
〇Instagram
https://www.instagram.com/kyoto_bk_supporter?igsh=MXdhOTJ1M2hybGMyaA%3D%3D&utm_source=qr
このプロジェクトで実現したいこと
無事にこの伝統行事を遂行し、これから100年先もこの伝統が続くよう、老朽化が激しいモノレールの修理費用や火床全体の修繕・整備に充てたいと考えています。
約30年前に設置したモノレールは老朽化が激しく、傾斜がきつい坂道では頻繁にエンジンが停止し、
時には逆走するなどとても危険な状況です。
しかし、レール・ベルトの交換やモノレール本体の新規設置にかかる費用は、
なんと1400万円以上・・
実際問題このモノレール無しでは頂上まで薪や資材の運搬が出来ず、70年以上の歴史がある伝統の送り火が実施出来ない状況になり、大変憂慮しております。
今現在、新たに登山道作ることも検討していますが、課題は途方もなく山積・・・問題解決には、まだまだ先になりそうです。
このクラウドファンディングにより修理費用が集まり、伝統行事が続きますよう、
皆様からのご支援をどうか宜しくお願い申し上げます。
プロジェクト立ち上げの背景
「大」の文字は54ヶ所の点火場所があり、当日は保存会や地元修斉消防団、福知山消防署、
住民約40人、消防団を含めて約70人が姫髪山に登ります。
今年も大文字を無事に成功させるため、火床の修理、登山道の整備、木材や消化機材をモノレールで上げ、点火当日に向けた準備をしている最中ですが、3つの大きな問題を抱えています。
①丹波保存会の高齢化
大文字がある姫髪山の地元、奥野部と新庄で育った幼馴染達が中心の丹波大文字保存会。
大工、事務員、トラック運転手、病院関係者、公務員など職種はバラバラのメンバーです。
私達はこの地域で子供のころから一緒に悪さをし、助け合いながら育ち、
経験豊かな大人達と協力しながら地域全体でこの丹波大文字に携わってきました。
薪を山頂付近の小屋まで運ぶのは、地域の子供達の仕事。
現場の草を刈るのは、婦人会の仕事。
現場を守るのは、男達の仕事。
地域に住むみんながこの伝統に携わり、70年以上ずっと守ってきました。
しかしメンバーの高齢化が進み、現在保存会の平均年齢は70歳。
昔のように地域全体で皆で守る伝統ではなくなり、現在では保存会メンバーが
全ての業務を担っています。
点火当日までに資材の運搬だけでなく、登山道の整備やモノレール周辺の草刈、
火床の足場の補強など当日までの準備に何度も何度も山へ登ります。
福知山のどこからでも大文字が見えるよう選ばれた姫髪山。
「大」の横一文字から裾まで全く見えないほど傾斜が強く、滑りやすく、足元が竦む怖さがあり常に危険が伴います。
炎天下の中での作業は特に過酷で、高齢化が進む丹波保存会のメンバーだけでは維持管理が難しくなっています。
②獣害による被害
昔の丹波大文字は草が生い茂り、春になると麓の奥野部と新庄から鎌を使って斜面の草刈をしていました。
現在は鹿が草を食べてしまうため、現場の周りに柵をして保全に努めています。
急増した野生の鹿は大文字周辺の草を食べてしまう為、山肌が見え、土砂による文字崩れの原因に
なります。
そうなると少しの雨でも斜面がぬかるみ足元が大変危険な為、少しでも被害を減らす為に種蒔きをして草を生やす作業が必要です。
罠や檻を仕掛けることは出来ず、せっかく芽が出ても鹿が柵を飛び越えて侵入して食べてしまうので、ほとんど効果がありません。

※種蒔きの様子。
画像では解りにくいですが身体の支えになる木がなく、足元がすくむほど急な斜面です。以前は草刈がとても大変な場所でしたが、獣害により今では広範囲にわたり枯れ草に覆われ、とても滑りやすく、バランスを崩すと滑落するかなり危険な場所です。
種が飛ばないよう特殊な接着剤でコーティングしていきます。

※この場所も以前は笹がびっしりと多い茂り、草刈がとても大変な場所の一つでした。今はもうそんな面影すらありません。
そして、
③モノレールの老朽化
今年も4月から着々と準備が進んでいます。大文字には、火床まで物資を運ぶモノレールが欠かせません。
しかし、約30年前に設置されたモノレールが劣化し、エンジン部分の馬力が低下、全ての薪を上げるまで
以前より倍以上時間がかかるようになりました。
薪は一度の走行で22~23束ほどしか運べません。運搬途中で止まるのは日常茶飯事です。
運搬中何度も何度も故障するため、その都度降りては修理し、何とか頂上まで運んでいます。
新たにモノレールを設置するとなると1400万円以上必要なため、山頂近くまで車両が登れる道を
作ることも検討していますが、問題が山積みで実現するには全く見通しが立っていません。
修繕を重ね何とかやってきましたが、あと5年ももたないでしょう。
限界が目の前まできています。

※運行中にエンジンの固定が緩み、ぶら下がった状態で山頂まで登ったモノレール。山頂にあるものを使い知恵を出し合って修理します。

※昨年の薪上げの様子。モノレールに寄り添うように支える方の姿も見られました。このモノレール無しでは、大文字を遂行することは出来ません。
どの問題も解決ができければ、この大文字は実行することが出来ません。
この3つの問題を抱えながら、故人を思う皆様の気持ちに寄り添う為に保存会は活動を続けています。
※火床からは福知山が一望できます。4月から着々と準備を進め、いよいよ当日。
最終準備が整うと点火時間までそのまま山頂で待機します。段々と日が落ち福知山の夜景が広がる様子は、年に一度の贅沢な時間です。

※真近に迫る炎は凄まじい迫力。点火は一般の方も参加出来るようになりました。

中央 丹波大文字保存会の和久会長と、右 前会長の芦田さん。
このお二人が中心となり、長年この伝統を守ってこられました。多くの難題の中無事に遂行でき、ホッとした表情のお二人。
現在の準備状況
8月16日に向け、今年も着々と動き出しています。
4月1日には仏教振興会のメンバーに現場まで同行してもらい、実際に現場を確認していただきました。
写真を見て話を聞いていたより現状がよく解りましたと、仰ってくださいました。

山頂付近のレールを確認する保存会メンバー。

初めて火床へ来られた仏教振興会のメンバーに現状を説明する和久会長。
丹波大文字送り火は70年以上続く福知山の伝統行事ですが、宗教行事の為、残念ながら福知山市の協力が得られません。
この危機をもっと沢山の方に知って頂くためにも、クラウドファンディングを実施して協力を呼び掛けています。
リターンについて
私達の取り組みを純粋に応援をしたいとご協力してくださる方に向け、一口3000円の純粋応援コースをご用意しました。おひとり様何口でもお申し込みいただけます。
返礼品にご用意する丹波大文字消し炭は、送り火当日点火した消し炭をお送りいたします。
送り火の消し炭には、伝統と信仰が宿る特別な炭として古くから厄除けや浄化の力があるとされています。神聖な火で焼かれた炭は、気の流れを整えると言われています。厄除けや無病息災のお守りとして、ご自宅にお飾りください。(※運勢/効能は確約するものではありません。)
保存会の皆が心を込めて作った新米コシヒカリは一昨年昨年ともに大変好評でした。
支援金額別に㎏を変え、今年も返礼品としてご用意いたします。
スケジュール
4月1日 状態確認・調査
4月12日 モノレール修理、草の種蒔き
6月7日 火床整備用土嚢作り
6月29日 土嚢、鉄筋を頂上へ搬送
7月20日 クラウドファンディングスタート
火床整備、登山道、排水路整備
8月2日 薪搬上
8月16日 第74回 丹波大文字 送り火
8月20日 クラウドファンディング終了
クラウドファンディング終了後、返礼品の準備が整い次第順次発送。
10月 新米を含む返礼品発送
最後に
『わぁ~~!福知山市街が一望や、凄い景色!』と思うのは私だけでしょうか?
この景色が見えるのは、丹波大文字が行われている京都府福知山市の姫髪山山頂からの景色です。
毎年8月16日に「送り火」として、火床54ヶ所で薪を組み立てて一斉に点火され、福知山市街から「大」の字が夜空に浮かび上がる「夏の風物詩」です。
この風物詩も今年で73回目を迎えますが、薪や資材を運び上げるモノレールの老朽化をはじめ、獣害による火床全体の修復・保全、高齢化など問題が山積です。
修理費用を集める目的でクラウドファンディングを行っております。
この伝統の「灯」を消さないために皆様の御協力を宜しくお願い申し上げます。
丹波大文字保存会会長 和久 唯知郎
最新の活動報告
もっと見る返礼品発送準備完了!!
2025/09/22 12:31ご支援いただいた皆様へ大変お待たせいたしました!皆様にお届けする返礼品の準備がすべて整いました!ひとつひとつ心を込めて梱包し、順次発送を進めてまいります。お手元に届くまで、もうしばらくお待ちください。到着後はぜひ感想などもお聞かせいただけると嬉しいです!改めまして、このプロジェクトを応援してくださった皆様に心より感謝申し上げます。 もっと見る
ご支援ありがとうございました!
2025/08/21 19:25皆様、この度はこのクラウドファンディングプロジェクトをご支援していただき、ありがとうございました。振り返りますと、前年、前々年と比べ目標金額を増やし「達成できるかな?」とドキドキしながらクラウドファンディングがスタートしました。また、それと並行して、火床整備からチラシの配布、ポスター貼りなど現地の環境整備から広報につながることまで「結果はどうあれ、できることはみんなで最大限MAXパワーでやり抜こう!!!」と一致団結して取組みました。その結果、目標金額を大きく超えて達成することができました。今回、頂いたご支援金は丹波大文字を続けていくための環境整備に使わせていただく予定です。整備結果もみなさまに知っていただきたいので随時HPに掲載更新していきたいと思いますので楽しみにしてくださいね。そして、みなさまお楽しみのリターンについてですが、全ての方へリターンを10月中にお届けさせていただくよう準備を進めてまいりますのでもうしばらくお待ちいただけると幸いです。最後に今回86名の方々からのご支援が私どもの大きな大きな後押しとなりました、本当に感謝しても感謝しきれません。ご支援頂いたお一人お一人のお気持ちを糧に“大”の字の灯を絶やさぬように努めてまいります。本当にありがとうございました。 丹波大文字保存会一同 もっと見る
丹波大文字 後片付け
2025/08/18 07:09この風景も来年まで見納めです。すべてのみなさま!!!本当にありがとうございました。 もっと見る





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