目次
はじめに
極楽食堂とは
極楽食堂に込められた思い
私たちについて
スケジュール
資金の使い道
リターンについて
さいごに
私たちのクラウドファンディングに興味を持っていただき、ありがとうございます。
極楽食堂プロジェクト代表の鶴永わかばです。現在東京大学大学院の修士2年で、教育学を専攻しています。1年前に京都のお寺へ突撃訪問した私は、教育における自分の問題関心との親和性を感じたことから仏教の勉強を始めました。その後さまざまな思想・マインドをアウトプットする場としての学生団体を立ち上げ、極楽食堂プロジェクトをスタートしました。はじめに、このプロジェクトの背後にある想いについてお話させてください。
東大に入っても幸せになれなかった理由
私は教育学を学ぶ以前、無意識的にも「偏差値と幸福度は比例している」と信じてやみませんでした。しかし大学受験と東大への進学をきっかけに、人生のゴールと教育のゴールには齟齬があるのではないかと考えはじめました。単純化してしまえば教育の最終目的は競争に勝ち、悔いのない進路選択をすることです。そのため特に進学校や塾では「合格すれば報われる」というふうに勝利と幸福を直結させる傾向があることに疑問を持ちました。
競い合いながら成長していくことももちろん大切なことですし、人生において必要であることは間違いありません。しかし、そればかりでは精神的なバランスを失ってしまうのも事実です。競争とは基本的に地位やリソースの奪い合いなので、「与え合う」ということが看過されがちです。
私が受験生だった時も自分のことで精一杯で、友達との関係性を築く余裕などはありませんでした。それどころか、受験においては友達も合格の枠を奪い合う敵にもなりかねない状況です。友達の成功を素直に祈れなかったり、尊敬だったはずの友達への気持ちが妬みに変わってしまうことがありました。神経をすり減らしながら、日々孤独との戦いだったことを覚えています。
合格した時は幸せな気持ちでいっぱいになりましたが、その幸せもいっときのものでした。東大には様々な能力が優れている人たちが沢山いるので、友達と関わる中で「私はこの人と一緒にいても釣り合わないかもしれない」みたいなことを考えるようになりました。受験という競争が終わってもなお、いつの間にか自分を他者と優劣のスケールで比較する癖がついてしまい、それが私自身を苦しめました。
本来そこには優劣などなく、人間に対する評価などはすべて主観に基づく「意見」であるにもかかわらず、あたかも客観的な「事実」であるように塗り替えられてしまう現代教育が作り上げた指標(絶対的正解)のようなものが、自分の生きづらさや窮屈さの根本原因になっているのではないかと考えました。
「与え合う」を体験できる場づくりを
プロジェクトメンバーの友人の紹介がきっかけで、京都にある寳幢寺というお寺を突撃訪問しました。(アポはもちろん取りました。)
(お寺での様子。)
そのお寺は等価交換の経済社会からは一切離れ、すべての活動費と生活資金を寄付によって賄っていることに私は衝撃を受けたことを覚えています。というのも「自分でお金を稼がない」ことは社会においてはネガティブに捉えられがちにもかかわらず、お寺はあえてその縛りをポリシーとして取り入れているからです。
競争を勝ち抜き、自立して生きていくことを要求する現代社会の考え方とは対照的に、お寺には「贈与」で補い合う精神文化があるため、他者からの助けを必要とすることも良しとします。このような発想が、今の社会を生きる中で不足しがちであり、かつ幸せになる上で必要なのではないかと強く感じました。理想論ではありますが、もし自炊する余裕がない大学生がいるのであれば、「自分で何とかしなさい」と言うよりも近所の家庭が余分に作った料理をお裾分けした方が地域全体の幸福度は上がると考えられます。もっと身近な例えをすると、接客がままならない新人のアルバイトに対して寛容に接するのも一つの立派な「贈与」です。
このように、仏教哲学は人を(現代社会における)高みへと上げていくようなロジックには欠けている一方、苦しみの原因と向き合い、克服して幸福になるためのロジックが緻密に体系化されていることが私にとって新鮮でした。
私が受けた説法の中でも特に興味深かったのが、「豊かさ」の定義についてです。唯物論に基づく現代社会に従えば、豊かさとはたくさんのリソースを所有していることだと思われがちです。しかし仏教哲学的には、豊かさとは「どれだけ手放せるか」にあります。すなわち能力や財力問わず、己の所有への執着を手放し贈与できる人こそが本当に豊かな人間ということになるのです。
ふと振り返れば、自分の弱さを理由に与えてもらうことばかり考えてしまったり、プライドが脅かされては保身に走ってしまう自分がいることに気づきました。そして自分も与えられる人になりたい、また贈与を体験し再考する場を作ってみたいと思うようになったことが極楽食堂をスタートさせたきっかけの1つです。
何気ないきっかけでスタートした極楽食堂ですが、私にとっては「与え合う」を実感できる場としての意味づけをしています。仏教の観点で言うと、「豊か」になってもらうための場です。エンタメとしてゆるりと楽しんでいただくのも良し、これを読んでいただいた皆さまには改めて贈与について考える機会にしていただけるのも幸いです。どんな形であれ、極楽食堂が皆さまにとって楽しい思い出の1つになることを願っています。
応援の程よろしくお願いします。
ポップアップイベントについて
日時:
9月14日 11:00-12:30、12:30-14:00、14:00-15:30、15:30-17:00
9月15日 11:00-12:30、12:30-14:00、14:00-15:30、15:30-17:00
場所:
古民家カフェみちくさくらす
(〒162-0061 東京都新宿区市谷柳町7-7)
https://maps.app.goo.gl/PAngtBNdwUq7JUBL7?g_st=com.google.maps.preview.copy
アクセス:
牛込柳町駅東出口から徒歩1分
参加費:
2000円(提供されるフード・ドリンク代を含みます)
小学生以下の方は1000円です。
ドリンクメニュー
・コーヒー(深煎り、浅煎り)
・ほうじ茶
・チャイ ラテ/トニック
・リンゴジュース
極楽食堂は、仏教説話「三尺三寸箸」をモチーフにした、死後の世界をイメージした食堂です。説話によると、死後の世界では人々は1mほどの長い箸を使って食事をしなければなりません。極楽食堂では、天国と地獄それぞれの食事を体験してもらいます。
(テストプレイの様子。最初は器用にそーっと食べ物をつまみます。)
極楽食堂の内容と進行
Step1:地獄での食事体験
まず、地獄は自分の利益しか追及しなかった結果、功徳を充分に積めなかった人たちが行き着く場所です。そのため、互いに助け合うという発想がありません。なんとか自力で食べようとしますが、箸が長すぎるためどう頑張っても食べ物を口に運ぶことができません。
(まずは地獄での食事を体験するために自分で食べようとしますが、箸が長すぎるので食べ物が口に届かず…なかなかうまく食べられません。これが結構もどかしく、イライラします笑)
Step2:天国での食事体験
「目の前にあるのに食べられない」というツラい体験をした後、体験者は天国に案内されます。天国でも同じような長い箸を使いますが、ここでは助け合い、互いに食べ物を与え合うことができます。
(他人に食べさせてもらうことでやっと食べることができました。食卓も笑い声で溢れました!)
「支え合う」「与え合う」ことについて考えよう
現代社会では「自己責任」や「自立」が重視され、何でも自分でできることが称賛される風潮があります。しかし、よく考えてみると、私たちは決して一人で生きているわけではありません。食べ物は自然が生み出した動植物を誰かが加工したものであり、たとえ森で孤独に暮らしていたとしても、その自然がなければ生きていくことはできません。この社会において「他力本願」や「相互依存」という概念に目を向ける必要があるかもしれません。自分一人の力では食べることすらままならない極楽食堂で、改めて「支え合う」「与え合う」ことについて考えてみても良いかもしれません。
もちろん、このような教訓のツールとして長い箸が用いられているのも事実です。しかし私たちが届けたいのは、学びというよりも、めちゃくちゃ長い箸でお互いに食べさせ合うという、ユニークで新鮮な体験そのものです。体験者のみなさまがお友達やご家族、恋人などの大切な人たちと共に、楽しい思い出を残していただくことが本企画の一番の目的です。
素敵な考え方のために、まず素敵な体験を。
「考える基盤」を作る団体がどうして長い箸なんて使うの?と思うかもしれません。確かに私たちはこれまではワークショップや対談イベントの開催など、座学中心の場づくりをおこなってきました。しかし結局のところ、私たちの価値観や思考は体験の影響を受けて形成されています。「こう思いなさい」と言葉で言われるよりも、体験を通して身をもって実感する方がずっと効果的です。そのため、私たちはみんなで笑い合えるような、心がほっこりするような素敵な体験をデザインしたい!という思いで極楽食堂をスタートしました。
私たちは東京大学、東京都市大学、成城大学、武蔵野大学、お茶の水大学の学生からなる学生団体PCN(Philospphy Collectives Network)東大支部です。PCN東大は「見えないインフラとしての考える基盤を作る」ことをビジョンとして掲げ、2023年から活動を開始しました。ユニークな体験を届けるための新しいプロダクトとして、PCN東大のメンバーが立ち上げたのが極楽食堂です。
メンバー紹介
鶴永わかば
東京大学大学院教育学研究科修士2年。PCN副代表、極楽食堂プロジェクトリーダー。
内藤佑貴
東京大学農学部4年。PCN代表、極楽食堂プロジェクトメンバー。
菅谷真央
東京都市大学都市生活学部4年。PCNメンバー、極楽食堂プロジェクトメンバー。
畔田朋弥
成城大学社会イノベーション学部1年。PCNメンバー、極楽食堂プロジェクトメンバー。
竹居勇登東京大学前期教養学部2年。PCNメンバー、極楽食堂プロジェクトメンバー。
後藤慶太
武蔵野大学ウェルビーイング学部1年。PCNメンバー、極楽食堂プロジェクトメンバー。
秋山ゆい子お茶の水女子大学生活科学部2年。PCNメンバー、極楽食堂プロジェクトメンバー。
庄司瑛一
アーティスト、デザイナー。極楽食堂で使用する箸の製作を担当。
いただいたご支援をもとに以下スケジュールで進めさせていただきます。
2024年7月下旬 クラウドファンディング募集開始
2024年9月中旬 クラウドファンディング終了
2024年9月14日/15日 第1回ポップアップ「極楽食堂」実施日
2024年11月 リターン発送
いただいたご支援は以下のように活用させていただきます。
◎初期費用:248000円
〈内訳〉
・箸の制作費 20000円
・デザイン依頼費 80000円
・第1回極楽食堂開催費 88000円
・広告費 30000円
・パンフレット印刷費 2500円
・内装、グッズ代 30000円
◎リターン制作費、郵送費 50000円(1人当たり2500円×20膳)
※百の位以下を切り上げた金額を掲載しています
※初期費用を上回るご支援をいただいた場合は、第2回極楽食堂の活動費に繰り越し
各リターンのおすすめの対象および価格は以下の通りです。
①お手軽な価格で応援がしたい!
・ロゴステッカー(1000円)
②自宅で極楽食堂がしたい!
・お箸1膳ご提供(10000円)
・お箸2膳ご提供(10000円)
③9月14日、15日のポップアップカフェに行きたい!
・ドリンクサービス券(3000円)
・【数量限定】フード&ドリンクサービス券1枚(2000円)
・【数量限定】フード&ドリンクサービス券2枚(4000円)
・フード&ドリンクサービス券1枚(5000円)
・フード&ドリンクサービス券2枚(10000円)
④ポップアップカフェには行かないけど、とにかく応援がしたい!
・個人スポンサー様枠(5000円、10000円、20000円)
・企業スポンサー様枠(30000円、50000円)
⑤PCNのメンバーと交流してみたい!
・東大生とzoom対談(5000円)
企画の相談、テストプレイでのフィードバック等で支えをいただいております、一般社団法人ビーラインドプロジェクト代表の浅見幸佑さんから応援メッセージをいただきました!ありがとうございます!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。昨日よりも心が少し豊かになる、そんなきっかけを皆様に届けたいという想いでプロジェクトを進めてまいります。
皆さまからの温かいご支援お待ちしております!
↓↓↓極楽食堂のInstagramはこちら↓↓↓
https://www.instagram.com/gokuraku_shokudou/
↓↓↓学生団体PCNの活動は下記のInstagramにて発信しています!↓↓↓
https://www.instagram.com/todaipcn_2024/
クラファンに関するご質問、ご相談は phcsproject@gmail.com 宛に遠慮なくご連絡ください。
最新の活動報告
もっと見るメンバー紹介、活動紹介の記事を公開しました!
2024/08/09 14:14こんにちは!極楽食堂プロジェクトです。メンバー紹介のnoteを公開しました。プロジェクトへの熱い想いを綴っています!以下のリンクよりお読みください。https://note.com/philo_colle/n/n923fcb14161e?sub_rt=share_pb引き続きよろしくお願いいたします! もっと見る
コメント
もっと見る