2024年11月、奄美大島・名瀬の商店街の中心地に、新たな施設がオープンしました。
名前は「UNION(ユニオン)」。飲・食・音の"融合"をテーマとする、3人の奄美大島出身者が"団結"して生まれた複合施設です。
しかし、まだまだ未完成。ここが目指すところは『奄美の「再活性化」のきっかけとなる新しい文化創造の発信地』。そのため、こちらをご覧の皆さんからのお力添えをいただきたく、クラウドファンディングにチャレンジします。
はじめに:自己紹介とプロジェクト概要
はじめまして!私は、鹿児島県・奄美大島の黒糖焼酎専門店「酒屋まえかわ」2代目の前川健悟(まえかわ・けんご)と申します。
私は、6年前に故郷の奄美大島に戻り、家業である酒屋の仕事を始めました。
当初は、お酒の造りもまったく分からない状態。しかし、奄美群島に26ある蔵元を巡りながら、製造工程や各酒蔵さんの特徴などを知っていくうちに、どんどん黒糖焼酎に心惹かれていきました。
奄美群島(奄美大島・喜界島・徳之島・沖永良部島・与論島)と各島の黒糖焼酎
そして、もうひとつ、奄美大島に戻ったあと、家業と同じくらい力を入れていることがあります。
野外イベント(アイリーアイルアマミ)の様子それはイベントの企画・運営です。音楽が好きなこともあり、酒屋として働くかたわら、 お酒と音楽のイベントを主催したり、島内でのさまざまな地域イベントに携わらせていただいたりしています。
お酒と音楽が交わる時間を過ごしているうち、「地元に貢献したい」という大学在学中から胸の内にあった漠然とした思いが、今では「黒糖焼酎を通して奄美の魅力を広めたい」と「エンターテインメントで地域に活気を生み出したい」という2つの決意として固まりました。
しかし、そうした想いとは裏腹に、商店街の閉店や若い世代の「黒糖焼酎離れ」は進む一方。そんな中、「名瀬の商店街の物件を使ってなにかやってみないか」という話が飛び込んできました。
商店街の中心地にあるその物件
本プロジェクトでは、奄美の仲間たちとともにそれぞれの得意を活かし、「飲・食・音」をテーマとした複合施設を開業。そして、今も奄美各地に残る共同売店(※)の令和版として、奄美の「再活性化」のきっかけとなる新しい文化創造の発信地を目指そう!というものです。
※奄美・沖縄でみられる相互扶助の仕組みを持った地域のお店
オープンに向けて準備が進む「UNION」
施設の名前は、地元有志との3人で、「個々は小さくともユニークな個性が寄り添えば唯一無二の価値を生み出せる 」という想いを込めて、”結合・融合・団結”を意味する「UNION(ユニオン)」と名付けました。
クラウドファンディングに挑む目的は、このプロジェクトを、私たちとつながりのある島内外の方々をはじめとして、たくさんの方に知っていただくこと。そして、「UNION」が理想の形に近づくための設備の資金集めとなります。
奄美の商店街の再活性化に、皆さまのお力をお貸しください。
どうぞよろしくお願いいたします。
背景とメンバー:黒糖焼酎と商店街の再活性化へ
舞台となる名瀬の商店街は、通称「なぜまち商店街」と呼ばれています。
もともとは戦後の混乱期に、住民が暮らす上で必要なものを安定的に供給するために結成されたエリアです。その”共助”の精神は今もなお強く、全国チェーン店はほぼなく、個人経営店が中心。レトロ感が漂う町並みに、島内外に根強いファンがいます。
しかし、全国の商店街と同様に、高齢化や後継者不足などで閉店を余儀なくされる店舗も年々多くなってきているのもまた事実です。
私は、商店街からすぐ近くの幼稚園に通っていた生粋の地元っ子。人々が顔を合わせ、営みを続ける商店街ならではの「活気」が、じわじわとながら、確かに失われつつあることに寂しさを感じています。
この現状は、黒糖焼酎も例外ではありません。黒糖焼酎は、その名の通り「黒糖」を原料に造られる焼酎であり、奄美群島でのみ製造が許可されているお酒です。
多種多様な黒糖焼酎が並ぶ酒屋まえかわの商品棚
しかし、酒類の多様化の影響もあり、若い世代の「黒糖焼酎離れ」が進んでいることを実感しています。この流れがこのまま加速してしまうと、奄美が誇る黒糖焼酎という文化の未来も、決して明るいとは言えません。
地域の歴史として根付く商店街と、奄美群島の文化である黒糖焼酎。
この2つを次世代につなげるためにはどうしたらよいのか?
そこで共同売店の文化をコンセプトに取り入れ、地元有志で、私と同じく飲み物に関心が高い明山くんと、イタリアンシェフの園田さんの2人といっしょに、多世代の人が行き交うなぜまち商店街の「再活性化」のきっかけとするべく 、「飲・食・音」をテーマとした新しい文化創造の発信地「UNION」 を立ち上げることを決意したのです。
明山 優作(あきやま・ゆうさく)
経歴 :奄美大島出身。 UNION共同代表/グラフィックデザイナー。
コメント:「UNION」のデザイン全般を担当する明山優作です。前川くんとは、一昨年、酒屋まえかわで始まった角打ち営業でお客さんとして訪れた際に初めて知り合いました。たまたま学年が同じということや、趣味である全国の酒屋巡りというマニアックな話で盛り上がり、意気投合したことを覚えています。UNIONでは、ノンアルコール飲料の商品開発経験やデザインスキルを活かし、新しい"飲む体験"と"空間作り"を探求したいと思います。
園田 洋平(そのだ・ようへい)
経歴 :奄美大島出身。ナチュールスタイルソノダ/園田商店代表。
コメント:奄美大島のイタリアンレストラン「ナチュールスタイルソノダ」のオーナーシェフ園田洋平です。昨年、商店街にある本物件で何かできないかと考えていたところ 、同タイミングで前川くんも同じことを考えていたことを知り、「共同売店」の文化をコンセプトに取り入れた本プロジェクトがスタートしました。今回、かつて祖父母が営んでいた「園田商店」を、"食のセレクトショップ"としてよみがえらせたいと思います。
取り組み:奄美の中心地に「飲・食・音」を楽しむ令和の共同売店をつくる
「UNION(ユニオン)」の場所は、なぜまち商店街の中心地にあるガラス張りの建物です。ここは以前、黒糖焼酎メーカー「西平酒造株式会社」さんのアンテナショップ「KANA du NISHIHIRA(カナドニシヒラ)」がありました。
カナドニシヒラ
私たちは、カナドニシヒラさんの洗練された空間を踏襲しつつ、新しさも共存する空間へとリニューアルすることにしました。
設備や什器などを揃えて「UNION」として生まれ変わった様子
「UNION」で掲げるテーマは、次の3つです。
1)奄美群島の文化の「黒糖焼酎」と、地域の歴史を感じる「商店街」を、再活性(発信)する。
2)観光で訪れた人と地元の人との情報交換や交流が生まれる場をつくり、町のにぎわいにつなげる。
3)黒糖焼酎だけでなく、さまざまな飲み物や料理、音楽や空間といった体験そのものをアップデートする。
飲食店という枠にとらわれず、リカーショップや食のセレクトショップ、イベントスペースとしての機能性も果たす地域に寄り添った複合施設をつくることで、以下のような楽しみ方が日常的にできる場所にしていきたいと思っています。
・サクッと一杯、気に入ったらボトル買い、ついでに食事も叶えてくれる立ち飲みスタンドで、地域住民や旅行者同士が交流できる場として。
・黒糖焼酎の造り手によるトークイベントや飲食のワークショップ、レコード鑑賞やDJ、島唄のライブ演奏など、暮らしの中のおもしろさや楽しさを見つけるきっかけとして。
この場所を通して、エリア全体の魅力が高まっていくようなプロジェクトにしていきます。
そんな「UNION」で融合する、個性的な3つのブランドを紹介します。
酒屋まえかわ
奄美群島のみで製造される黒糖焼酎を中心に、日本酒、ワイン、クラフトビール等を取り扱う酒屋。UNIONでは、焼酎マイスターが厳選した黒糖焼酎を試飲でき、今後購入することも可能です。また、蔵元さんを招いてのイベントやワークショップ・新商品発表会も企画していく予定です。
Instagram : @sakaya_maekawa
園田商店
イタリアンレストラン「ナチュールスタイルソノダ」が監修する食のセレクトショップ。島内の選りすぐりの食材や、お土産にも喜ばれるテイクアウト商品を販売いたします。子どもから大人まで楽しめる食のワークショップも開催予定。
Instagram:@sonodashoten / @natyusuta.sonoda
UNION STAND(ユニオンスタンド)
酒屋2代目の前川と、デザイナーの明山の2人がプロデュースする音楽ブース併設型の立ち飲みスタンド。各地から厳選したアルコール・ノンアルコールとナチュールスタイルソノダが監修する小皿料理を音楽を聴きながらカジュアルに楽しむことができます。
Instagram:@union_stand
資金の使い道とスケジュール
クラウドファンディングでご支援いただいた資金は、「UNION」のテーマである「飲・食・音」のイベント運営に必要な、内装改装費、設備購入費、機材購入費、CAMPFIRE手数料に充てさせていただきます。
「文化創造の発信地」を目指すには、いち飲食店や小売店の枠を超えて、子どもから大人まで、人が集まりにぎわう状態でありたい。
これまでほとんどの備品・機材を一時的にレンタルでカバーしていた部分もあるため、今回のプロジェクトで集まった資金は、今後、さまざまな方と奄美の「再活性化」を目的としたイベントやワークショップを定期的に開催できる環境をしっかりと整えるための資金として大切に活用させていただきます。
スケジュール
時期 | 内容 |
---|---|
2024年10月下旬 | プレオープン |
2024年11月上旬 | グランドオープン |
2025年1月下旬 | クラウドファンディング開始 |
2025年3月上旬 | クラウドファンディング終了 |
2025年4月上旬~ | リターン発送 ※イベント系リターンは4月以降も順次実施 |
島内外の方にお楽しみいただけるリターン
リターンは、奄美大島に住まれている方、奄美群島のほかの島に住まれている方、本土などの奄美群島以外に住まれている方、どのような方々でもお楽しみいただけるものをご用意いたしました。
酒屋2代目の私の知識やルートなどを活かした、「黒糖焼酎の銘柄ラベル(非売品)」「限定品の黒糖焼酎」「蔵元めぐり」など。イタリアンシェフの園田さんの「料理教室」や「ディナーペアコース」など。
そしてもちろん「UNION」やなぜまち商店街を舞台にした「ドリンクチケット」「黒糖焼酎ワークショップ」「UNIONでのパーティープラン(運営サポート付)」「私(前川健悟)と明山と巡るなぜまち商店街ではしご酒」などなど。
なお、「お気持ちプラン」をお選びいただいた場合は、リターンの仕入れや実施に充てるお金もすべて今回の用途に回させていただきます。
リターンの詳細については、PCだと右側、スマホだとページの末尾をご覧ください。
リターン内容 | ご支援金額 |
---|---|
1.サンクスレター+銘柄ラベル1枚 | 3,000円 |
2.ドリンクチケットA(3杯分)+サンクスレター | 5,000円 |
3.ドリンクチケットB(5杯分)+サンクスレター | 7,500円 |
4.オリジナルグラス+銘柄ラベル5枚(奄美群島各島1枚ずつ) | 10,000円 |
5.蔵元さんをゲストに!黒糖焼酎オンライン飲み会 | 10,000円 |
6.蔵元さんをゲストに!黒糖焼酎ワークショップ(会場:UNION) | 10,000円 |
7.黒糖焼酎1本(900ml or 720ml) +オリジナルグラス+銘柄ラベル5枚(奄美群島各島1枚ずつ) |
15,000円 |
8.前川・明山と巡る商店街はしご酒 | 15,000円 |
9.ナチュールスタイルソノダの料理教室 親子でも大人だけでも参加できるイタリアンワークショップ(ピザづくり) |
15,000円 |
10.発売前の黒糖焼酎1本(900ml or 720ml) +オリジナルグラス+銘柄ラベル5枚(奄美群島各島1枚ずつ) |
20,000円 |
11.限定銘柄入り!黒糖焼酎3銘柄セット+オリジナルグラス+銘柄ラベル17枚 |
30,000円 |
12.【ナチュールスタイルソノダで黒糖焼酎&自然派ワインと味わうイタリアンディナーコース(黒糖焼酎・自然派ワインペアリング付き)】(2人1組ペアコース) |
30,000円 |
13.酒屋まえかわのアテンド付き!奄美の蔵元巡り(3蔵)6時間 | 30,000円 |
14.酒屋まえかわのアテンド付き!奄美の蔵元巡り(5蔵)8時間 |
45,000円 |
15.UNION 貸切パーティープラン | 50,000円 |
16.限定銘柄入り!黒糖焼酎10銘柄セット+オリジナルグラス2脚+銘柄ラベル17枚 | 75,000円 |
17.お気持ち応援プランA | 10,000円 |
18.お気持ち応援プランB | 30,000円 |
19.お気持ち応援プランC | 50,000円 |
※5,6,7,8,10,11,12,13,14,16のリターンは、アルコールが提供される可能性があります。未成年の方の飲酒は、法律で禁止されています。6,7,8,10,12に関しましては、黒糖焼酎からノンアルコール商品に切り替え可能です。ご希望の方は支援時に備考欄にご入力ください。
酒類の取り扱いに関わる掲示事項
販売場の名称及び所在地 | 酒屋まえかわ/鹿児島県奄美市名瀬港町6-10 |
酒類販売管理者の氏名 | 前川 晴紀 |
酒類販売管理研修受講年月日 | 令和5年5月27日 |
次回研修の受講期限 | 令和8年5月26日 |
研修実施団体 | 奄美大島小売酒販組合 |
最後に
ここまでお読みいただき、ありがとうございます。
幼い頃から商店街で育った私は、当時お店を営んでいた方々やそこに通っていたお客さんの、にこやかな雰囲気を今でも覚えています。
多様な世代が集う交流の場をつくることで、今の子どもたちが大人になったとき、「あの頃の商店街はこんな雰囲気だったよね」「商店街でこんなイベントしてみたいね」と語り合える。今回のプロジェクトを通して、そんなまちづくりの一助を担えたらと思います。
また、地域の文化としてもっと黒糖焼酎が根付いていくよう、さまざまなコンテンツと掛け合わせることで生まれる新しい可能性を、黒糖焼酎を専門とする酒屋の2代目として探求していきたいと思います。
皆さまのお力添えを何卒よろしくお願い申し上げます。
応援メッセージ
地元から、本プロジェクトへの応援メッセージをいただいているので、そちらを紹介いたします。
西平 せれな(西平酒造株式会社 代表取締役)
島のホープたちの新境地!黒糖焼酎の酒蔵としても、以前同じ場所でチャレンジさせていただいた立場としても、全力で応援しております。島の未来に繋がる対話と、新たな文化を生み出す場所になることを願って!!
指宿 俊彦(奄美市通り会連合会 会長)
名瀬の商店街の中心地にこれまでの商店街にはなかったお店が誕生します!奄美群島の焼酎を知り尽くした前川酒店2代目が新たなステージへ挑戦するということで、また商店街に新たな風が入ってきます。地元の方はもちろん、観光で訪れた方たちも巻き込みながらお店や商店街を盛り上げて行くことは間違いないでしょう。若い方たちの挑戦を楽しみにしています!
前川 晴紀(有限会社前川酒店 取締役)
一昨年から角打ち営業を始めた中で、息子と友人がつながり、黒糖焼酎を通して新しい挑戦をすることに感慨深いものを感じています。益々と、蔵元と飲み手が繋がることを願って。応援しています!
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<募集方式について>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。
Special Thanks
Photo:Yosuke Omae
最新の活動報告
もっと見る職業体験イベントの打ち合わせを行いました!
2025/02/05 09:36先日、奄美市の中高生が主体となって企画運営している子どもたちの職業体験イベント「奄美キッズキャリアデイ」の打ち合わせを行いました!この日は、商店街で開催される職業体験の一つとして、黒糖焼酎のワークショップをUNIONで行いたいとのことで、西平酒造の西平せれなさんをお招きし、企画の趣旨を説明させていただきました。こちらの素敵なイベントは、2025年3月15日・16日に開催予定です。 もっと見る
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