ー今から1200年もの昔ー
天台宗延暦寺の開祖・最澄(伝教大師)が、唐(今の中国)より初めて我が国に持ち帰った一握りの〝茶の種子〟を比叡山の麓・坂本の地に植えられたのが日本茶文化のはじまりと言われています。
日吉大社の最大の祭礼「山王祭(4月13日の献茶式)」において「日吉茶園」のお茶を御旅所へ渡御した神輿4基に献じております。
4基の神輿に日吉茶園の御茶を供える
その由緒ある「日吉茶園」は、最澄が日吉の神様を崇敬していたため、この地を選んで植えられたそうで、今にいたるまで地元の人々から愛され、日本最古の茶園として大切に脈々と受け継がれて参りました。
大正11年より昭和21年まで境内製茶所で斎戒謹製した煎茶を毎年皇室へ献納していた記録がありました。
2017年には、この「日吉茶園」の貴重な穂木を茶農家ご協力の元に栽培し、約130キロの茶葉収穫に成功。最澄が伝えた幻の「日吉銘茶」として地元の茶舗で商品販売化にも成功しました。
京阪石坂線の坂本比叡山口駅に隣接する「日吉茶園」は、現在、滋賀県の県道比叡山線の拡幅事業(茶園地の半分が道路敷となるため)に伴い、
新たに南側の隣接地を購入し、門や玉垣等は解体し、茶樹を一時移植し大切に育てております。
日吉大社としましては、この文化的資産でもある「日吉茶園」を未来永劫継承していくため、今後もより一層、より多くの皆さまに周知いただけるよう再築を計画しております。
しかしながら、石垣の構築や代替地の購入等の費用は、拡幅工事の損失補償費だけでは十分にまかないきれないのが現状であります。
現下の厳しい状況の中、何とか「日吉茶園」再築を成功させる為に今回のクラウドファンディングを実施させていただくこととなりました。
趣旨をご理解の上、何卒多くの皆様の方からのご支援ご協賛を賜りたく、ここにお願い申し上げる次第であります。
この趣旨に賛同しご支援・ご協賛をいただける方々には、返礼品(リターン)として、移設後の茶園の周りを囲む朱色の玉垣にご芳名を記入させていただきます。
ぜひご支援ご協力のほど何卒よろしくお願い申し上げます。
ー日吉大社についてー
神代の昔より比叡山の麓に鎮座する日吉大社は、およそ2100年前、崇神天皇7年に創祀された、全国3800余の日吉・日枝・山王神社の総本宮です。平安京遷都の際には、この地が都の表鬼門(北東)にあたることから、都の魔除・災難除を祈る社として、また伝教大師が比叡山に延暦寺を開かれてよりは天台宗の護法神として多くの方から崇敬を受け、今日に至っています。
日吉大社境内中には、お猿さんの装飾などが多数。これは、猿が古来より神様の使いで神猿(まさる)と呼ばれ、魔除けの象徴とされてきたことに由来します。神猿は「魔去る」「勝る」に通じ、大変縁起が良いため、お猿さんが大切に扱われているのです。
また「山王」とは日吉の神様の別名で、天台宗・比叡山延暦寺の守護神としての性格を意味します。それを「山王信仰」といい、天台宗のお寺の広がりと共に日吉の神様がまつられました。こうして全国に分霊社が増えるに伴い、「日吉さんといえばお猿さん」といわれるほど、魔除けの神猿さんも広く知れ渡りました。
ー返礼品(リターン)ー
【20,000円】ご芳名入り玉垣設置(③東側、南側および西側南寄り) 限定120本
【50,000円】ご芳名入り玉垣設置(②西側北寄り) 限定35本
【100,000円】ご芳名入り玉垣設置(①正面北側(県道側)) 限定15本
※木製の玉垣につき耐用年数は約10年です。(芳名記載期間は10年となりますが、万が一、記載期間途中で天変地異や不慮の事故などの影響により破損、損壊などが発生した場合は速やかに撤去し、以後の記載は無効となります。)
ースケジュールー
2025年1月 クラウドファンディング終了
2025年2月 移設工事開始
2025年6月 移設工事完成
2025年6月 玉垣設置完了予定
ー最後にー
「滋賀が日本茶のルーツであるという歴史を広く知ってもらいたいが、誰かが残さないと消えてしまう。」
1200年もの昔、天台宗の開祖伝教大師が唐より持ち帰った茶の実。古木ではありますが、日吉茶園では今でも大切に育てられております。その文化的遺産でもある「日吉茶園」を後生に残していきたい。これが当日吉大社のお役目だと思っております。この大津市坂本の地で育まれてきた茶樹を、令和の時代に新しい形でお守りしていきたいと考えております。この計画にご賛同いただける皆様方には、是非ともご支援ご協賛を賜りますようお願い申し上げます。
令和6年11月吉日
日吉大社 宮司 森 真 吾
コメント
もっと見る