『wiglle』ウィグレ
新たな産声を上げた、新感覚バランスゲーム。
くねくねした摩訶不思議な錯視のブロックを使ったゲームです。
スタートは、
神奈川県横浜市にある有限会社大高製作所
神奈川県相模原市にある相模女子大学との産学連携。
一つのプロダクトを生活デザイン学科の学生が考え、町工場が金型を作り具現化するプロジェクト。
結果として、とても不思議なブロックのバランスゲームが出来上がりました。
くねくねしたブロック
単純に積み上げただけですが、左右の稜線を見てください。
くねくね?
まっすぐ?
見る方向を変えるだけで、見え方が変わります。
会社紹介
改めて、有限会社大高製作所、代表取締役の大高晃洋と申します。
当社は神奈川県の横浜市都筑区で金型設計・製造業を営んでおり、今年で創業40周年を迎えました。私自身も、鉄を削って金型を作る職人として30年のキャリアになります。
金型とは、大量生産するための道具です。アルミや亜鉛合金を熱し、ドロドロに溶かして金型に流し込み、冷やして固める形にします。
たい焼きや今川焼きの型をイメージしていただければ、なんとなく雰囲気はつかめるでしょうか。
当社が製作しているのは、アルミや亜鉛合金が原材料となる『ダイカスト用の金型』です。
ダイカスト製品は高い精度で作られるのが特徴で、自動車のエンジン周りやカメラのボディなど、身の回りにある製品に幅広く使用されています。
目がだまされる!
錯視ブロックのバランスゲーム『wiggle』ウィグレの紹介
くねくねしたブロック、それがwiggle
『wiggle』ウィグレはスワヒリ語で
くねくね、という意味です。
この独特の形状を示すのに何がいいか、様々な言葉から探しに探し。
その中で、スワヒリ語のwiggleウィグレがぴったりとして命名しました。
遊び方その1:バランスゲームとして
ブロックを抜いて、上にのせていく。
それだけでもスリリング!
単純な直方体とは全く異なる、バランスとりの難しさ。
しかも動かしていく過程で、また不思議な造形に変化します。
積み方次第で目が混乱していく
遊び方2:錯視を自分で作れる!インテリアとしても
目の錯覚のことを、錯視といいます。
積み上げ方、そして見る方向を変えることで
まっすぐ?
くねくね?
摩訶不思議な自分だけのオブジェのできあがりです。
相模女子大学との産学連携
今回のwiggleウィグレは、
神奈川県横浜市にある有限会社大高製作所と、
神奈川県相模原市にある相模女子大学生活デザイン科の学生
双方が協力し、授業の一環でのプロジェクト作品として誕生しました。
最初は学生さんには工場にも足を運んでもらい、工場見学をしてもらいました。
町工場の技術で、様々な製品がどうやって生まれるのか?
その技術で何を新しく作れるのか?
企画
プロダクトデザイン
商品名
ロゴ
試作
パッケージ
ポスター
実際に遊ぶ
私も何度も学校へ足を運び、製品化に至るプロセスを一緒に築いていきました。
特に学生の皆さんでこだわったのが、このロゴだそうです。
上の画像、下線を引いてみましたが、中央の図形だけ下にズレてるの、おわかりいただけますでしょうか?
0.2ミリ、下げたそうです。
そうすることで安定して見える。と。
ほんとに?
この0.2ミリで変わってる?
もっと動かす?
いや、関係なくない?
など、疑心暗鬼になりそうなほど学生の皆さんで話し合いながら時間をかけて調整したそうです。
元の画像がくねくねしてますから、すでにそこで目の錯覚が始まっていたのか!?
なんともデザイナー泣かせですが、自分たちの直観を優先し、より完璧なものへ。
このまさに産みの苦しみは、これからの長いキャリアに大きな支えとなるのではないでしょうか。
学生から教えてもらうこともある
学生さんと一緒に活動してみて、驚いたのはその愚直な熱心さでした。
アイデアをたくさん出し、実際にできる限り試作していく。
手間も時間もかけて、全て具現化したわけです。
今の時代、生成AIも発達してきました。
パソコンのデジタル画面で判断してしまいそうなことを、あえて手作りしていく。
そうすることで、新たなインスピレーションもわくし、より良い製品に昇華するわけです。
おかげでこのモノづくりの原点を、改めて私も肌で感じることができました。
パッケージも、学生さんがが考えてくれたものが基礎になっています。
透明のパッケージだと、お店で陳列していると中身が見えてわかりやすい。
それに対して、あえて中を隠した箱にすると、開封時のワクワク感が楽しめる。
どちらが購入者にとって
楽しいか?
嬉しいか?
心が躍るか?
学校の存在意義
インターネットが普及した昨今、学校の授業もまたネットで学べるようになりました。
もはや学校は不要ではないのか?
動画だけで学べるのではないか?
そういう声も聞こえてきます。
しかし、ことモノづくりに関しては、実際に自分たちの手で製品を作り上げていくわけです。
特に今回のくねくねとしたブロックは、パソコンのCADの中で見たデジタル図面と、実際に鋳造したものとではそのインパクトは全く違います。
なにしろパソコンの中のCAD図ではバランスが崩れて倒れる、なんてことはありませんから。
リアルな現場だからこそ発見した、錯視
このブロックも、最初はただのバランスゲームだけを想定していました。
しかし、この不思議な形はもっとまだ何か秘めている。
いったいそれは何だ?
何が不思議なんだ?
しばらくみんなで遊び続けて、ディスカッションして気が付いたのが
「見る方向によって、形が変わってみえるよね?」
目の錯覚。
そう、『錯視』の発見でした。
これこそ、リアルな現場だからこそ誕生することができたのだと思います。
生成AIでは誕生することはなかったと思います。
こういったことを、授業とはいえ販売できるレベルまできちんと昇華させていく。
新たなインターンシップの形として、この実践形式はとても意義深いものになったと思います。
遊び方、無限大。
このwiggleウィグレという名前。
そして『遊び方、無限大。』
このキャッチコピーもまた、全て学生さんが考えてくれました。
目的は授業、学生さんの勉強のために。
私はそこにはできるだけ口を挟まず、ただ金型と鋳造の具現化の方を担当するようにしました。
この自由な環境の中でできた、新しいwiggle。
きっと皆様の五感も刺激され、今までにない新しい驚きと感動を与えてくれると信じています。
ご支援いただいた資金の使い道
・キャンプファイヤーへの支払い手数料
・リターン品の製作費
・送料
・今後の新たな製品の開発費
・産学連携の支援
製品情報・仕様
内容物
・ブロック1ヶサイズ
13×22×52mm
・パッケージサイズ
55×55×120mm
・1パッケージ3×9段
27本入
(メッキあり19本、メッキなし8本)
・素材
アルミ合金(表面ニッケルメッキ)
商品不良・誤送による返品、交換
商品の品質には万全を期しておりますが、以下のような場合速やかに連絡をお願いします。
・商品の破損など明らかな品質上問題のある初期不良品
・種類の異なる製品の誤送早急に返品・交換の対応をさせていただきます。
FAQ
Q:ダイカストって何ですか?
A:鋳造方法の一つです。そもそも鋳造とは、金属を溶かして固めることです。そのうち、機械の力で溶かした金属を水鉄砲のように高速で金型内部に打ち込む方法を、ダイカストと呼びます。幅広い工業製品で使用されており、主に車や精密機器の部品などで使用されます。英語でdaicast。ダイキャストも同じ意味です。
Q:錆びますか?
A:メッキ品は当然錆に強いですが、アルミ合金の素地のものはやや錆びます。濡れた手で触ったり、湿気の多いところには置かないでください。錆びると白錆と呼ばれ、白い粉がふいたようになります。もし錆びた場合は、紙やすりなどで簡単に除去できます。そしてこれを防ぐために、通常のものはピカピカにメッキをしてあります。今回はメッキあり・なしを混ぜることで、作品としての見栄えを出す演出としています。
Q:廃棄する場合は?
A:一般的な金属ゴミとして処分できます(ミニカーなどと同じです)。お住まいの自治体の処分方法に従ってください。回収後は、精錬工場で鉄やアルミなどと分別され、リサイクル原料となります。
<募集方式について>本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。
利用者さまの声
ここで、モニターとして先にご協力いただいた方々のお声を一部紹介します。
子ども小2、母
何これ?
最初は子どもだけでなく、大人も最初はどう遊べばいいかわからず。
でもブロックとして積み上げだすと、すぐ斜めになって工夫が必要で、それを見つけるのが面白い!
20代男性
いや、これそもそも普通にまっすぐ積めない。どうやるの!?
40代男性
斜めになってると荷重バランスをとりにくく、けっこう考えないとならない
さいごに
日本は、高い技術を持つさまざまな製造業が集まる、数少ない国のひとつです。それぞれの業界がこのままものづくりの力をなくすことなく未来に繋ぎ、さらに発展させるためどうすればよいか考えたとき“子どもたちに目を向けること”が一つの答えになると思いました。
私自身、『メイドインつづき』という横浜市都筑区のものづくり企業が集まった団体に参加しています。そこで、各工場から出た、余ったネジやゴムの廃材などを配って自宅でものづくりを楽しんでもらう“おうちでものづくり”というイベントを毎年行っています。
はじめは不思議そうにしている子どもたちも、私が試しに作ったものを見せると目を輝かせるんですね。
将来、もしかしたらこの子どもたちがものづくりに興味をもち、未来の製造業を担ってくれるかもしれない。その道筋を作りたい。
そう想いをながら小中学校への出張授業、そして今回の大学での産学連携授業など続けてまいりました。
多くの想いがこめられています。
錯視の入った、本当に摩訶不思議なバランスゲームです。
ぜひwiggleウィグレを手に取って、五感を刺激し、遊び方無限大を味わってみてください!
有限会社 大高製作所
代表取締役 大高晃洋
最新の活動報告
もっと見るクラファン終了、ご支援御礼と発送について
2024/12/19 15:59くねくね錯視ブロック【wiggle】ウィグレ今回のクラウドファンディング挑戦、終了となりました!温かいご支援を頂きました55人もの皆様、改めて深く御礼申し上げます。目の錯覚、この錯視という一般的には普段あまり聞き慣れないテーマの商品。この未知なるものに対して決して安くはない金額、本当にありがたく思います。さて、今後の気になる発送ですが・・・実は予想外に苦戦しております。と申しますのも、先月私がおもいっきり体調を崩し、数日は完全に寝込み回復も遅々として進まなかったため、全く業務が回らない事態になっていました。その煽りで、色々と後方へ日程がずれてしまったのです。現状として、まず鋳造は全数終わりました。そして次工程として一つ一つ、手作業でバリの除去などを行っています。実はこれを機械で行うと、やはりどうしても納得できる品質にならず。手で触るバランスゲームですから、手触りはかなり重要です。そして一部はメッキ処理へ進んでます。が、全数の約1500個。年内にはお届けしたく動いてきたのですが、ちょっと厳しい事態になってしまいました。それも私の体調管理が行き届かなかったことが要因です。誠に申し訳ございません。ただその代わり、一つ一つ職人が心を込めて仕上げをしております。今しばらくお待ちください。よろしくお願いいたします。 大高 もっと見る
【wiggle】ウィグレクラファン、本日最終日!
2024/12/08 12:49くねくね錯視ブロック【wiggle】ウィグレ応援頂いてる方々、ありがとうございます!お陰様で、50人以上の方々にご支援いただいております。こんなにくねくねしたブロックでのバランスゲーム。全く未知なバランスゲームですが、それでも応援していただいた方には感謝しかありません。そして、今回のクラファンも本日が最終日となりました。まだ応援を悩んでいる方。そしてもし周囲の方に興味ありそうな方がいらっしゃいましたら、ぜひ伝えてあげてください。遊んでる様子はこのようになります。こちらはイベントで初めて触れて遊んでいただいたお子様を撮影させていただきました。一筋縄ではいかない雰囲気、伝わるでしょうか!? もっと見る
製作において苦労したところ
2024/11/21 15:33最近はすっかり寒くなってまいりました。皆様はお体の調子はいかがでしょうか?最近の私は喉をやられてしまい、治ってきたかな?と思ったらまたぶり返して咳が止まらない、という悪循環が一ヶ月近く続いております。体調管理は大事ですよね、皆様もお気を付けください。さて!体調管理も苦労しますが、今回は製作において苦労した話をしたいと思います。【wiggle】ウィグレ。最初は学生さんが書いた図面からスタートしました。相手部品があるわけでもなく、同じものを組上げるだけ。ですが、手触りの感触はいいか?変にカドばるところは無いか?仕上げは大変にならないか?微々たる部分であっても、一つ一つ確認して図面を仕上げました。実はこの仕上げ工程まで想像して考えるのがとても大事になります。一つ一つは大きく手間がかからないにしても、たくさん数を作り合わされば、その作業は膨大になります。金型は、その大元です。これからスタートします。これくらいならたいしたことないよ!と思っても、そこは妥協せずにできるだけ手間のかからないようにする必要があるわけなんです。その代表として、給湯を流し込むゲートの位置などはその重要ポイントだったりします。また、今回の製品はブロック状の塊です。通常、ダイカストはケース形状などで、もっと薄肉で構成されます。肉厚部に関しては「肉盗み」と呼ぶのですが、その肉盗みでごそっと補助的な形状で基本的には無くすようにします。でも今回は肉盗みをしてしまうと、ブロックとしてデザインの面白味が欠けます。なので肉盗みをせずこってりとした塊に。ですがそれはそれで、今度は冷えるまで時間がかかり鋳造のショットサイクルが長くなります。今回はそういう普段はやらない形状だったため離型性なども含め、何気にいつもと異なる難易度になりました。ですが、鋳造屋さんにも助けてもらい、なんとかその苦難を乗り越えることができました。本当にありがたいです。今でも新型で、初めて製品を鋳造する時はドキドキなんです。無事に鋳造できた時は本当にホッとします。そしてバリ取りなども、一つ一つ丁寧に手作業で行っています。機械化してしまうと、どうしてもカドばった部分が出てしまいます。手作業だからこそ、全品検査状態となり、一つ一つのブロックを手に持った時に違和感なく受け入れていただけるのです。そういう細かいところまで気を回すかどうがが、今なお職人技として必要とされる部分ではないでしょうか。ダイカスト業界では当たり前のことではあります。が、そうやって一つ一つ大切に魂をこめています。機械で大量生産するだけとか、そんな生易しいものではないのです。お手元に届いた際には、そのあたりの事をなんとなくでも想像していただくと作り手として嬉しく思います。大高 もっと見る
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