いつも活動報告をご覧いただきありがとうございます!
早いもので、いよいよ明日『monoclone』の会場入りとなりました。
1月から半年以上の稽古をしてきましたが、舞台美術が建って、衣装を着て、お客様が入って初めて見られる景色ばかりだと思います。
ありがたいことに、8月4日(日)19:00の暁回は満員となりました!
たくさんの方に目が留まり、興味を持ってくださったことが本当に嬉しいです。
今回の活動報告は、「イマーシブシアターの制作」に着目して書いてみようと思います(演出からのリクエスト)。
1月から今日までやってきた事を、役者&制作目線で振り返ります!
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制作って?
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舞台制作とも呼ばれますが、中の人的にまとめると、
演出は「舞台」をつくる人
制作は「公演」をつくる人
といったイメージです。
会場を借りる、人を集める、稽古スケジュールを立てて稽古場を借りるなどなど。
「これをやるのが制作」と決まっているわけではないですが、ざっくり「企画を始めて終わらせる人」です。
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会場を借りる
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まず、場所がなければ公演はできません!
『monoclone』は、LIVE ROXY SHIZUOKAさんでやる事を想定して書かれた作品ではありますが、とはいえ借りるまでも色々やり取りがあります。
◼︎ざっくりスケジュールを出す
∟夏公演というのは決まっていたので、前後の公演期間と逆算しながら決めました。
◼︎会場候補に打診
∟空いてなかったら、場所を変えるか作品を変えるか日を変えます
◼︎劇団内で決定
∟NGを聞いて、いよいよ会場決定
会場を確保して、やっと企画が本格始動となりました。
ちなみにこの段階は、昨年の8月末でした。およそ1年前…!
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人を集める
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ここで言う「人」はスタッフさんを指します。
舞台監督さん、舞台美術さん、制作補さん、当日スタッフさん・・・
今回は劇団でも初めての試みだったので、我々がいつもお世話になっている強力なスタッフさん達にお声がけさせていただきました!
安全に全力で楽しめるように、見えないところでずーっと守ってくださっているのがこういったスタッフさん達です。
本当にいつもありがとうございます…。
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稽古をはじめる
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この前にも企画書を完成させたり、オーディション実施などがありましたが、何はともあれまずは稽古スケジュールを立てていきます。
演出とも相談して決めていますが、
・まずメインルート(朱蘭ルート)を固めよう
・いきなり移動はせず、シーンづくりから
・いつもの作り方は基本崩さない
といった話を最初にしてから、スケジュールと内容を詰めます。
今回は、新しいことや珍しいことばかりに目を持っていかれないようにしようというのが基盤でした。
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個人的にですが、この稽古スケジュールを決めるのが一番大変なんじゃないかなと思います。
HORIZONはライブ感のある演出、つまり
・その日のお客さんの人数
・お客さんのコンディション
・気温、湿度
など、その時の状況が合わさって生まれるものを大切にしています。なので、
・どのくらいの稽古頻度なら、心身ともに無理なく参加できるか(HORIZONは社会人劇団なので日中はみんな仕事をしているのです…)。
・どんな内容なら短い稽古時間にどのくらい濃密な稽古ができるか、待機ばかりの人がいないかどうか
といった事を考えながら組み立てていきます。
あとは予算を考えながら10円単位で色々見比べて、稽古場所を取っていきます!
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受付オペレーションを考える
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会場に着いてからのオペレーションは、「世界観を守りつつ分かりやすい情報」に気をつけて進めていきました。
世界観を守りすぎると入りづらくなるし、効率だけを考えても興醒めしてしまうし。
演出、制作・制作補、舞台監督の戦いでした!
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◼︎受付
∟チケットを招待状風にする
∟スタッフさんのドレスコード(チャイナ服、暗色の服)
∟案内をする人は半スタッフ半キャストの立ち位置で
◼︎会場内
∟「どこに居ていいのか」にならないように場内をブロック分け
∟感染症対策のため一箇所に密集するのを避ける
∟動き出しやすいような立ち位置を提示
◼︎終演後
∟上演中周りやすいようにドリンクの交換は終演後
∟ロビー販売をする事で、目玉商品をピックアップ
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これも個人的にですが、受付は公演の「顔」です。
いつも来て下さっている方にも初めての方にも、等しく入りやすい空間であるべきだと思っています。
・まずどこに行けばいいか分かりやすくなってるか
・精算と受付はどういう手順にすれば効率が良いか
・世界観を崩していないか
作品によって受付の演出も変わるので、主に制作補さんと毎回打ち合わせをしています。
今回はロビーという空間から、幻想九龍城の世界をゆっくり少しずつ楽しんで頂けるよう、皆様が入る瞬間まで、まだまだ工夫をしていきますね。
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気を付けることは?
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オペレーションもそうですが、稽古を進めるにつれて「ここアナウンスした方がいいね」「これは気をつけよう」といったことが挙がってます。
それによって、若干演出が変わった部分もあったりします。
例えば【導入】という、冒頭のシーン。
こちらは世界観の説明をするシーンになるのですが、何度も調整をして立ち位置を変えてみたり、ちょっとだけ間をあける時間をつくったり。
あと、導入を見てもらうと分かるように、「遅れ客の方どうしよう…?」という問題があります。
演出やセリフ的に、途中で開ける事は出来ません。
遅れだけではなく、各災害時のパターンを考えるのも、制作のお仕事です(これも演出、制作補さん、舞台監督さんとも打ち合わせが入ります)。
「こうやって案内するよ」とは言えませんが、遅れた方も物語を楽しんでいただけるようなオペレーションなのでご安心ください!
もちろんお時間に余裕を持って来ていただくのが一番安心ですが、電車の遅延や体調などもあるので、無茶だけはせず安全にお越しいただければと思います。
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これ以外にも、途中で変わった演出に対して「それは危険ではないか」「お客さんの動線的に大丈夫か」といった視点も、普段より多く考えた気がします。
HORIZONでは、脚本演出である大橋(草野)が制作統括も兼任しているので、制作の仕事をする上で「演出の延長として考える部分」と「演出とは切り離して考える部分」がかなり重要になります。
中の人は役者も兼任しているので、立ちながら「ここ危ないかもな」「あそこ調整必要そうだな」といった役者と制作の目線は、今回イマーシブシアターをやる上でとても助かりました。
皆様が幻想九龍城の世界に没入していただけるよう、最後までキャストスタッフで作り上げていきます!
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”まって”
Immersive theater『monoclone』より
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演劇ユニットHORIZON第19回公演
Immersive theater『monoclone』
<会場>
LIVE ROXY SHIZUOKA
(〒420-0851 静岡県静岡市葵区黒金町28−1−2)
<日程>
2024年8月3日(土)・4日(日)
3日(土)13:00 暁 / 16:00 暁 / 19:00 昏
4日(日)13:00 昏 / 16:00 昏 / 19:00 暁
※受付開始は30分前、場内へのご案内は15分前※上演時間約60分※大きな荷物は受付またはロッカーにお預けください
<チケット>
Normal 4,000円 +1drink 600円
VIP 8,000円 +1drink 600円
-----VIP特典-----
①上演台本(以下3種より選択)メインルート(朱蘭)サイドルートA(翼嘴/宇春)サイドルートB(鱗鰭/角牙)
②非売品ブロマイド 全3種
予約フォームはこちら
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<キャスト>
朱蘭(シュウラン)…岩田杏奈(暁) / 津谷そら(昏)
雨瓏(ユーロン)…朝池潮(暁) / 星万莉子(昏)
雲嵐(ウンラン)…天野仁
小藍(シャオラン)…若菜せつこ
玉麗(ギョクレイ)…芝原鴇
墨(ムオ)…百戸ゆうり
月(ユエ)…草野冴月
沐陽(ムーヤン)…ひだかくるみ
火焔(ホウイェン)…鴻野悠空
李琥(リィフー)…如月山葵
宇春(ウーチェン)…帆鷹杏璃