自己紹介
はじめに
はじめまして。石川県珠洲市の伝統工芸「珠洲焼」の窯元「紀の川窯」の田端和樹夫と申します。
2024年1月1日、能登半島を襲った大地震。その猛威は、私の紀の川窯にも容赦なく襲いかかりました。建屋は倒壊し、大切な窯も甚大な被害を受けました。
一瞬にして、長年積み重ねてきた技と想いが、瓦礫の下に埋もれてしまったのです。
窯元・田端和樹夫の想い
「もう、これで終わりかもしれない」
倒壊した建屋の中で窯の惨状を目の当たりにしたとき、そう思いました。自宅も中規模半壊。すべてを失ったような絶望感に襲われ、廃業も頭をよぎりました。
しかし、テレビ局の取材をきっかけに、多くの方々から声をかけていただきました。
「珠洲焼のために、やめないで頑張ってほしい」
その言葉が、憔悴しきっていた私の心に、再び火を灯しました。
そして時間とともに、「再び窯に火を入れたい」という強い思いが湧きあがってきました。
なぜ、珠洲焼を守りたいのか
珠洲焼は、平安時代に生まれ、一度は500年もの長きにわたり途絶えながらも、約60年前に再興された石川県の伝統工芸品です。
500年も途絶えていたため、忘れ去られた存在でしたが、それでも現代に伝わる中世の壺や甕、それらからつくり方を推測し、研究が進んで再興に至りました。
その歴史と技術を受け継ぎ、木材の薪を燃やすことで必要な火力を得る「薪窯」による独特の風合いを守り続けてきました。
効率や歩留まりの良さから、現在ではガス窯が一般的ですが、私は昔ながらの木材の薪を使った、薪窯にこだわっています。
灰が降り注いで生まれる自然の模様
長時間の焼成がもたらす深い光沢
還元焼成による独特の色合い
これらは、ガス窯では決して生み出せない、薪を使った珠洲焼ならではの魅力です。国宝の「曜変天目茶碗」をはじめ、ありとあらゆる名作といわれる器は、薪窯でつくられてきました。
そのぶん手間はかかるものの、ここだけは絶対に譲れないこだわりです。
さらに、私の作品は皇室にも献上されるなど高い評価をいただき、多くの方に親しまれてきました。
しかし、今回の地震で、珠洲焼の存続が危機に瀕しています。500年の時を超え、現代に蘇った珠洲焼。研究者も一般のファンの方々も、私のようなつくり手も、珠洲焼の謎を探る旅はまだ始まったばかりです。
なのに、ここで終わらせてしまうわけにはいきません。
プロジェクトの目標
紀の川窯を再建し、珠洲焼の伝統を守り続けるため、皆様のお力添えをお願いいたします。
目標金額:3,000,000円
使途:窯と建屋の再建、電気設備の修繕
支援者の皆様へ
ご支援いただいた方には、被災を免れた作品をお返しとしてお贈りします。
フリーカップ
花瓶(小)
花瓶(大)
小皿
抹茶茶碗
※通常2,500円〜100,000円相当の品をご用意しております。
スケジュール
11月1日 クラウドファンディング開始予定
12月末 クラウドファンディング終了予定
1月15日 リターン発送開始予定
1月 建屋工事着工予定
3月 建屋完成(工事遅延の可能性有り)
窯、設備着工予定
4月 窯、設備導入完了(工事遅延の可能性有り)
資金の使い道
建屋建設費:約2,000万円
窯建設費、電気設備費(窯と接続):約1,100万円
粘土真空機械等:約200万円
手数料(5%+税):約15万円
おわりに
珠洲焼は、能登の風土が育んだ大切な文化遺産です。この伝統を絶やすことなく、次の世代へと引き継いでいくために、皆様のお力をお借りしたいと思います。
一つひとつの支援が、新しい窯に火を灯す力となります。
どうか、珠洲焼の未来を一緒に築いていただけませんか。
みなさんからの温かいご支援を、心よりお待ちしております。
紀の川窯 田端和樹夫
<募集方式について>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。
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