自己紹介
私たちは、静岡県島田市伊久美を拠点に、各地で演劇活動を行っている「アートひかり」という団体です。地域における演劇文化の裾野拡大と活性を志し、自分たちで公演を行うほか、色んなフェスティバルに参加したり、演劇まつりを企画・開催したりしながら、地域のコミュニティを渡る演劇活動を続けています。
会場はいつも、劇場に限らず、地域の元茶工場や神社仏閣、飲食店、旅館など、あらゆる場所で公演を行っています。
このプロジェクトで実現したいこと
静岡県島田市の北部、中山間地域にある伊久美は、豊かな自然に囲まれた地域です。現在は空き家も増えていますが、古い歴史では、武田軍にとっての駿河遠州支配における重要な山村として、戦乱に巻き込まれたこともありました。また、幕末期、横浜貿易にいち早く参入したのは伊久美村の茶農家たちでした。横浜港に持ち込まれたお茶は「JAPAN TEA」として、外国商館に高く評価され、国際商品として高値取引されていきます。しかし、そんな輝かしい歴史にたどり着くまでには、山の茶農家たちの取り組みと、元幕臣達の奮闘がありました。それらの史実を元に描かれた歴史小説「大井川連環の譜 近代日本茶物語」を原作とした演劇作品「JapanTea物語」を、ご当地伊久美で上演し、郷土でもあまり知られていない「お茶」の歴史、村の存続をかけた先人達の熱い「ドラマ」を、広く届けていきたい。
物語の舞台となっている伊久美地区に、今も多く残る古民家や茶部屋、そして周囲の美しい茶畑の風景と共に、あり続ける演劇を作っていきたい。そのためにも、その第1作目である「JapanTea物語」を伊久美で上演し続けていきたいです。
プロジェクト立ち上げの背景
アートひかりでは、これまで、地域の歴史・知的財産をテーマとした演劇作品を創作し、その土地ならではの会場で、上演する活動を行ってきました。そんな中、出会ったのが、島田市伊久美に残る輝かしい茶の歴史を描いた「大井川連環の譜 近代日本茶物語」(西野真 著)という歴史小説でした。
著者の西野真さんは、茶業を営む傍ら、郷土史家として各地で講演活動もされている方で、地元静岡でもあまり知られていない郷土の茶の歴史を本に残しておかなければ、という使命からこの本を出版されました。現代の慣れ親しんだ「お茶」のルーツが伊久美にあったという歴史が描かれ、また、それが小説の形式で書かれていることから、これは演劇作品にできるのではと思い立ち、創作したのが2020年の秋のことです。
上演は、島田市の隣の藤枝市で茶町という茶商が集まる地域の、伊豆石でできた蔵(石の蔵)で行いました。この蔵も、開国で港ができ、茶の輸出が盛んだった頃の遺産で、茶の倉庫として使われていた蔵でした。
その上演の時に伊久美の方が観にきてくださったのがきっかけで、翌年に伊久美での上演を計画するも、コロナ禍で中止、その次の年の2022年には台風の甚大な被害で伊久美での上演ができなくなり、茶町の元茶工場に会場変更して上演。
そんな経験を経て、ようやく2023年、伊久美で上演することができました。
公演は二日間。演出の都合上、会場が屋外の場合は、日暮に終演する時間帯で上演したいため、1日1回公演。客席数は50席なので、全部で100名ほどの観客の皆さまが駆けつけてくださいました。それ以前の上演ではコロナ禍で客席数もかなり制限していたため、もっと少ない状況でした。
まだまだ、この演劇作品を知らない人はたくさんいらっしゃいます。より多くの方々にこの演劇をお届けして、高級茶の茶産地化を成し遂げた先人達の功績や、郷土の歴史に触れてほしい。今でこそ、過疎が進み、昨年度で小学校閉校、幼稚園閉園と続いた中山間地域の伊久美ですが、そこに住む人々の熱気や緊張感は、古代から脈々と受け継がれています。そんな伊久美を知ってほしい。出会ってほしい。
地域を題材とした演劇作品の上演をきっかけに、演劇公演によって、人の往来を増やし、伊久美という地域の歴史や魅力を広く伝えていくこと。自然が豊かなだけではなく、文化芸術も伊久美の地で育てていることを知ってほしい、一緒に育てていきませんか?そんな思いで立ち上げました。
現在の準備状況
11月17日(日)に、旧 伊久美小学校で上演します。
耕す演劇プロジェクト「JapanTea物語」伊久美公演
日時:2024年11月17日(日)
午前の部 11:00開演
午後の部 14:30開演
入場料:一般2000円、学生1000円、中学生以下無料
会場:旧 島田市立伊久美小学校(〒427-0232静岡県島田市伊久美3690―1)
<あらすじ>
安政3年(1856年)、伊久美村の表の平太と二俣の平吉は、江戸茶株仲間への嘆願書を胸に、藤枝宿商人たちの元を訪れていた。駿河志太地方の煎茶は新興産地であるが、その品物の確かさは江戸の茶商にも知られる隠れた銘茶であった。やがて横浜港が開港し、国際商品として外国商館たちが競って買い求める茶へと発展していくわけだが、そうなるまでには先人たちの大きな功績があった。それは1824年の文政の茶一件に遡る・・・
原作:西野真著「大井川連環の譜 近代日本茶物語」
脚色・演出:仲田恭子
出演:加藤久美子、杉山雅紀、中村クラゲ、古市裕貴(ユニークポイント)、山田愛
音楽:のまど舎(ホリゴメミホ、紺野将敬)
照明:木村義晴
舞台監督:市川一弥
書:松竹由紀
宣伝美術:オカムラナオミ
<ご予約・お問合せ>
電話:090-4957-8736(スギヤマ)
メール:project291@gmail.com
件名に「チケット予約」、本文に「お名前・電話番号・観劇希望日時・枚数」をご記入ください。こちらからの返信を持ってご予約完了となります。
カルテットオンライン:https://www.quartet-online.net/ticket/japantea2024
◼️体験イベントとプチマルシェも同時開催
プチマルシェ(伊久美茶、クラフト作品など)
11/17(日)10:00-16:30に開催
演劇体験(無料)舞台に立ってセリフを喋ってみよう!
時間:10:00-10:30
対象:どなたでも
チンドン体験(無料)プロのチンドン屋さんと一緒に会場内を練り歩こう!
鳴り物や衣装はこちらで用意します。
時間:14:00-14:30
対象:どなたでも
協力:江連亜花里、ユニークポイント
後援:島田市、島田市教育委員会、「Japan Tea物語」伊久美実行委員会
主催:アートひかり
リターンについて
・舞台美術にお名前掲載
舞台美術に「茶箱」を使用しています。茶葉はこの木製の茶箱に入れられ、船で輸出されていました。そして茶箱には蘭字と呼ばれるラベルが貼られていました。蘭字は商標ラベルであり、絵とお茶の種類や会社名など製品情報がデザインされた版画です。この蘭字ラベルが貼られていた位置(茶箱側面)に、支援者様のお名前もしくはロゴを掲載させていただきます。
・俳優による落語を一席いたします
アートひかりの俳優 杉山雅紀が、俳優の勉強として続けている落語を出張いたします。静岡県内ご希望の場所に参ります。長野県上田市の劇場「犀の角」で毎年お正月に開催される「新春 犀の寄席」や、ライブやイベント、敬老会や老人クラブなど、色んな席で研鑽を積んでおり、ご好評いただいております。
・舞台作品の演出をします(一緒に作品を作ります)
アートひかり演出の仲田恭子が、あなたの作品の演出をいたします。上演時間が30分以内と、60分以内の2種類ございます。静岡県内のご希望の場所へと伺います。回数などはご相談させてくださいませ。
・記念グッズ(ポストカード)
蘭字ラベル風にデザインされた公演チラシをベースに、オリジナルポストカードをお届けします。
・記念写真撮影
公演終了後、舞台セット上で、出演者全員と一緒に記念撮影をしていただきます
※撮影はプロのカメラマンが行います。写真は後日データでのお渡しとなります。
スケジュール
9〜10月 広報活動
11月 公演実施、クラウドファンディング終了
12月 リターン発送
最後に
伊久美といえば、夏の川遊びが定番で、暑い季節の休日には、地区内外から多くの人々が綺麗な川に飛び込みにやってきます。そんな伊久美川と同じように、伊久美に演劇を観に行くことが定番となるような、伊久美ならではの文化芸術発信の土壌を、一緒に見つけ、耕し、育てていきませんか?
伊久美での演劇活動は、まだ始まったばかりです。過疎が進む山村地域の未来に思いを馳せ、ここにしかないコミュニティの可能性を学びながら、演劇を軸に、色んな視点を吸収しながら歩んでいきたいです。お力をお貸しください。
最新の活動報告
もっと見るクラファン終了しました!ありがとうございました!
2024/12/07 05:31 この度は、「ご当地演劇『JapanTea物語』を上演し、島田市『伊久美』を演劇で彩りたい」クラウドファンディングにご支援いただき、まことにありがとうございました。おかげさまで、11月30日をもちまして42名の方から総額396,000円のご支援をいただくことができました。ご支援と激励のメッセージに大変感謝しております。ありがとうございました!集まった支援金は、以下に使用させていただきます。・作品制作費・人件費・広報/宣伝費・リターン仕入れ費皆さまからのご支援のお気持ちに恥じないより良い活動を志し、進化していきたいと思います。今後とも応援していただけたら幸いです。ありがとうございました。アートひかり 一同 もっと見る
リターンの追加とポストカードデザイン公開
2024/11/24 19:2411月30日まで、クラファン挑戦中です。ここにきて、リターンを一つ追加しました。来年のアートひかり公演のペアご招待券です。こちら来年2025年中に行うどの公演でも、お申し込みいただけます。もしよかったらぜひ、ご支援のほどお願い申し上げます。また、今回のリターンの一つである「ポストカード」。現在制作中で、12月に入ってからポストカードを選択された皆さまにお届けする予定です。「JapanTea物語」のフライヤーデザインをモチーフに作られています。デザインはフライヤーと同じくオカムラナオミさん。届いてからのお楽しみにとも思いましたが、とっても素敵なデザインなので、ここに公開させていただきます。※サイズは、ハガキサイズ(100mm×148mm)です。色々にお使いいただけたら幸いです。 もっと見る
公演無事に終了しました
2024/11/22 17:19おかげさまで、11月17日(日)「JapanTea物語」伊久美公演、大盛況のうちに無事、終了することができました。たくさんの応援、ご支援、誠にありがとうございました。関わってくださった皆さま、気にかけてくださった皆さまに、感謝の気持ちでいっぱいです。写真が届いたらまたあらためて詳しく報告していきたいと思います。本当にありがとうございました!撮影:スギのコハル写真工房 もっと見る
コメント
もっと見る