もくじ
1. はじめに
2. 林業の現状
3. ものづくり×林業
4. 今後の展開と最終目標
5. リターンについて
6. スケジュール
7. さいごに
はじめに
私は、新潟県三条市の刃物メーカーでプロダクトデザイナーとして働いている 三浦 です。幼い頃から祖父に連れられて杉林業の手伝いをしていました。祖父は他界し、林業自体の人材不足や高齢化のために山林は放置され、暗くてうっそうとしてしまいました。見渡せば、日本中の山林が同じように荒廃していることに気づき、日本の山林を元気にしたいと一念発起。この思いに共感した、同じく三条市の木製スピーカーメーカーの 長谷川 と活動します。
彼は木材を加工し販売する事業者として、大量伐採による環境への影響を及ぼすことに深い懸念を抱き、この取り組みを通じて、自然環境の保護に貢献し、少しでも山に還したいという理念で意気投合しました。スピーカーメーカーと刃物メーカープロダクトデザイナーという、ものづくりのエキスパートたちがタッグを組んで、日本の杉の価値を高める挑戦をします。
林業の現状
日本中の山林で見られる杉林は、戦後復興の建築資材として大量に植えられた人工林です。そんな杉人工林は、444万haにもなり、日本の森林面積 2,505万haの約2割をしめています。それらが育った今、安い輸入材に押されて建築資材としての本来の目的を果たせず、3K労働として名高い林業は高齢化と新規就業者不足が深刻となっており、2つが相まって放置状態です。伐採時期を迎えた杉は高さ 30mをゆうに超え、倒れたり土砂災害を起こしてしまったときの被害は甚大なものになります。そればかりか、杉の成長と共に花粉も撒き散らされ、今や3人に1人が杉花粉症患者となってしまった原因は明白です。
手入れされていない杉だけの人工林は暗く淀み、常緑樹(針葉樹)である杉は葉を落とさないため、土の栄養分が乏しくなります。その上、背高く伸びるのに相対すると根は浅いため倒れやすく、土砂災害の原因になります。反面、十分な間隔をとって桜や欅(けやき)のような落葉樹(広葉樹)が混ざることで、秋に葉を落とし、日差しが土まで届くため、たっぷりの落ち葉と日光で土が肥沃になります。更に、落ち葉の上に降った雨水はミネラル等の栄養分を含んで流れ出るため、川や海までが栄養豊かになります。そして深く根を張って大地を掴むために、土砂災害を引き起こしにくくなります。
私たちは、そんな林業の衰退と人口減少によって日本中の山林が見放されると危惧しており、人が管理できないのなら、自然に返すことが最良と考えます。原生林がそうであったように、その土地の木が、そこに棲む生き物、土や水までが自然なサイクルとなって回るという状態が、今後あるべき日本の山林の姿です。
ものづくり×林業
一度でも人が手を加えた山林を自然に戻すには長い年月をかけなければなりません。建築資材としての杉1本の価値は低く、従来の林業では大規模に山を削って杉を運び出すための道をつくり、一帯の杉を全て倒してしまうという手法を取りますが、それはそれで森の自立を妨げます。
ものづくりの技術を備えた私たちは、杉1本からより大きな価値を生み出すことができるため、山林に負荷をかけないように小さく活動することができます。
具体的には、先ず放置された杉人工林から杉を間伐(かんばつ)し、小さくカットします。そうすることで、巨大な重機で山を崩さずとも持って運び出せるようになります。そして、大きな丸太の建材としてではなく、
『杉の抗菌作用を活かした杉チップ』
『杉の美しい木目を際立たせたスマホスピーカー』
『杉の軽さや加工のしやすさを利用したDIYキット』
といった、小さくても大きな価値のある製品を作って資源を循環させることができます。更に、製品はイベントや展示会、SNSを通じて販売し、それを元手に苗木を買います。その土地に適応できる厳選した樹種を植えることで、杉人工林から、人の手を入れずとも生命のサイクルが成り立つ天然の森に変わっていきます。
そんな、杉製品を製造するための資金をクラウドファンディングで集めたいです。
今後の展開と最終目標
現在は二人でチェーンソーの資格を取得し、三浦の自宅裏山(三裏山)にて、杉の間伐作業を行なっています。新潟県内の森林組合に相談しながら、11月には植樹計画があり、そのための地ならしも同時に進めています。
今後は造林と製品作りの活動をしながら、山林フェス、筍BBQ、林業ワークショップ、ツリー茶室づくり、などを開催したいと考えています。イベントを通じて新たな人との繋がり、新たな資源の循環が生まれるように展開していきます。
天然林とは、自然の力だけで循環と成長ができ、未来に持続可能な森林のことを言います。
私たちの目標は、人工林を天然林に変えることです。
そのための手段として、想いの拡散、人との繋がりをつくっていきたいです。
リターンについて
事業地である三浦家の裏山、即ち『三裏山』から切り出した杉を、価値ある製品に変えて提供いたします。
【三裏山杉チップ】 小さく砕いた杉の欠片で、庭に敷けば雑草対策、畑はマルチングとして使えます。ふかふかした絨毯のような踏み心地で、公園などお子様の遊び場に敷くのにも最適です。杉には抗菌、消臭効果があると言われており、虫除けの成分を含んでいたり、また自然な香りからリラクゼーションといった様々な効果も期待できます。
※ 粒の大きさは均一ではなく、約 2〜10mm四方です。
【三裏山杉スピーカー】 こだわりのスピーカーメーカー『Hasehiro Audio』製作の、スマートフォン用アンプラグドスピーカーです。杉の美しい木目が全面に出て、同じ模様は2つとない唯一無二のデザインで、様々な空間に映えます。自然の響きと温もりを、ぜひお楽しみください。
【三裏山杉DIYテーブル】 木工用ボンドと、ドライバーなどの簡単な工具で組み立て可能な折りたたみ式テーブル。脚の部分が持ち手になるユニークな構造で、簡単に持ち運びができ、材料には予め防水塗装もしてあるので、外で使っても安心です。リラックス効果のある杉の香りに包まれながら、自分で完成させる満足感を、ぜひお楽しみください。
【三裏山の植樹体験】 11月下旬、杉の代わりに欅(けやき)、楢(なら)といった、花粉を出さないかわりに木の実などが取れる広葉樹の苗を植えます。新潟県長岡市まで来ていただける方限定の体験型リターンです。
【三裏山を貸切キャンプ】 水場もトイレもない森の中でアウトドア!野生的なキャンプがしたい方はぜひ!水タンクと携帯トイレを持参の上、ご参加ください。新潟県長岡市に来ていただける方、1日1組限定の体験型リターンです。
スケジュール
11月 クラウドファンディング終了
設備導入
リターン(杉チップ、杉スピーカー、杉テーブル)製作開始
植樹体験
12月 植樹体験
翌3月 リターン(杉チップ、杉スピーカー、杉テーブル)順次発送開始
翌4月 順次リターン発送
翌5月 貸し切りキャンプサイト受付終了
さいごに
森林が好きな人、林業に危機感を持っている人、キャンプ好きな人、花粉症の人…はぜひともご支援ください!これから日本は人口減少に伴って、木造住宅の新築数も減っていく一方です。そうなれば、木材利用としての行き場を失った人工林はますます荒廃していき、それを阻止するほどの力はもうないでしょう。ならばいっそのこと、一部は自然のままに返そうではありませんか!みんなで、豊かな土と水、たくさんの生き物が住み、子どもたちが走り遊び回る、そんな日本の森を作っていきましょう!
※ご不明点があれば、いつでもメッセージよりご連絡ください。
最新の活動報告
もっと見る最終日の活動
2024/11/10 20:37倒した木が植樹の邪魔にならないように移動します。直径70cmの銀杏の木を手で動かすのは大変でした!本日最終日です!支援くださった方、ありがとうございましたm(_ _)m気になっている方、よろしければぜひ! もっと見る
ウッドチッパー候補
2024/11/01 20:36まだ目標金額には遠いですが… 杉を丸太ごとチップに変えてしまう優れものが格安で売られています!新潟→岡山まで720km!かなり悩んでいますが、達成したらすぐに出発できるように、トラック手配の準備中です。目標達成まであと9日!がんばれ!Kicoribito!!! もっと見る
図面です!
2024/10/25 20:48杉スピーカー(下)と杉テーブル(上)それぞれの図面です。これを基に製品を造っていきます。どうぞお楽しみに! もっと見る
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