職員にスケジュールを決められるような事務的な毎日ではなく、
外の空気を吸いたい時に吸えて、歩きたい時に歩ける。
そんな「人として当たり前」の暮らしを認知症の方に届けるグループホームの経営再建のため、
皆様からご支援をいただきたく、クラウドファンディングを立ち上げました。
「将来、親の介護どうしよう…」
「認知症グループホームってどんな施設なんだろう?」
そのようなお悩み・お考えを持たれている方には、必ずお役に立てるプロジェクトになっていると考えておりますので、ぜひお読みいただけると嬉しいです!
まずは、私が「認知症の方に『ふつう』の生活を届けたい」と強く感じるようになったきっかけについてご説明させてください。
24歳の頃、大阪府立高校で学習支援サポーターとして、障がいのある生徒の食事やトイレの介助、学習サポートを行ったのが私の福祉業界への第一歩でした。
その後は、老人介護施設や障がい者福祉の事業所で事務員として経験を積んできました。
叔母や子どもの頃に親しくしてくださった方が脳性麻痺を患っていたこともあり、「障がい」が常に身近にあった人生だったと思います。
そんな生活を通じて感じたのは、障がいのある方の「個性」が社会でないがしろにされているのではないか、ということ。
例えば、以前働いていた事業所では「8時〜9時まではカラオケ」「9時〜10時まではお風呂」と言ったように、決まりきったスケジュールが毎日繰り返されており、
入居者一人ひとりの意思は全く反映されていませんでした。
「そんなの介護してもらっているのだから当たり前」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、私たち自身の生活を考えてみてください。
自分の好きな時間に食事をし、趣味を楽しみ、休みたい時に休む。
これは人として当たり前の権利です。
それに、ホームの入居者様も、それまで自分の生活があり、家族がいて、趣味もあり、性格も人それぞれ違います。
それが「お世話してもらっているのだから当たり前」という風潮の中で、
本来できたこと、考えていることがないがしろにされてしまうのは、非常に悔しいことだと思っています。
「福祉」とは、「困っていない人」が「困っている人」を「助ける」もの。
その上下関係が生まれることで、個性を無視する風潮が生まれてしまうのではないでしょうか。
私は、「福祉」という言葉が必要のない社会を目指しています。
それは、障がいの有無に関わらず、一人ひとりの個性が尊重される社会です。
そんな社会を目指して立ち上げるホームの詳細を、ここからご紹介できればと思っています。
今年の四月に事業を継承し、自分が目標としたのは「入居者様の「やりたい」を最大限に尊重する」ホームでした。
認知症を患っていない方なら当たり前のことでも、多くの施設では「危険だから」という理由で制限されてしまう。
そんな制限を取り払うことも、私たちは可能な限り実現します。
たとえば、「人と話したい」という入居者様の思いもそう。
ホームの中に閉じこもるのでなく、入居者の方が地元小学校の児童のお見送りをしたり、
施設内に併設する予定のカフェにて地域の方との交流を行うことができます。
そして、「外の空気に触れたい」という思いも。
スタッフの手によって安全を確保しつつ、買い物の付き添いから散歩まで外出の機会を増やし、四季折々の自然を楽しんでいただきます。
また、今回自分が事業継承を行うにあたって施設を大幅リニューアルし、それまで施錠されていた扉を開放し、暗かった施設内の照明を付け、カーテンを開けました。
その他にも、例えば七夕の日にノンアルコールビールと共に居酒屋のご飯メニューを提供したり、
身体能力がしっかりされた方には運動として草刈機でお庭の除草を手伝ってもらったり。
もちろん、そのような取り組みをすることで職員に過剰な労働を強いることはあってはなりません。
休みやすい環境や少しでも良い賃金の確保、1分単位の残業の支払や労働法の遵守などで手厚くサポートしつつ、
「職員が将来入所したくなる施設」を目標にしております。
職員も入居者の方も、最大限に人生を楽しめる場所であってほしい。
そのような思いを抱えて事業を継承したのですが、そこで立ちはだかったのは「資金繰り」の壁でした。
今年の4月。
先代の経営者が年齢的な問題で経営を続けるのが難しくなり、そこで自身の理想とする施設を立ち上げるために私が受け継ぐこととなりました。
余裕のある施設運営を目指してスタッフを増員し、これまで使われていなかった2ユニット目も活用するなど、様々な計画を進めていました。
しかし、私が事業を継承する前に、入居者様が複数名退所されてしまったのです。
事業を受け継いだあとに残されたのは、リニューアルにかかった費用と、2ユニット目オープンを見越して採用した余剰人員の人件費。
資金繰りがとても苦しい状況に陥ってしまったのです。
自分たちのような取り組みが業界内で広がれば、もっとグループホームでの生活を楽しめる方がこの国に増えていくはず。
しかしこのままでは、そのような理想図を描く前に倒産してしまいます。
だからこそ、皆様のご支援が必要なのです。
この施設を存続させ、さらに発展させることで、多くの入居者様の笑顔を増やすことができます。
「福祉」という言葉をなくし、認知症の方が認知症に関係なく生きられる社会を目指すために、どうかお力をお貸しいただきたいです。
いただいた資金に関しましては、
今後の施設運営における人件費や広報宣伝費用として大切に活用させていただきます。
また地域の方々との接点を増やす為の駄菓子コーナー・喫茶コーナーの設営に充てたいと考えています。
11月上旬:プロジェクトの公開
12月末:プロジェクトの終了
1月末:リターン開始
多様性を認め合うとき、 必ずそこには「困っている」人がおられます。
「誰ひとり取り残さな い」、 私たちはそれを行動に移して行きます。
(グループホームの運営の次は、訪問看護を考えています。医療と介護の垣根を越えて、困った人と助け合いたいと考えています。)
そして、複合型のデイサービスの開設をめざします。
現在、縦割りになっている、児童・障害者・ 高齢者、その他様々な生きづらさを抱える人たちの枠組みを取り払い、皆が集える新しい場を作 りたいと考えています。
それは、
・放課後児童クラブ
・児童発達支援
・放課後等デイサービス
・生活介護
・生活訓練
・就労支援
・就労移行
・通所介護
そして往診もできる外来クリニックに救急対応の病床、高齢者の 住まいや障害者の住まいが併設し、
小さな公園やドッグラン、温泉施設、カフェ、駄菓子屋、居酒屋、少し広めのイベントスペース。
その他、生きづらさを抱える全ての人たちが集える場所。
これらが一つの建物の同じ場所にあれば、きっと私が想像するよりも遙かに素晴らしい場所ができあがるでしょう。
私は縦割りになっている日本の福祉サービスを一切割ることなくインクルーシブな場所へと昇華させていきたいと考えています。
誰だって何かで困っています。
だから、困っている人同士が自然と助け合えるようなそんな「福祉」が当たり前になれば良いなと考えているのです。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
認知症は、決して誰にとっても他人事ではありませんし、その老後をどのようなものにできるか?
は今の皆さんの選択にかかっています。
お恥ずかしながら、今回「資金難」という形でプロジェクトを公開させていただきました。
しかし、今回のクラウドファンディングが成功し、グループホームの経営が上を向けば、
業界内での「認知症グループホーム」への考え方はもちろんのこと、
高齢者介護全体への考え方も変わっていくと信じています。
今回のプロジェクトを必ず成功させたいです。
よろしくお願いいたします。
有限会社煌めき
取締役社長 赤石 知己
最新の活動報告
もっと見るインスタライブを実施しました
2024/12/06 16:51去る12月2日、返礼品をご提供いただいている「ひまわり学園」様においてインスタライブをさせていただきました。私自身全く初めての経験でしたが、これからの福祉についてや私の考える福祉についてお話しをさせていただきました。これからも、様々な形で近隣の事業所様や地域の方々と交流を持って幅広く活動していければと考えております。どうぞ引き続きよろしくお願い申し上げます。 もっと見る
返礼品の紹介
2024/11/29 16:16ご支援、ご協力いただきまして誠にありがとうございます。今回は返礼品の内、刺繍小物を紹介させていただきたいと思います。この刺繍小物は「グループホーム煌めき」から徒歩10分ほどのところにある「ひまわり学園」さんで障害のある方が作られた作品になります。最初は針と糸を持つことも困難だった方も少しずつ上達され、げんざいでは写真のようにとても細かい刺繍もされるそうです。とてもかわいらしい作品に仕上がっておりますので是非、返礼品の一つとしてご検討いただければと存じます。今後ともどうぞ応援の程よろしくお願い申し上げます。 もっと見る
今週の活動報告
2024/11/22 17:45ご支援いただきまして誠にありがとうございます。あと、31日、1ヶ月ほどを残す折り返しにやって参りました。私は今週、オレンジカフェ「こすもす」様にお邪魔して参りました。町長とばったりご一緒させていただき記念写真を撮らせていただきました。地元でも様々な取り組みがあり私たちもこれらの取り組みとコラボレーションしたり、さらに広げたりできれば良いなと思いながら参加させていただきました。新しい福祉を目指して、精進して参る所存でございますので、どうぞ皆さまの熱いご支援を頂ければと存じます。どうぞよろしくお願い申し上げます。 もっと見る
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