はじめまして!
私たちは、山口県山口市でミツバチを育て、化学薬剤を一切使用しないオーガニックな養蜂に取り組んでいる「ときつ養蜂園」です。
今年6月、初めてのプロジェクトを立ち上げた際には、キャンプファイヤーをご覧の皆さまから温かいご支援をいただき、本当にありがとうございました。心より感謝申し上げます。
前回プロジェクト↓
前回のプロジェクトでご支援いただいた皆さまも、もしかしたらご覧いただいて驚かれているかもしれません。
無事にプロジェクトが成功し、これからという矢先、まさかこんなにも早く再び皆さまのお力をお借りすることになるとは、私たち自身予想もしていませんでした。
しかし、現状は非常に深刻です。このままでは前回いただいたご支援さえ無駄になってしまう危機に直面しています。何が起きたのか、私たちの言葉で正直にお伝えし、どうかご理解とご支援を賜りたく、ここに書かせていただきます。
長文になりますが、最後までお付き合いいただければ幸いです。
養蜂家の役割とミツバチについて
まず、今回の事態をご説明する前に、私たちがどのような思いで養蜂を行ってきたのかをお伝えしたいと思います。
私たちはミツバチを育て、共に生き、そして美味しいはちみつを生産しています。山口県の豊かな自然に囲まれた谷間で育ったミツバチたち。その恩恵をそのまま皆さまに味わっていただきたいという思いから、ときつ養蜂園では採れたてのはちみつを一切加工せず、そのまま瓶詰めしています。一口食べれば広がる上品なコクとまろやかな舌触りは、自然のままの美味しさそのものです。
おかげさまで、私たちのはちみつはウェブショップなどを通じて全国のお客様からご好評をいただいております。
しかし、私たちの役割はそれだけではありません。もう一つ大切な使命、それが「ポリネーション」。
いわゆる「花粉交配」の役割です。
いちごやブルーベリーなど、多くの果実が実を結ぶためにはミツバチの受粉が不可欠です。ミツバチが花から花へと飛び回り、花粉を運ぶことで果実が生まれます。しかし、そのミツバチの数が年々減少しているのをご存知でしょうか。世界的な減少傾向にあり、養蜂家から提供されるポリネーション用のミツバチは、今や農業界全体にとって欠かせない存在となっています。
つまり、小さなミツバチたちは私たちの大切なパートナーであり、山口県、そして日本の農業、ひいては皆さまの食卓を支える特別な存在なのです。
プロの養蜂家たちはこの事態を深刻に受け止め、農業のためにポリネーションに力を注いできました。
私たちときつ養蜂園も、その一員として県内各地からの要請に応え、ミツバチを貸し出す活動を続けています。県内で不足する場合は、全国の養蜂家たちと連携し、それぞれの地域の農業を支えるために協力し合っています。
大切なミツバチを襲うもの
それでも今年、山口県ではミツバチの数が激減してしまいました。
主な要因は以下のとおりです。
① 農薬による被害
② ミツバチの病気やダニの蔓延
③ 熊による被害
④ 気候変動
これらの要因が重なり、深刻なミツバチ不足を引き起こしました。
特に、私たちが受けた被害の中で甚大だったのが「熊による被害」でした。
実際に養蜂場にきた熊です。
私たち、ときつ養蜂園は「ケミカルフリー養蜂」という手法でミツバチを育てています。これは、ミツバチの巣箱内で病気の抗生物質や寄生ダニを駆除する化学薬剤を一切使用しない飼育方法です。また、以前は農薬散布のある地域で養蜂を行っていましたが、その農薬により大量のミツバチが死んでしまい、毎年2,000万円にも及ぶ被害が繰り返されました。
残留農薬が一切検出されない、ケミカルフリー養蜂を実現するためには、農薬の影響が及ばない自然豊かな土地で養蜂をする必要があります。そのため、山深く、人里離れたダムの奥地などで、自然と共存しながら持続可能な養蜂を追求しています。
山奥の養蜂場。
しかし、それは同時に、山の住人である熊との共存を意味します。
ミツバチの幼虫であるハチノコは熊の貴重なタンパク源であり、栄養価の高いはちみつは熊にとって冬眠前の重要な食料です。熊がもともと棲んでいた場所に私たちが入っていったのです。
熊は決して、悪くありません。
熊はただ昔からそこに居るだけなので、共存を目指すために、養蜂場の周囲に電気柵を張るなどの工夫が必要です。
できるだけ熊を傷つけずに、お互いの生存権を守っていきたい・・
私たちスタッフはみんな、心からそう願っているのです。
それでも今年9月、台風の影響で壊れた電気柵を乗り越えた一頭の熊によって、甚大な被害を受けました。毎日ミツバチの巣箱が次々と襲われていく14日間は、本当に胸が張り裂ける思いでした。
愛情を込めて、気温の変化や病気の発生に注意しながら、一つ一つの巣箱を丁寧に管理してきました。200箱もの巣箱を丹念に世話し、ミツバチたちが住みやすい環境を整え、命をつないでいけるよう努力してきました。
その巣箱が、いとも簡単に壊されていく光景・・。
ときつ養蜂園で働くスタッフのなかで、涙を流さなかった者はいませんでした。
もちろん対策は毎日おこなっていました。
24時間人の気配をさせたり、深夜まで電気柵を修繕したり、音楽を流したり、警報機を設置したり、考えられる限りの策を講じました。それでも、一晩で3箱ほどずつ襲われていきました。
全部で35箱が壊されたところでようやく被害は収まりましたが、わたしたちの養蜂場は、すでに壊滅的な状況に陥っていました。
重ねて言いますが、熊が悪いなんて ときつ養蜂園一同、誰も思っていません。
ただ、共存のために工夫を重ねて、大切に大切にしていた家族同然のミツバチたちを失ってしまう辛さ・・それだけは感じざるをえませんでした。
被害状況、そして・・
14日間、ほぼ寝ずに巣箱を見守り続けたわたしたちでしたが、すぐに現実と向き合わなければなりませんでした。
ミツバチの巣箱を作るには1つあたり約2万円かかります。
はちみつを採取できるまでミツバチを育てるには2年かかり、そのために約10万円以上の費用がかかります。来年のはちみつ生産量の低下や、再び被害に遭わないための対策費用を考えると、被害総額は約2,000万円にのぼります。
さらに、6月の初回プロジェクトで予定していた古民家はちみつレストランを含むミツバチ農園コミュニティの進捗も、今回の被害で大幅に遅れており、すべての収益を補填するには約3,000万円が必要であることも分かりました。
計画しているミツバチ農園コミュニティ「びーとぴあ」↓
立ち止まっている時間はありません。残された巣箱とともに、目の前の状況を切り開いていく以外に道はありません。
この2度目のプロジェクトであるクラウドファンディングで、皆さまのお力をお借りし、最大のピンチを乗り越えたい。そして、ときつ養蜂園が背負うミツバチ存続の使命を果たしたいと強く思っております。
これからも、ときつ養蜂園の特別なはちみつをみなさまに召し上がっていただきたい!
美しい里山で、ミツバチ農園コミュニティを実現させたい!
そして何より、日本の農業を支えるポリネーションをこれからもミツバチと支え続けたい!
少しでもご共感いただける部分がありましたら、ぜひご支援いただけますよう、ときつ養蜂園一同、心よりお願い申し上げます。
リターンについて
【お気持ちプラン】感謝の手紙&「みつばちダイアリー」
①5,000円 ②50,000円
【クラファン限定パッケージ】養蜂場再建後に収集するハチミツ Re Honey 100g&「みつばちダイアリー」
①3,000円 ②5,000円 ③15,000円
最後に
今回のことは、ときつ養蜂園や山口県だけの問題ではありません。日本の農業の未来をも左右する深刻な問題です。この事態を打開するため、何卒ご支援をよろしくお願いいたします。
ときつ養蜂園一同、皆さまからの温かいご支援を心よりお待ちしております。
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