本日より「三三九度トートバッグ」「ズタ袋」の
プロジェクトが開始となった。
そこで、SANGOUというブランドについて書く。
SANGOUをスタートさせて一年半が経った。
潤沢な資金があるわけでもなく、
アパレルの知識と経験があるわけでもない中で、
この一年半はただ我武者羅に、自分なりの表現を模索してきた。
少しずつではあるが、SANGOUとしてのコンセプト、
スタイルは表現できてきたように思う。
また、それに共感いただき、
購入・着用していただいているお客様がいることに、
今まで感じたことのない喜びを感じている。
自分の責任でのモノづくり。
それはこれまでにやってきたグラフィックデザイナーとしてのどんなに大きな案件よりも、価値があるに違いない。
ただ、まだまだスピードがたりない。
もっともっと火をくべて熱量をあげていかなければならない。
僕の目的は一つ。
「日常で使える新しい日本の着物の形」を作ること。
新しい形、必要な形を作ることで、不要なモノが必要なモノになり、
それがファッションになることで、カルチャーを生まれ、時代に適したスタイルになる。
そうなった時に、日本の織物は、民芸品や、敷居の高いお着物ではなく、誰しもが日常で使える「自慢の一張羅」となっていくはず。
それがSANGOUのキャッチコピーである「ラフに着れる着物」の意味だ。
ただこれは、僕が提案する一つの形に過ぎない。正道の着物というものは、礼儀作法を重んじて格式が高くあるべきであるし、無くしてはならないものだ。
それを僕がやらない(やれない)のは、沢山の方々がすでにやっておられる上に、無知な髭もじゃが勇んで入り込んでも何もできない。
だからやらないだけ。
僕は僕に出来る事をやる。
日本のモノづくりが好きな方。
伝統や技術を大切に感じる方。
沢山いるはずだ。
ただ、興味があってもなかなか手が出しづらい現状があると思う。
なかなか、日常に必要な形のものがないし、観賞用としては高すぎる。
「文化や技術は好きだし応援したいけど、欲しい「モノ」がない。」
これが大きな問題。
興味がある人は沢山いるのに、応援・支援の仕方がわからないのだ。
織物で作った名刺入れ、巾着袋。
お土産にはなるけど、一軍として使うにはちょっと。
みんな分かっている。
伝統技術をなくしてはいけない。
みんな感じている。
ただ、普段使える「愛でるべきモノ」が存在していない。
だから僕はSANGOUというブランドで、
皆さんと日本のモノづくりの接点を生み出したい。
民芸品やお土産ではなく、単純にカッコいい、
必要なものをSANGOUで作っていく。
そしてそこにあるのはホンモノの日本のモノづくりなのだ。
正直、この一年半でさまざまなご意見を頂いた。
その中には「邪道である」とか「着物を理解していない」とか、
厳しい意見も多数あった。
しかし、それで良い。
僕も、自分こそが正統派であるなどとは思っていないのだから。
この道が「日常で使える新しい日本の着物の形」に繋がっているなら、
やり続ければ、いつか邪道ではなくなる日が来る。
いや、別の形として一つの正道となる。
そして、日本のモノづくりがもっと身近になり、
皆さんと伝統文化の接点が生まれればそれでいい。
日本のモノづくりが好きな方。
伝統や技術を大切に感じる方。
今こそお金を使いましょう。
「いつか」ではなく「今」なのです。
応援する、支える、ということは、
つまるところ自分で買って、使うという事。
これしかないのです。
「伝統技術は大事だよなあ」というあなたの力を必要としています。
もはや、「いつか」と言っている時間は無いんです。
SANGOU冠衣の伊勢木綿の臼井氏も伊達男目録の中で、こう言っています。
「急いでください、そのうちなくなっちゃいますからw」
潰れてから、無くなってから後悔するのが世の常。
だから、今この時から動き出しましょう。
SANGOUでは、
5/22に倉敷のタケヤリ帆布を使用したバッグの受注が開始になります。
5/27まではラスカ平塚。
そして5/28から6/17は新宿伊勢丹本館。
6/23-24は宮崎。
僕は製品を持って動き回り続けます。
受注でも、店頭でも、オンラインでも。
少しでも興味ある方は、是非何かアクションをください!
「今こそ」です!
遊びに来てください!
待ってます!
SANGOUデザイナー / 菊田参号