少子化が国の問題となっている今、生活習慣の変化や、女性の社会貢献の進展により、妊娠・出産年齢の高齢化が加速する一方で、
不妊治療件数も増加しています。
体外受精などの生殖補助医療(ART)の治療件数も増加しておりART治療全体の40%以上が40歳以上というデータが出ています。
妊娠したものの流産、死産を3回以上繰り返す状態を「不育症」といいますが、
不育症についてはまだ分かっていないことが多く、検査を行っても約半数は原因が特定できないとされます。
そんな中、我々はまず不妊で悩む女性の子宮内フローラに、
何らかの問題がある方が一定数いることを専門の先生方との知見で見出しました。
また、お腹に宿った胎児が3ヶ月前後で亡くなってしまう不育症のケースについても、
一定数は同じく子宮内フローラが起因しているようで、
その細菌バランスについても、不育症の専門医と現在進行形でサンプルデータを集めているところです。
不妊症と子宮内フローラに関する研究はすでに開始しております。
今回は、まだ誰も行っていない『不育症と子宮内フローラ』の関連性についての治験をこれから進めていきたいと考えております。
従来の細菌培養とは違い、「次世代シーケンサー」という最先端の遺伝子検査を利用して細菌を調べることで、
培養検査では見つからなかった新しい菌種を数多く発見することができます。
その事によって迅速かつ正確に、正常な子宮内フローラを形成することが可能になります。
実際、昨今の研究で、子宮内フローラ(子宮内の細菌叢)の状態が、妊娠、出産に影響を与えることがわかってきました。
しかしながら子宮内フローラ検査については、まだ認知度が低くその重要性については理解されていないのが現状です。
子宮内フローラ検査は、不妊症・不育症に悩む方はもちろん、
将来子どもを授かりたいと願う全ての女性にとって、実際に喜んで頂ける検査です。
これから治療を始めようか悩んでいる方…そんな方の心の支えになるものを届けたいと思っています。
妊娠〜出産まで十月十日を無事に迎えられるよう根本的な体づくりのお手伝いをしたいと考えております。
ページをご覧いただきありがとうございます。
はじめまして、川角修司と申します。2020年新型コロナのPCR検査を国民の皆様に提供させていただいた会社を管理運営しております。
現在は、私のお世話になっている研究所でデータ解析を行なっております。
国を挙げての少子化対策というキーワードは以前から出ておりますが、具体的には何も進んでいないのでは?と疑問に思っておりました。
新型コロナの検査も落ち着き始めた頃、不育症治療で有名なふじたクリニックの藤田医師と電話でお話しをする中、お呼び出しを頂きました。
以前より、不育症の患者様を診る中で、子宮内フローラの関与が気になっていたとのことで、
産婦人科学会にて発表されたデータを見せてくださいました。
早速、私のお世話になっている研究所へサンプルデータを送っていただき臨床との関連性の研究を開始しました。
藤田医師からは、是非、本格的にラボを立ち上げて欲しいとのご要望があり、
その熱意に応えるためこのプロジェクトを立ち上げました。
子宮内フローラの状態が妊娠・出産に関係していることは、医学的にも証明されています。昨今の研究では、
子宮内の環境(子宮内フローラ)が着床に適した環境なのかどうかを調べることが大切なのではないか、
といった新たな不妊治療の可能性が出てきています。
そしてその鍵となるのが近年発見された、
子宮や腟内に存在する菌の環境(フローラ)なのです。
不妊の原因は様々ですが、例として慢性子宮内膜炎は不妊や流産の原因の一つとされています。
不妊症患者さんの2.8〜39%、反復着床不全の方は30〜60%に慢性子宮内膜炎を認めるといわれています。
慢性子宮内膜炎は自覚症状が乏しくその原因となる細菌によって子宮内フローラの乱れを引き起こし、
気づかないうちに不妊や流産の要因になっているということも珍しくありません。
今までは無菌だと考えられていた子宮内にも細菌が存在する事が明らかとなりました。
子宮内フローラ検査は、子宮内または腟内におけるラクトバチルス属菌の割合及び、
悪玉菌の有無や割合を調べる検査です。
ラクトバチルス属菌は、腟や子宮内で糖を分解し乳酸を産生し、
生殖器内を弱酸性に保ち、悪玉菌の増殖を抑える働きをします。
善玉乳酸菌であるラクトバチルス属菌が子宮内に存在する菌の90%以上の割合を占めている方では、
着床率・妊娠率・妊娠継続率・出産率が高くなるということがわかってきました。
子宮内フローラ検査を行い、子宮内環境を整えることで、受精卵の着床がうまくいかない、
育たないといったケースにおいて高確率で解消することが可能になります。
【コメント】
私は昭和57年大阪府立母子センター設立以来、母性内科医として働いてきました。
そこで原因がわからず妊娠20週半ばで3回も死産となる母親に出会ったのが不育症について取り組み始めるきっかけでした。
内科医ですから何か原因があるはずなのでまず胎盤を調べることから始め多発した胎盤梗塞を見てヘパリン療法を考えました。
当時では妊娠中に出血傾向のあるヘパリンを使うことはまず考えられないことでした。現在では保険適応となっています。
また抗リン脂質抗体をわが国で初めて報告し、この疾患にも抗凝固療法が奏功することを報告しました。
当時わが国では初めてできた周産期センターが大阪府立母子センター(旧大阪府立母子保健総合医療センター)でした。
入院患者さんの多くを占めたのが切迫早産でした。その時に気づいたのが膣内での善玉菌であるラクトバチルスの存在でした。
いまでは当たり前になっていますが善玉菌がいなくて悪玉菌がいることが早産の原因になっていることに気づきました。
私は平成20年大阪府立母子センターを退職し、現在開業して不育症の患者様と向き合っています。
初期流産を繰り返す患者様も同じように善玉菌がいなくて悪玉菌がいることで流産しその膣内細菌叢を改善することで赤ちゃんを授かることに気づきました。
現在、膣内細菌叢を見る手段としては培養検査のみですが、
この度、いくつかの被験者において膣内フローラを次世代シーケンサーで測定したところ解ったことが数多く在ります。
まず検査の迅速性について、培養検査では結果が出るのに5〜6日、次世代シーケンサーでは2〜3日で膣炎だけでなくいろいろな細菌感染症に対応できます。
そのことで抗生物質の選択、変更も迅速になります。
培養検査とは違い、次世代シーケンサーでは、菌種名が正確となり菌種の占める割合も把握できます。
培養では善玉菌と思っていたラクトバチルスが時として、ラクトバチルス・イナーズ(悪玉っぽい)であったことなどいろいろです。
子宮内フローラは今では不妊症の一つの原因であることは確定しています。おそらく子宮内フローラと膣内フローラは大差ないと思います。
そのような報告もあります。
私は初期流産、不妊症など結構身近にある女性特有の疾患の原因が膣内細菌フローラにあるのではないかと考えています。
初期流産、不妊症、切迫早産だけでなく女性特有の疾患(子宮頸がん、子宮内膜症、子宮筋腫、腺筋症など)との関連も少しずつ報告されています。
この膣内フローラを調べる次世代シーケンサーが広まればおそらく上記に示した女性特有の疾患の予防策になると思います。
https://www.fujita-clinic.info/
子宮内フローラを整えることは、妊娠してから健康な赤ちゃんを出産するための重要なテーマだと考えています。
十月十日お腹の中で大切に育て、無事に出産するためには、赤ちゃんが育つ子宮内環境をいかに良くするかが大切です。
子宮内フローラを整えることは、不妊症や不育症など様々な問題が解決できることがわかってきています。
子どもを授かりたいと願う方が、妊娠前から準備を始めるように不育症においても子宮内環境を良くするための準備や治療が必要です。
不育症は不妊症に比べて圧倒的に情報が少ないため、本プロジェクトをきっかけに、
不育症に対する世の中の理解も深まることを願っています。
子宮内フローラ検査について広く知っていただき生殖医療の可能性を広げ、少子化改善の未来を切り開く一助となることを目指しています。
皆様の温かいご支援をどうぞよろしくお願いいたします。
川角 修司
島根県出身 1965年生まれ
今回のプロジェクトを推進する川角修司と申します。
2020年新型コロナのPCR検査を国民の皆様に提供させていただいた会社を管理運営しております。現在は、この会社の研究所でデータ解析を行なっております。
※不育症の専門医藤田富雄先生と協働しているプロジェクトになります。
子宮内フローラの検査で問題が見つかったケースに対する治療をはじめ、
これまでに着床が上手くいかなかった方々への、カウンセリングや今後の進め方のアドバイスなどを専門に行うクリニックを立ち上げる予定です。
※ラボの設置場所:ダイバーシティ東京オフィスタワー
✅遺伝子検査室の設備費:3月中旬予定
✅検査機器の購入:5月予定
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