自己紹介
私は、ソフトウェア開発の分野で25年以上の経験を持つエンジニアです。これまでに、OA(オフィスオートメーション)、FA(ファクトリーオートメーション)、データマイニングといった多岐にわたる分野での開発に従事してきました。技術的なスキルの深さだけでなく、プロジェクトマネジメントにも注力し、2名から40名規模のチームでリーダーを務めた経験があります。チーム全体の力を引き出しながら、クライアントのニーズに応えるソフトウェアを提供してきました。私の強みは、プロジェクトの進行管理やメンバー間のコミュニケーションを円滑にし、チームが一体となって高品質な成果を上げる環境を作ることです。多くの業界における経験を活かし、今後も新しい挑戦を続けていきたいと考えています。
このプロジェクトで実現したいこと
「5V2Aを卒業したい」と感じている方、特にマイコンを使用してパソコンの周辺機器や検査装置を開発している技術者の皆様にとって、USB Power Delivery(PD)の導入は、デバイス性能の大幅な向上を実現する重要なステップです。従来のUSB標準である5V2A(10W)の供給は、多くのシンプルなデバイスには十分ですが、より複雑な機能を持つ周辺機器や、精密な制御が必要な検査装置を開発する場合には限界があります。特に、複数のセンサーや高負荷のモーターを制御するような装置、あるいは高速かつ高精度のデータ処理を行う周辺機器では、電力不足がボトルネックとなり、十分な性能を発揮できないことがあります。
プロジェクト立ち上げの背景
USB PDは、こうした問題を解決するために設計された次世代の電力供給規格であり、最大100Wの電力を供給することが可能です。さらに、PDは電圧(5V、9V、12V、20V)や電流をデバイスの要求に応じて動的に調整する機能を備えており、これによりさまざまな種類のデバイスに最適な電力を提供します。これまで5V2Aでの電力制約でデバイスのパフォーマンスが制限されていた場合、PDを採用することでその制約を取り払い、より強力で高機能なデバイスを開発することが可能になります。
たとえば、検査装置の開発においては、PDによる高出力を活用することで、複数の高精度センサーを同時に駆動させたり、モーターやアクチュエータを安定して制御することができ、複雑な試験や分析作業を正確かつ迅速に実行できます。これにより、従来のUSB電力供給に比べて高性能で信頼性の高いシステムを実現することができるでしょう。さらに、周辺機器の分野では、外部電源を必要とする大電力デバイスでも、USBケーブル1本で十分な電力供給が可能になるため、設計の簡略化やユーザーの利便性向上に大きく寄与します。
また、データ通信と電力供給を一本のケーブルで行えることもPDの大きな魅力です。これにより、接続がシンプルになり、パソコンとのやりとりが効率化されるだけでなく、複数のケーブルを管理する手間が省け、配線がすっきりします。特に、ラボや開発現場などで多くの機器を扱う場合、ケーブルの煩雑さが作業効率に悪影響を及ぼすことがあるため、こうした配線の簡素化は非常に大きなメリットとなります。
さらに、PDのもう一つの利点は、将来的な拡張性に優れている点です。デバイスや周辺機器がますます高度化する中、電力要求も増加していますが、PDは最大100Wという十分な余裕を持つため、今後の新しいデバイスにも対応可能です。これにより、現在のシステムにUSB PDを組み込むことで、将来的な拡張にも柔軟に対応でき、投資価値が高まります。
現在の準備状況
現在、プロトタイプの作成が完了し、製品の基本機能が実証されました。このデバイスは、従来使用してきたマイコンをそのまま活用できる設計となっており、開発者が慣れた環境を維持しながら、最新の技術を取り入れることが可能です。PD(Power Delivery)対応のACアダプタを使用することで、高出力の電力を供給しつつ、パソコンとの通信も同時に行えます。さらに、PD対応のパソコンに搭載されているType-Cポートを利用すれば、1本のケーブルで電力供給と通信の両方を実現できます。この設計により、配線をシンプルにし、効率的なデバイス運用が可能です。今後は、このプロトタイプをベースに、製品化に向けた資金調達を行いたいと考えています。資金は、生産費用、紹介コンテンツ、管理費に充て、製品化に向けた最終ステップを踏み出す予定です。
1.本商品のメーカー情報
・製造国:日本
・事業者名:TANI-Lab 代表 谷口祐二
2.商品概要について
・商品サイズ/重量:46mm×53mm×11mm/25g
(ケーブルコネクタを除く本体のみのサイズ及び重量)
・デザイン:
・素材:PCB基板、コネクタ:プラスチック、ケース:SLA(Resin)
・使用方法:
製品取扱説明書
はじめに
この製品は、既存のマイコンにUSB Power Delivery(PD)の機能を追加する目的で設計されています。使い慣れたマイコン環境で、最新のPD機能を活用し、より多くの電力供給と柔軟な通信が可能になります。本製品のコネクタや使用方法について、以下の説明をご覧ください。
1. 製品の特徴
PD対応:ACアダプタまたはパソコンのPD対応Type-Cポートから電力を供給できます。
柔軟な通信切り替え:自動で通信相手を切り替える機能を搭載し、複数の通信パターンに対応。
マルチ電力供給:J3およびJ4コネクタにそれぞれ異なる出力を提供し、様々な機器に対応可能。
2. コネクタ説明
2.1 コネクタJ1
用途:PD対応のACアダプタまたはパソコンに接続して電力を取得します。
接続方法:USB Type-Cケーブルを用いて、PD対応のACアダプタまたはパソコンのPDポートに接続してください。
機能:このコネクタは電力供給およびUSB通信を行います。ただし、J2に接続がない場合のみ通信を行います。PDプロトコルにより供給元より最大電圧を受電するようにします。
2.2 コネクタJ2
用途:マイコンと異なるデバイスとの通信に使用します。J1が接続されていても、J2を接続すると自動的に通信がJ2に切り替わります。
接続方法:USBケーブルを使用して通信したいデバイスに接続してください。
2.3 コネクタJ3
用途:マイコンなどの機器を接続します。
電力供給:PDの出力に関係なく、5V/1.8Aの定格電力が供給されます。
接続方法:マイコンのUSBポートに接続してください。
2.4 コネクタJ4
用途:J1から供給されたPDパワーを活用して、高電力が必要なデバイスに接続します。
構成:J4には「+」端子が3つ、「-」端子が3つ用意されています。各端子は定格3Aの電流に対応しています。コネクタはロックタイプです。一度接続すると抜けなくなります。
接続方法:「+」と「-」の端子を使用して、電力が必要なデバイスに接続してください。
3. 通信の仕組み
J2に接続がない場合、通信は自動的にJ1を通じて行われます。
J2に接続がある場合、通信は自動的にJ2に切り替わり、J1を通した通信は無効になります。
J1が接続されていない場合、J2は未接続状態となります。
4. 使用上の注意
各コネクタを接続する際は、正しい方向で接続してください。
J4の端子には、定格を超える電流を流さないよう注意してください。各端子の定格電流は2Aです。
5V出力の供給はJ3を通じて行われますが、1.8Aを超えた負荷をかけるとデバイスの保護機能が作動する場合がありますので、出力の範囲内でご使用ください。
本製品は入力5A未満でご使用ください。
J2のMicroUSBコネクタとJ1のType-Cコネクタは絶縁されていませんので、同じ基準電位の状態でご使用ください。
J3のType-CコネクタとJ4の6PINは基準電圧が同じで絶縁されていません。
以上が本製品の取扱説明書となります。ご不明な点がございましたら、DMでお問い合わせください。
TANI-Labから出荷されている商品についての重要なお知らせが最初の投稿に記載されていますのでよく読んで理解してご利用ください。
・取扱説明書の有無:電子文章のみあり(日本語のみ)
・保証の有無:あり
・保証の適用条件:
・製造上の欠陥や初期不良に対する保証。
・自然故障や誤った使用による損傷は対象外。
・改造や不正な修理が行われた場合は保証対象外。
・保証期間:製造より1年
・保証範囲:交換、修理、または返金(購入後1か月以内)のいずれか。
リターンについて
クラウドファンディングにおけるリターンは、製品の購入という形でご提供いたします。
※出力用コネクタ(Molex 5264-06)1個及び圧着端子部品(Molex 5263PBTL)6個が付属しています。ケーブルは付属していません。
製品は、材料の確保および製造が完了次第、順次納品いたします。早期購入特典をご利用いただくことで、大幅な割引価格で高性能な製品を手に入れるチャンスです。ご支援をお待ちしております。
スケジュール
2024年11月末 クラウドファンディング終了
2024年 同月 部品調達及び製造開始
2025年 1月~ 随時発送
部品の調達はメーカー在庫状況により10~30週待ちとなる場合があります。納期は目安となりますので予めご了承ください。
最後に
USB Power Deliveryは、従来のUSB規格の利便性と互換性を保ちながら、より高出力で効率的な電力供給を可能にする技術です。5V2Aという制約を超え、より大規模なプロジェクトや高性能なデバイスの開発を実現したい方にとって、PDは不可欠な技術となるでしょう。パソコン周辺機器や検査装置の開発において、より高いパフォーマンスと柔軟性を求める技術者の皆様は、ぜひUSB PDの導入を検討してみてください。これにより、次のステップへ進むための強力な基盤が築かれ、より洗練されたデバイスやシステムの構築が可能になります。
※このページで掲載中の情報はプロトタイプの情報であり、本製品となった際には異なる可能性がございます。詳しくは以下の製品のブログページでご確認下さい。
最新の活動報告
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2024/11/07 13:44TLP-A100の紹介動画としてシナリオ風に作成しyoutubeで公開しました。動画の内容は不安定なマイコン環境に困っているミカさんにタニ―さんがTLP-A100を薦めて、問題が解決したという架空のシナリオです。 もっと見る
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2024/10/28 12:00実際に100Wを電子負荷で消費させている状態です。安全の為ヒューズが搭載されているので、ヒューズ自体の発熱は確認できますが、回路基板にはまったく影響がありませんでした。このガジェット実際計ってみても価格のわりに結構性格なので驚きました。実際100W流した際の状態です。この100W流れている状態でMCU用に用意した5Vの出力はまったくもって影響を受けない状態でした。流石に100Wと0WをON/OFF繰り返すと影響がでますが、実用域にあると思います。 もっと見る
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