デジタルノマドとは?
デジタルノマドとは、世界各地を遊牧民(ノマド)のように移動しながら働くIT系のリモートワーカーで、海外からやってきて日本各地に滞在しながら仕事をする人々です。一時滞在の観光客と違って、デジタルノマド(以下「ノマド」)は1か所に数か月滞在する短期居住者なので、地域活動に参加し住民や企業と交流することによって、地域の価値観の多様化やイノベーション創出に貢献してくれます。このようなノマド滞在のメリットに注目する多くの国でノマド向けのビザが発給さ、観光庁が実証事業を行うなど、日本各地でデジタルノマド誘致の動きが活発化しています。
関門地域とは?
関門地域は、本州西端の山口県下関市と、九州北端の北九州市門司区という二つの街が、海峡を挟んで向き合うエリアです。1日500隻もの船が絶え間なく往来する海峡、眼前にある対岸の山並と街、両岸をつなぐ関門橋が一体となって織りなすダイナミックな風景は、ひとめ見たら忘れることができません。両エリアは連絡船でもつながっており、大型船の合間を縫う5分間の船旅で行き来しながら、両エリアの魅力を存分に味わうことができます。
デジタルノマドに賭ける思い
このような魅力に富む関門地域もまた、地方都市に共通する人口減少に伴う課題を抱えています。そこで、ノマドビザの法制化を推進し、それに続いて全国各地へのノマド誘致推進の活動(※1)に携わる下関出身の有志が、下関市に対しノマドの誘致を提案し、それを受けて下関市もノマド誘致の取組を開始しました。
とはいうものの、実績のない下関市や関門地域にノマドを誘致することは容易ではありません。ところが、この秋にビッグチャンスがあります。2024年10月に近隣の福岡市で日本最大のデジタルノマドの集結イベントColiveFukuoka(https://www.colivefukuoka.com/)が開催されるのです。ColiveFukuokaのスポンサーとなった地方自治体や関係団体は、10月23日〜25日に開催されるカンファレンスでのブース出展や自治体ピッチへの参加等、地域へのノマド誘致のチャンスを得ることができます。
しかしながら、予算獲得時期との関係で、自治体が自らColiveFukuokaにスポンサー出展することは難しいことがわかりました。でも、新幹線でわずか30分足らずの距離に世界中からノマドが集まるまたとないチャンスを、みすみす見逃すのはあまりにも惜しい!そこで、下関市にノマド誘致を提案した有志と関門地域のアップデートを目指す地域のメンバーが連携し、関門地域へのノマド誘致の実現を目指して「デジタルノマド関門地域誘致実行委員会(KANMON Nomad)」を立ち上げ、スポンサー出展のためのクラウドファンディングを実施することにしました。
この委員会において、地域のメンバーの中心人物として活躍するのが(株)ARCHの橋本千嘉子さん。橋本さんは、関門地域をポテンシャルを秘めた宝の山だと語り、地域に賑わいをとりもどして子供たちがずっと住み続けたいと思える街にするために、家業から独立して自ら起業し、空き家をリノベーションしてコワーキングスペースを開設するなど、新しい取り組みを次々と始めています。海外にも活動の場を広げている橋本さんは、地域創生にかける思いをこう語っています。
「私たちは母国に居て、とても小さなフィールドでの価値観で生活していることに気付かされましたし、もっと下関市や北九州市の海峡エリアの魅力を知って遊びに来てもらえるルートになってほしい。そして、異文化交流が出来て、母国に居てもグローバルな視点で物事を捉えられる知識を分け合えたら、心も豊かになるのではないかと感じました✨
そんな中、このたび関門地域では、地域に想いを寄せる熱いメンバーが集結し、関門地域をアップデートして子供たちや若者がずっと住みたいと思える街にするために、私たち仲間はそれぞれのフィールドで空き家や空きビルを利活用したりしながら、次々と策をしかけていこうと改めて決意を共にしました!!!」
ノマドの誘致は、関門地域の活性化の新たな起爆剤となります。ノマドが関門地域に滞在すれば、長期滞在型インバウンドによる経済的な効果があるだけでなく、多様な文化との交流が地域住民の刺激となり、また、地域住民も、交通や施設等のノマド向けの環境整備の恩恵を受けることができます。さらに、ノマドはインフルエンサーでもありますので、ノマドが世界に向けて関門地域の魅力を発信することにより、ますます多くのノマドが関門地域を訪れるよい循環が発生することが期待できます。
下関市をはじめとする関係自治体からも、スポンサー出展やノマドの誘致の際の支援を約束頂いています。また、地域の関係事業者ともノマド受け入れの相談を進めており、スポンサー出展さえ実現できれば、ノマドを関門地域に誘致し受け入れる準備はできています。そして、ノマドの誘致実現の際には、応援してくださった皆さんにも交流イベントにご参加頂きたいと思います(※2)。是非一緒に関門地域の輝く未来を作っていきましょう!!
※1 RULEMAKERS DAO(https://rulemakers.io/)の地域SubDAOでは、ノマドビザの法制化や全国の首長・自治体や管轄官庁と連携した日本へのノマド誘致推進に取り組んでいます。
※2ご支援頂く内容によります。
デジタルノマド関門地域誘致実行委員会(KANMON Nomad)
発起人(順不同)
橋本 千嘉子 (株式会社ARCH)
松山 功 (株式会社ひびき精機)
貞包 みゆき (RULEMAKERS DAO)
喜多 佳子 (RULEMAKERS DAO)
設立メンバー(順不同)
山西 伸典 (関門貿易協同組合)
大山 莉奈 (北九州市立大学外国語学部英米学科)
髙本 昌宏 (ミクル株式会社 DX地域活性化事業TEAM CDXO)
遠矢 弘毅 (タンガテーブル)
岩本 成矢 (株式会社DECORATE COMPANY)
相浦 圭太 (税理士法人TAパートナーズ ZATTAZISSE)
沖野 充和 (株式会社トルビ)
迫川 春野 (H+tour)
菊池 勇太 (合同会社ポルト)
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