公開からあっという間の1ヶ月でしたが、たくさんの温かいご支援をいただき、無事に目標金額を達成することができました。言葉が見つからないくらい、感謝の気持ちでいっぱいです。
本当にありがとうございました。
そして、とてもおこがましいのですが、NEXTゴールとして200万円を設定したいと思います。当初の目標150万円については、何とか届くかもしれないという金額で設定しましたが、実際にかかる金額は、少なめに見積もっても300万円程度の見込みです。
あと2週間を切りました。最後までどうぞよろしくお願いいたします。
◎このプロジェクトの概要
はじめまして。丸本華代と申します。
私は、幼い頃からずっと山口県山口市に住み、20年間、公務員として山口市役所に勤務しました。
この間、仕事を通して地域に眠るたくさんのお宝や魅力的な人たちと出会うことができました。
そして、これらをもっと生かすことで、人口減少が進んでいく山口市を存続させるための力になれるんじゃないかと考え(おこがましいですが…)、市役所を辞めて約1年後、個人で旅行業を始めました。
屋号は「maru旅遊社」、
モットーは、「訪れる人も迎える人も幸せになる旅をつくる」です。
山口からどこかへ出かけていく旅ではなく、山口に来られる方へ向けて、地元の人しか知らないとっておきの場所へのご案内や、地元ならではのディープな体験、地元の人たちとの交流を重視した、特別な旅を届けています。
山口県山口市は、「平成の大合併」が盛んだった2005年に1市4町で合併して、現在の山口市になりました。(その後さらに、1町を合併)
合併した町のうちの1つが、市の北東部に位置する旧佐波郡徳地町です。
旧山口市の中心部で育ち、徳地町には親戚も友人もいなかった私が、縁あって徳地に惚れ込み、ついに空き家を購入しました。
こちらがその空き家です。
今回このプロジェクトを立ち上げたのは、ここを旅行客が泊まれる場所へと改修するために、資金が必要になるからです。
オープンする宿の名称は、「島地川旅先案内所 -shian-」(略して「シアン」)と考えています。旅行客だけでなく、近くの人も遠くの人も色んな人が立ち寄ったり、集まったりする場所にしたいです。
宿泊のほか、簡単なカフェを作ったり、共有スペースでワークショップや講座なども不定期で開いたりできるといいなあと思っています。
私が開くだけじゃなく、「何かやってみたい」と思う人が、気軽に開いてみたり試してみたりできる場所をイメージしています。
物件の間取りは、このようになっています。
5部屋ある1階和室のうち、廊下側の2部屋を寝室として使用し、6名を定員とします。
また、簡単なカフェは、台所横の和室や土間で、カワラケツメイ茶をはじめ徳地地域で採取された野草や木の葉を焙煎したお茶やコーヒー、おやつなどを提供します。
旅行客と地元の人が交わることで、旅行客にとっても特別な旅の記憶になるんじゃないかと思っています。
カフェの店員さんには、年を重ねてもまだまだ元気な地元の方々に交替でお願いしたいと考えています。仲良くしている皆さんとは「じじばばカフェ」なんて言っていますが、「JB‐Cafe」とかだとかっこいいでしょうか?ネーミングはゆっくり考えたいと思います。
もうすぐ築95年とはいえ、林業で栄えたお土地柄を象徴するかのようなしっかりした古民家なので、その良さを生かして最小限の改修に留めるつもりです。
とはいえ、水回りや飲食業許可を得るためのキッチンの改修、法律に沿った消防設備の設置、空調や洗濯機等の備品の購入など、少なめに見積もっても、約300万円の資金が必要です。
まずは、このうちの半分の150万円をめざして、プロジェクトを始めます。
そして、かなり広い納屋。
母屋のオープンを優先するので、こちらはもう一段階あとになるかと思いますが、構想を描き始めたところです。
たくさんの本を並べて、旅行客も地域の人も自由に入って本を手に取り、思い思いに過ごすことのできる図書室を併設することができたなら!
具体化に向けて、少しずつ動き始めています。
◎現在の準備状況
物件は購入済みです。修繕箇所の見積もりや、消防署への相談・消防設備の見積もりを行いました。
「泊まれる場所」への改修にあたり、オープン後の運営形態を住宅宿泊事業法の「民泊」にするのか、旅館業法の「簡易宿所」にするのかかなり悩んだのですが、管轄の保健所に相談したところ、現行、民泊をしながらカフェ営業を行う場合「キッチンが2つ必要」との説明だったので、今のところ「簡易宿所」で行うことにしています。
◎リターンについて
リターンには、徳地が生んだ美味しい飲物や特産品のほか、ゲストハウスの周辺の魅力をご案内する1日ツアーなどを用意しています。
ご支援くださった皆さまへも、私が大好きな徳地を体感していただけるリターンとなっていると思います。
◎スケジュール
3月中旬 クラウドファンディング終了
1月~5月 改修工事、オープン準備
4月 リターン発送開始 ※一部のリターンは5~7月発送となります。
5月 ゲストハウスオープン
◎資金の使い道
ご支援いただいた資金は、古民家の改修にかかる合計約300万円のうちの一部に充当いたします。
改修費:約120万円
消防設備設置費:約70万円
備品購入費:約63万円
手数料(17%+税):約47万円
◎プロジェクト立ち上げの背景
同じ山口市内とはいえ、縁もゆかりも無く、ほとんど訪れたこともなかった徳地地域との出会いは、市役所を辞める2年前、今から約6年前に遡ります。
以前から勤続20年での退職を心に決めていた私が、最後に配属された部署が「文化財保護課」でした。
その名のとおり、歴史文化遺産を守ることをミッションとする部署です。
山口市は、室町時代に西国一の守護大名として名を馳せた大内氏に関わる指定文化財が、市中心部に多く残っているのですが、その次に多数の指定文化財を有しているのが、「徳地」なのです。
月輪寺薬師堂(国指定重要有形文化財)
岸見の石風呂(国指定重要有形民俗文化財)
約840年前の鎌倉時代初頭、焼失した東大寺(「奈良の大仏さん」のお寺です)を再建するための材木の搬出地となった歴史の名残が、この地域のそこかしこに今も留められています。山口県内最古の木造建築「月輪寺薬師堂」、巨木を切り出して運搬するという重労働に従事する人々を慰安するために造られた日本版サウナともいうべき「石風呂」など。
徳地に残る歴史文化遺産は、ずっと昔だと思っていた840年という時間が、実は最近なのではないかと思わせるような、不思議な魅力を持っています。私は仕事を通してこの地域を知るごとに、「これからの山口の観光は徳地だ」と確信するようになりました。
そして、市役所を退職後、旅行の仕事を始めるにあたって徳地との関係を作りたいと考え、(一財)山口観光コンベンション協会徳地支部の池田大乗支部長を訪ねました。
どこの馬の骨とも分からない人が突然「徳地に観光で人を呼びたい」と言い始め、かなり不審に思われたのではないかと思いますが、支部長はあっさりと迎え入れてくれ、そこから徳地でのたくさんの人たちとの繋がりが始まりました。
池田支部長を初めて訪ねてから約3年半。
コロナ禍と重なっていましたが、本当にありがたいことに、挙げきれないほどたくさんの徳地の皆さんに助けられて、のびのびと活動させていただきました。
2023年に徳地で開催された「東大寺建立にかかわった市町村サミット(通称:東大寺サミット)」を地元から盛り上げようと、地域の歴史を探究している皆さんと一緒にさまざまな日帰りツアーやイベントを企画したり、山口市からの委託を受けて、都市部からの参加者さんたちへ、徳地を楽しみながら知り、繋がりを深めるワーケーション体験を行ったり。
試行錯誤しながら少しずつ経験を積むなかで、だんだんとある1つの結論がまとまってきました。
それは、「泊まれる場所が、足りない」です。
宿泊滞在をするかしないかでは、地域にもたらされる経済効果に大きな差があること。
そして何より、滞在してもらってこそ、この地域の良さをより深く感じ、徳地のファンになってもらえることを実感するようになったからです。
「超民家やまね」での瓦そば夕食会
これには、宿泊付きツアーでいつもお世話になっている民泊「超民家やまね」さんのホスピタリティのすばらしさも、大きく影響しています。
自分たちのお米や野菜は自分たちで手作りしながら、世界中のゲストを迎え、交流を楽しんでいる山根さんご夫妻は、その生き方も含めて、滞在する人たちに深い感銘を与えています。
「超民家やまね」前庭での交流会
こんな場所が増えていき、徳地地域内のいたるところで、都市部や海外から訪れた人たちと地元の人たちとの深い交流が生まれ、徳地を「第2のふるさと」と感じていただくことができたなら。
消滅へと向かうように見えるこの地域のなかに、希望の道筋が、たしかに見えてくるような気がするのです。
「泊まれる場所が、足りない」との結論に至ったちょうどその頃、1つの出会いがありました。
東京で開催された山口市主催のイベントに参加したとき、たまたま知り合った仙台市在住の方から、「徳地の空き家を購入し、宿泊施設を作ることにした」と告げられたのです。
思ってもみない展開に衝撃を受けるとともに、私の頭の中で、ばらばらに浮かんでは消えていたパズルのピースが、ぴたっとはまったような感覚が生まれました。
仙台市でイベント会社を経営する大内明彦さんが購入した空き家は、「徳地」のなかの「島地」という地区の中心部にあります。
かつて100軒もの店が並んでいた島地の街並み
そこはかつて、徳地町随一の商店街だった通りで、市内の大学と連携して昭和30年代の店舗の状況を調べたマップを見ると、約500mの道沿いに100軒を超える店舗が並んでいたことが分かります。しかし、高度経済成長期以降多くの若者が都市部へ向かったことや、一本外れた場所に幹線道路が移ったことなどに起因して、今ではこれらのほとんどが、店を閉めてしまいました。
そして、その後更地となった場所も少なくないものの、再開発が行われなかったためにかつて栄えていたころの面影を残すノスタルジックな建物が残り、どこか時間が閉じ込められているかのような魅力を放っています。
徳地探検が楽しくてしかたなかった私は、以前からこの通りの風情に惹かれていました。
とはいえ何ができるか分からずにいたのですが、「宿泊」と聞いたとたん、ここが旅の滞在地としてあまりにも「全て揃っている」ことに気付かされました。
立ち寄り湯と食事処、直売所を備えた「ロハス島地温泉」。
現在は焚かれていないものの、徳地で最も大きな石風呂が現存する「観念寺」をはじめ、由緒ある神社仏閣の数々。
初夏には蛍が飛び交い、秋には落ち鮎を捕るための「やな」が仕掛けられる清流「島地川」。
かつてこの地域で盛んに漉かれた徳地和紙を今に伝える「千々松和紙工房」では、紙漉き体験が可能。
水の美しさに裏打ちされた美味しいお米や鮎、特産の「やまのいも」や猪など、豊かな山の幸。
徒歩圏内、もしくは自転車に乗ればさらに多くの楽しみ方が、ここにはあるのです。
新しくオープンした民泊「Memory Gateway Hotel101 Katayamatei」
旅行業者として大内さんの新しいお宿と連携したい、とわくわくしていたところ、もう1つの出会いがやってきました。
山口市の空き家バンクのウェブサイトで、このお宿予定地(現在は「Memory Gateway Hotel101 Katayamatei」としてオープン)から約700mの場所に、格安で状態の良い、美しい古民家を偶然発見したのです!
この価格なら手が届く…
心は決まりました。
1軒より2軒。
私もここを泊まれる場所にする。
この空き家購入と並行して進めていたのが、今はほとんどお店が消えてしまった島地商店街の空き家や、かつては店舗だった空間、空き地を活用したイベントです。
チラシデザインは「超民家やまね」山根早紀さん
大内さんの宿が呼び水となって、「自分もここで何かしてみたい」と思う人が少しずつでも後に続いていけば、もしかすると、ふたたび地域外からたくさんの人を呼び寄せるエリアになり得るのではないか。まずは2日間、もう一度にぎやかさを取り戻した街を目に見える形にしたい。
そんな思いから、「これからの島地市」と名付けたイベントを(一財)山口観光コンベンション協会徳地支部の主催により、昨年10月に実施しました。
イベントの詳細をお話しすると、永遠に終われそうにないのでここでは控えることとしますが、イベントの実施を通して本当にたくさんの島地の皆さんに助けていただきました。
そしてこの過程を通して、ここに根を張る覚悟ができていったように思います。
「これからの島地市」での島地商店街のようす
当日は、予想を大きく上回る人出となり、とくに往時のにぎやかさを知る地元の人から「こんなに人が通っているのを見るのは50年ぶりじゃ。」との声をお聞きしたことが印象的でした。
このイベントは2日間だけでしたが、いつかこれがいつもの風景となることを頭のどこかに描きながら、私にできることを一歩ずつ進めていきたいと思っています。
◎最後に
偶然の出会いが重なってこのプロジェクトを立ち上げることになりましたが、同時に、あらかじめ用意されていた道のようにも感じています。
購入した古民家は、私個人の所有物という意識はあまりなくて、色んな人達と一緒に作っていく場所になると思っています。
その大切な一人として加わっていただけると、とても嬉しいです。
<募集方式について>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。
最新の活動報告
もっと見る目標金額を達成しました!ありがとうございました!
2025/03/08 06:00公開からあっという間の1ヶ月でしたが、たくさんの温かいご支援をいただき、無事に目標金額を達成することができました。言葉が見つからないくらい、感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございました。そして、とてもおこがましいのですが、ネクストゴールとして200万円を設定したいと思います。当初の目標150万円については、何とか届くかもしれないという金額で設定しましたが、実際にかかる金額は、少なめに見積もっても300万円程度の見込みです。あと2週間を切りました。最後までどうぞよろしくお願いいたします。 もっと見る
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