✴︎(この投稿では大会の実況内容や特定のチームに対する批判ではなく、あくまで女性チームをやっていくにあたり、ソーシャルフットボールの男女混交チームにおいて一般論的な戦術の一つである「女性は前にいた方が良い」という観念から一歩飛び出したいという思いの内容となります。)
2024年4月14日。第5回ソーシャルフットボール佐賀全国大会兼障害者体育大会(オープン競技)
決勝戦は、Espacio(千葉県)と
YARIMASSE大阪(大阪府)。
この試合には、実況が入っていました。
『…ここまでの試合を見ても女性プレーヤーの活躍が光っていますね。』
『そうですね。ソーシャルフットボールの鍵になると言っても過言ではないと思いますし、
大阪はしっかり女性が後ろにいますけど、
ほとんどのチームは女性をゴール前に置いて、シュートのこぼれ球であったり、シュートコースを変えたりであったりとか、そういう役割が多いと思いますね。』
YARIMASSE大阪18番、西村幸奈。
紫のユニフォームに、キャプテンマークを巻いた姿がピッチにありました。
予選リーグを突破出来ず、5位になり観戦する試合が多くなったエストレージャあいち所属の私、浅井は、
大きな男性選手とぶつかり、削られ、予選、決勝ラウンドと試合を重ねるたびに大きな氷で膝をぐるぐる巻きにしていた彼女の姿に、大きなリスペクトと、少しの不安が残りました。
決勝の後。
「勝てんかった」
ポロポロ涙をこぼす肩が、酷く小さく見えて。
あとで二人の写真を一緒に撮った際に、5cmほどしか私と身長が変わらない事に驚きました。
✴︎泣き腫らした後に二人で撮った写真
ただ、後ろのポジションで身体を張り続けた唯一の女性キャプテン。
当の彼女は、決勝戦の動画を観て、実況を改めて聞いた時に、ふと思ったそうです。
「女性の役割が決められている」
『多くのチームは、女性を前に置いて…』
男女混合であるソーシャルフットボールでは、女性はゴール前でファー詰め・セグンド(ゴール前付近で第二弾を狙う)事が、オーソドックスとされるチームが多く、そうしたチームでは女性選手はその役割を作戦・戦術の一つとして前線で得点やアシストに貢献しています。
しかし、女性選手がディフェンス・後ろよりのポジションを務めるチームも、
中には、女性がゴレイラ(キーパー)を務めるチームだってあります。
6/29のガンバスカンビオ交流戦で、DREAMに参加して下さったとある別のスポーツ経験がある女性が、話してくれました。
「本当はもっとガツガツ行きたいのに、
チームの人達に女性は前にいると良いよって言われてた」
別の女性は、
「今まで前の方しかやった事なかったけど、(スカンビオ交流会の女性チームでは)いろいろなポジションやれて楽しかった」
そうです。女性チームでは、身体を張るのも、前に行くのも、後ろで守るのも、パスを繋ぐのも、ビルドアップするのも、全て女性選手たち自身でやらなくてはいけません。
それがDREAMの参加者の女性には新鮮だったようでした。
第5回全国大会ベスト4に入ったチームでは、(それが全ての基準ではないものの)それぞれの女性に得意や個性があり、
ただ女性選手が「前にいる」だけでは済まない時代が来た事を告げていました。
「後ろ」をやれる女性。
ボールを回せる女性。
攻撃の起点になれる女性。
ゴレイラをやる女性。
そんな女性選手ももっと増やしていきたい。
競技性を高めた、合宿もやって国内の
女性フットサル/パラフットサルチームと対戦させてもらえるようなチームを作りたい。
初心者の人の間口も広めるために、練習会も開催したい。
競技性と普及、その両輪がDREAMの目指す到達地点。
どの女性選手よりも身体を張って闘い抜いた西村選手が見る景色。
私も、ゴレイラ(キーパー)として、DREAMとして、同じ景色を見たい。そう思いながら、練習や活動を続けています。
✴︎クラウドファンディング最終日まで残すところ約10日となりました!!
「ただただ応援500円コース」も申請予定です!
これからも引き続き、変わらぬご周知とご支援、よろしくお願い申し上げます。
DREAM一同