▼はじめに
こんにちは!このページをご覧になってくださり誠にありがとうございます。
IIWA(一般社団法人インクルーシブワールド協会)の理事で”しゃべり担当”ゆうすけと申します。
僕たちの協会では
「インクルーシブな世界を実現する」=「インクルーシブという言葉を無くす」
ことをゴールに活動をしています。
インクルーシブとは…
障害があっても無くても分け隔てなく、みんな仲良く、共生…という意味があります。
昨今SDGsの流れで言われるようになった「ダイバーシティ」と似ている言葉ですが、
ダイバーシティはその多様性を認めるという意味であり、
インクルーシブはその多様性を受け入れた上で活かしていくことを指す言葉です。
なので、僕たちは分かりやすく「みんな仲良く」なんて言っています。
法人企業においては「インクルージョン」と言い「ダイバーシティ&インクルージョン」「D&I」という言葉で、対応を進めているようです。
国内においては「インクルーシブ〇〇」と言い、様々な動きが出てきています。
インクルーシブ公園、インクルーシブスポーツ、インクルーシブ教育…など。
僕たちは、このインクルーシブという価値観をより多くの方に伝える為「楽しく知ってもらう」をモットーに、神奈川県を本拠地に全国で活動しています。
▼プロジェクト立ち上げの背景
IIWAの代表理事で、”えがお担当”まきこの家族がキッカケでした。
娘同然に育ててきた姪っ子の琴美さん。彼女はトゥレット症(※1)で長年苦しんできて、
とても辛い幼少期を過ごしてきました。
それでも理解者であるパートナーが見つかり、結婚、そして出産をしたんです。
ところが、生まれてきた子トキア君は脳がない状態(水無脳症※2)で生まれてきました。
「いつまで生きられるか分からない」
そんな状態でも、ご家族は非常に前向きに、思い出を作りながら生活をと…
ところが思い出を作るため、一緒に遊びに行こうにも「行ける場所がない」のが現実です。
そんな時に知ったのが「インクルーシブ公園」の存在だったのです。
そして「親子の愛」「家族の絆」をテーマに
「インクルーシブ公園」がもっと全国に広がるようにと活動を開始しました。
よろしければ、僕たちの活動への【想いとキッカケをコチラから】ご覧ください。
(↑タップすると「想いとキッカケ」のリンクへ飛びます)
ブランコに乗るトキア君
※1トゥレット症候群とは、「チック」と呼ばれる特徴的な運動や音声が自分の意志とは関係なく突然現れ、繰り返す症状が1年以上みられる病気です。トゥレット症候群の原因について、はっきりとしたことはまだ分かっていませんが、遺伝的要因と環境的要因の両方が関わっていると考えられています。トゥレット症候群の患者では、大脳基底核と呼ばれる脳の一部分の異常や、ドパミン系、セロトニン系など神経伝達物質の異常が関係していると推測されています。
※2水無脳症とは、大脳形成不全症ともいい、生まれつき、大脳が形成されていない病気です。この病気の胎児は、多くが死産するようですが、出産した場合、平均寿命は3歳とされています。ただし、10歳以上の患者もいます。治療法はなく、症例も少ないため、他の病気と比べて情報は少なく、詳しい原因はわかっていませんが、何らかの理由により、胎内で成長する間に、血液が詰まり、大脳が形成されないのだそうです。
▼インクルーシブに関する課題と背景
活動開始当初は「インクルーシブ公園」を増やしていこうと動いていました。
「インクルーシブ公園」とは、車イスの子どもなど障がい児でも、もちろん元気な子どもでも、
”みんなが一緒に遊べる遊具のある公園”の事です。
こういったコンセプトの公園は、欧米では1990年代から当たり前のようにありましたが、日本においては2020年に初めてできました。
そして僕たちが活動をスタートした2022年4月時点では、東京と神奈川に4カ所だけ、たったそれしかなかったので「インクルーシブ公園を全国100カ所に」というスローガンで活動をスタートしました。
ところがその後、SDGsの流れもあり各自治体が公園の建設や遊具の設置を進めていき、2023年10月に調査した段階では「インクルーシブ公園」と「インクルーシブ遊具のある公園」が全国に100箇所を超えました。
これはとても喜ばしいことなのですが、同時に新たな問題が浮き彫りになってきました。
それは「お互いが遠慮して一緒に遊べていない」という事、ようするに”インクルーシブではない”のです。
例えば、元気な子ども達が遊んでいるところに車椅子の子どもを連れて行っても、親御さんの判断で「あそこには混ざれないから…」と帰ってしまったり、
逆に障がいのある子ども達が遊んでいるところに元気な子が走っていって混ざろうとしたときに「そっち行っちゃダメ」と止められてしまう…など。
そんな”全くインクルーシブではない”状況が発生しているのです。
この事実を踏まえて、
私たちはインクルーシブな視点や考え方が広がっていないからこんなことが起こるんだと、
インクルーシブ公園はもちろん広がって欲しいが、そもそもその考え方を人々へ伝えていこう…と、
そう考え、
インクルーシブな世界が当たり前となり「インクルーシブという言葉を無くすこと」を新たなゴールに活動を進めています。
ちなみに「言葉を無くすこと」と言うのは、インクルーシブが当たり前になればインクルーシブ公園やインクルーシブ教育などと、スローガンのように「インクルーシブ」と付ける必要がなくなるからです。
そのためには、次の世代である子ども達に知ってもらう事はもちろん、今いる大人たちにも伝えていかねばならないと、そう思っています。
▼障がい者の現状
障がいを持たれた方は決して少なくありません。
また今は元気な僕たちも、病気や事故、怪我をキッカケにいつそうなるか分からないのです。
2022年時点での、障がいを持たれた方の人数は、身体障がい者約423万人、知的障がい者約127万人、精神障がい者約615万人と、全体で約1165万人いて、100人に9人が何らかの障害をもっていることになります。(※厚生労働省ページより)
ちなみに、2016年時点ではそれぞれ、436万人、108万人、392万人だったので、6年で約200万人も増えています。
高齢者施設に居る高齢者は除いてこの数字ですので、かなり多くの方が居る事が分かります。
また、彼らは生活の中で様々な「不便」を強いられています。
当事者たちから聞いた話や、ニュースになった実例を列挙してみます。
・多目的トイレの手摺が高すぎて使えない
・狭いからと車イスでのカフェへの入店を拒否された
・手伝えないので他の映画館へ行けと言われた
・強調されている文字の「赤」を認識できない
・障がい者専用駐車スペースの案内が分かりづらい
・多目的トイレに普通の親子。急を要するのでお願いすると「他へ行け」と言われた。
・「バリアフリー」と記載のお店、全くバリアフリー化できていない
・スロープの先が階段だった
これらを見て、どう思われますか?
残念なことだし、僕個人としては怒りもこみ上げてきます。
もしも自分がこの対応をされていたら…
そう相手の立場に立ってみると、感じるものがあるかと思います。
▼このプロジェクトで実現したいこと
何故こんなことが起こるかと言うと、僕たちいわゆる”健常者側”の認知不足、知識不足からです。
なので、より多くの人に、より深く伝えていこうと、新たな活動を3つスタートしました。
①自治体や教育委員会における職員研修の実施
②法人企業におけるインクルーシブ研修やセミナーの実施
③学校における子ども達と先生へ向けた講演や課外授業の実施
ただ、現状の反応としては「興味がある人には響く」のですが「自分には関係ない」という反応がとても多くあります。
ただこの「関係ない」と思っている人の中にも、話を聞いてみたら「なるほど、そうだったのか!」となる方が数多く多く居る事を、僕たちは知っています。
それは僕たちがこの2年半、全国で、そしてオンラインで何百何千という人たちに説明してきた中で感じ取った事です。
それをキッカケに僕たちの活動のお手伝いをと、IIWA公式アンバサダーになり共に動いてくれる仲間も全国に少しずつ増えてきています。
その最初の「知る」キッカケになるようにと「楽しいイベント」を開催しては子ども達や親子を中心とした人々に伝えてきたのですが、今回は、第一線で働いている世代に伝えるべくこのイベントの企画をしました。
今回のイベントは…
2024年11月11日(月)「おとなのインクルーシブ勉強会」を新江ノ島水族館で開催します。
ワインを片手にゆったりとした雰囲気の中、
皆が知っている絵本の話で涙できる、元俳優で表現力コーチ長﨑大氏の「絵本語り」、
夜の水族館にピッタリ、作曲家・ギターリスト出嶌達也氏の「魔法の両手タッピング奏法」による幻想的な演奏、
そして車イス当事者でパラリンピアン千葉祇暉氏のインクルーシブに関する講話を観覧いただきます。
この他、僕たちの大切なイベント「家族のKATACHI展」、そして車イスでもできる競技「ボッチャ」の体験と視覚障がいの方が使用する「白杖」体験も行います。
「学び+癒し」のイベントを通じて、インクルーシブな考え方と価値観を知るキッカケづくりにすることが目的です。
今回のイベントをキッカケに、まずは知っていただき、そこからより深く知るための、研修やセミナーに繋げて頂きたいと考えています。
日程 2024年11月11日(月)
時間 18:30~21:00(18:00開場)
場所 新江ノ島水族館 相模湾大水槽前 他
何故水族館で…、何故このゲストで…?
昨年、とても有難いご縁が繋がり、通常ではお借りできない新江ノ島水族館さんをお借りすることができ、神奈川では初となる「アップサイクル親子ファッションショー&家族のKATACHI展」を開催しました。
その時、僕たちの活動に賛同して出演してくれたのが長﨑氏と出嶌氏でした。
彼らは少しでも僕たちの活動が広がるように「できることをさせてくれ」と言ってくださいました。
昨年のイベントは、親子のイベント、子ども達に楽しんでもらうイベントということもあり、
TVKで放送されていた「海洋戦士シーセーバー」や、その主題歌を作詞作曲歌唱した中山省吾さん(元ポカスカジャン)、
そして、茅ケ崎支援学校の学生、教員、卒業生で結成されたバンド”ゆうとりんズ with HARUKA”、
藤沢市の愛されキャラクター”ふじキュン”が参加し、親子ファッションショーと共に開催したのです。
ところが「夜間」ということもあり、残念ながら子ども達があまり来られませんでした。
ただ、ご来場いただいた方達からは「素敵なイベントだった」「夜の水族館での出嶌さんの演奏がとても幻想的だった」「長﨑さんの声と水槽の魚たちがステキだった」などと、嬉しい感想を頂戴しました。
大人たちに響く、そしてインクルーシブに対する価値観を知ってもらう、だったら…
こうして今回のイベントを企画したのです。
閉館後の水族館を貸してくださる新江ノ島水族館さん、今年も快く引き受けてくれた出嶌達也さん、長﨑大さんには感謝の言葉しかありません。
▼現在の準備状況
今回メインでお話いただく千葉祇暉氏。
様々な企業、大学、自治体において講演活動や当事者目線でのコンサルティングを行っている方です。
そんな千葉氏には、IIWAの「参事」に就任していただきました。
今、全国の自治体、企業などへの研修、セミナーに向けて「インクルーシブアドバイザー検定」の作成を進めています。
また、当日に向けての動きとしては、新江ノ島水族館に対して会場をお借りする手続き、ワインや軽食の協賛品募集、来場者募集の拡散準備などを中心に行っています。
▼リターンについて
遠方の方もおられますので、リアル(会場での観覧)とオンラインでの視聴をチケットとして準備いたしました。
また、Tシャツ付きのチケットもご用意していますが、このTシャツも非常に意義のある活動だと思っています。
僕たちの活動費だけではなく、みんなが一緒に広がっていくように…そんな想いで企画した
『いいWAブランド』のTシャツです。
※今回の返礼品では4種類の柄をご用意しております
いいWAブランドについて(ページへ飛びます)
※今回の返礼品では4種類の柄をご用意しております
▼スケジュール
9~10月 クラウドファンディング(チケットの販売)
10月末 クラウドファンディング終了
11月11日 「おとなのインクルーシブ勉強会」開催
11月中旬以降 リターン(Tシャツ)送付対応
▼支援金の使い道
・出演者の交通費や謝礼金 30万
・イベント運営費、会場費 30万
・返礼品製作費 10万
・宣伝広告費 10万
▼最後に
今まで「インクルーシブを広げる為には…」どうしたら良いか正直分かりませんでした。
「障がいがある方のため」を訴えても「福祉をやってあげてる」の意識がどうしてもあります。
そうではなく、いつでも、誰しも同じ状況になりえる中
「思いやりのある世界」
であれば、みんなが過ごしやすい世の中になる、そう思っています。
これは障がいに関わらず、怪我だったり、病気だったり、性格だったり、ちょっとしたアレルギーであっても、
「色んな人がいる」ことが当たり前で、みんなが不自由しないように…
ちょっとした手助けや、ちょっとした言葉、そんな思いやりがあれば、もっと優しい世界になると…
「インクルーシブ」をより拡大する為のキッカケが今回のイベントだと思っています。
どうぞ、宜しくお願いいたします!!
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